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早くもこちらのハッタリのメッキが剥がれかけているようだった。
イフによって軌道を曲げられたL字棒Aが、サードに向かっていっていた。
サードは、迫ってくるL字棒Aを見定めるようにしながら手をかざした。
攻撃の気配を感じた。
おそらくは、サードはL字棒Aも自身の針の攻撃で迎撃するつもりである。
それと同時に、俺は奔りこんでいた。
(……っ)
そのまま精神を集中させる。
"入力実装"を発動する下地が整ったことを、俺は確信した。
これは、理屈ではなく、まったくの感覚だ。
"入力実装"を発動するために、俺は精神を集中した。
(……こい!)
と、俺は自身を奮い立たせるように内心叫んだ。
発動速度は明らかに向上していた。
一瞬の静寂が訪れる。
俺は、目を見開いた。
その瞬間、俺の視界は、緑のモノクロームに染まった。
一瞬で、世界が緑に染め上げられる。
壁も床も天井もサードも、そしてイフとラテュレも、全てが緑の単色の世界に包まれた。
緑のモノクロームの視界は、格闘ゲーム、いわゆる格ゲーでの超必殺技を使った際の演出である画面の暗転に似ている。





