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出血という言葉は、損害や犠牲といった意味で用いられることがある。
商売上の赤字に通じる意味合いもある。
そのくらいに、赤字覚悟のたいへんなお値打ちとかお買い得な状況で販売している、という意味で用いられる売り文句なのだ。
俺のいた世界の話に例えるならば、ネットオークションで3000万円で売れるであろうものを500万円で譲る、というのだ。
そのような話があるだろうか。
しかして、
(……ないな)
と、考えるまでもなく、その結論に至る。
至ってしまうからこそ、
(だとしたら……?)
などと、逆に逡巡に陥ってしまいそうになる。
どうにも、な話だ。
ゲイナーは、肩をすくめて笑って、
「話がうますぎると言うんでしょう?」
と、言ってから、
「私だって、そう思いますよ」
と、続けた。
ロウナは、淡々とした口調のまま、
「そうでしょうね」
と、頷いた。





