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5-315

 さて、と息をついたネラーである。


 ネラーは、(さと)すような調子で、


「わかったでしょう?」


 と、言葉を投げかけた。


 さきほどまですごんでいた黒服Cも、


「……ぐっ!」


 と言ったまま、それきりである。


 黒服たちは、一様(いちよう)に押し黙ってしまった。


 ネラーは、右手を前方にやわらかくかざしたまま、


「あなたたちの中で一番強くても、こんな有様よ」


 と、言って、


「だから、あなたちに勝ち目はないわ」


 と、続けた。


「おとなしく通してくれるのならば、なにもしないわ」


 そういったネラーは、歩きはじめた。


 着ぐるみのもきゅっもきゅっとした足音が鳴った。


「……っ!」


「……く!」


「……ぐ!」


 黒服たちに、戦慄(せんりつ)がはしった。

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