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そして、
「……"小さな青"!」
イフが、疑似魔法の名を叫んだ。
次の瞬間。
その輝きの軌道線上に、水の塊がつくられていた。
「吹き飛べっ!」
詠唱が完成して、波のような振動音を鳴り響いた。
大気中で小さな泡が起こった。
イフの疑似攻撃魔法"小さな青"である。
泡が、猛スピードで射出された。
ごく小さな津波すなわちプチ津波といった水の音が、ほとばしった。
その勢いたるや、まるで水の刃だ。
フォースで水まきをする時の勢いを圧縮凝縮したような鋭さである。
水の刃と化した"小さな青"の攻撃は、俺のいた世界の野球選手の送球を思わせるような、まっすぐで正確な直線の軌跡を描いて、ぐんぐんと進んでいった。
そうして、鳴り響いた。
ぱきいんっと音が鳴った。
金属質な音だ。
直撃していた。
水の刃が直撃したのだ。
「……!」





