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さて、と息をついたネラーである。
ネラーは、諭すような調子で、
「わかったでしょう?」
と、言葉を投げかけた。
さきほどまですごんでいた黒服Cも、
「……ぐっ!」
と言ったまま、それきりである。
黒服たちは、一様に押し黙ってしまった。
ネラーは、右手を前方にやわらかくかざしたまま、
「あなたたちの中で一番強くても、こんな有様よ」
と、言って、
「だから、あなたちに勝ち目はないわ」
と、続けた。
「おとなしく通してくれるのならば、なにもしないわ」
そういったネラーは、歩きはじめた。
着ぐるみのもきゅっもきゅっとした足音が鳴った。
「……っ!」
「……く!」
「……ぐ!」
黒服たちに、戦慄がはしった。





