3671/4803
7-284
イフもまた、少し事情を知っているようだった。
マーシャルは、眼鏡の直すようにしながら、
「ギルドマスターが、その呼称を奨励していないのです」
と、言った。
俺は、心中、
(……なるほど)
と、頷いた。
奨励していない。
この言いかたは穏便なものである。
だが、その実は、
「その呼称を使うことを禁ずる」
まではいかないにせよ、
「その呼称を使ってくれるな」
くらいのものなのかもしれない。
ギルドマスター自身がその呼称を好ましく思っていないというのだから、そういうことなのかもしれない。
俺の横からちょこんと顔を出しているサードは、
「つまり……どういうことだってばよ?」
などと、聞いていた。
それを軽く制する俺である。
マーシャルは、一呼吸おいてから、口を開いた。





