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まったくと言っていいほどに、だ。
そんな調子だ。
そんな調子の相手が目の前に佇んでいる。
立っているだけだ。
構えてもいない。
ただこれは、今は、という言わば断り書き付きだ。
この小康状態めいた状況である。
その均衡状態めいた状況である。
しかし、そもそもこれがいつまで続くのかなどわからないのだ。
もっとも、均衡状態という形容は、互いの力がほぼ互角の時に使われることが多い表現だ。
そういった意味では、この表現、不適切である。
ただ今の状況は、ただサードが攻撃をしかけてきていない、ただそれだけなのだ。
これが、実際のところである。
ふたを開けてみればどころかふたを開ける前からして、これは明白なのだ。
俺たちは互角どころか、確実に追い詰められているのだ。
直立のサードの動向に注意を払いつつ、
「イフ」
と、言葉を発した俺だ。
「は、はい……っ?」
我に返ったような反応のイフだった。





