東の山脈
少し遅くなりました。申し訳ないです。
龍は働き蟻の集団にスルーされてから歩き続けて約20分、ようやく東の草原を抜けて東の山脈の麓に着いた。ちなみに歩いている間龍は転がっているヒマンボウ、鍵盤ハーモニカを叩いている働き蟻、鼾をかいて昼寝をしているサルタージュと多種多様な魔物達に遭遇してきた。しかしながら龍からするともう倒すのもめんどくさいという事で完全スルーして足を進めてきた。そしてそんな龍の目の前に出て来たのは新しい魔物であった。その魔物は地面から白色の手がにょっきり出てきている見た目だけで言えばドラク〇で言うマ〇ハンド的な魔物であった。ちなみにこいつの名前は『ホワイトハンド』とそのままの名前である。そんな新しい魔物であるが龍は再び呆れ返っていた。それもそのはず、目の前にいるホワイトハンドは2体いて、その2体が必死にじゃんけんをしているからである。しかも龍が見ていた5回全てにおいてあいこであった。
(この魔物も前の東の草原の魔物も一体何がしたいんだ……)
こめかみを抑えながら龍が頭の中でそんな事を呟く。そして一応初見の魔物という事で討伐することにした。龍は自らの持つ木刀でホワイトハンドを殴りつけるも何故だか知らないがすり抜けてしまう。そう、このホワイトハンドは、最初の街周辺において唯一の『物理攻撃無効化』の能力を持つモンスターである。これだけを聞くと非常に恐ろしい魔物に思えるかもしれない。しかしながらこいつは、常に2体1組のペアになっており、フィールドでは永遠にじゃんけんを繰り返している魔物である。此方が何もしなければ向こうも永遠にじゃんけんを繰り返すだけである。そして万が一攻撃してもホワイトハンドの移動は遅く、人間で言う徒歩程度の速度でしかない。そしてホワイトハンドの攻撃のダメージも固定で『1』しか喰らわない。よっぽど瀕死の状態で運悪く攻撃してしまって反撃を受けた等の状況でない限り脅威と言えない魔物である。龍は物理攻撃が効かないと判断してからは闇魔法をメインに攻撃を繰り返した。普段龍は魔法は牽制程度にしか使用しなかったため、今回のホワイトハンドとの戦いが初の魔法による戦闘であった。龍は闇魔法を取得した時から使える『ダークボール』を使って少しずつではあるが、ホワイトハンドにダメージを与えていく。ちまちまとダメージを与え続ける事約10回、ようやく龍はホワイトハンドを倒すことに成功した。そして龍が倒した時に反対側を見てみるとすでにレーゼとジャルクがホワイトハンドを倒していた。ちなみにではあるが、龍がホワイトハンドのHPを半分程度まで削った際にはすでにレーゼ達はホワイトハンドをポリゴン片へと変えていた。まずホワイトハンドの攻撃は全てジャルクが受けて、その間レーゼはホワイトハンドに向けて炎魔法を連発すると言ういたって単純ではあるが理に叶った作戦であった。
ポーン。いつもの音が頭に響いた。
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詠唱短縮のスキルLvが2上がりました。
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闇魔法のスキルLvが2上がりました。
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リンクのスキルLvが1上がりました。
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眷族のスキルLvが1上がりました。
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ジャルクのレベルが1上がりました。
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レーゼのレベルが1上がりました。
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闇魔法のスキルLvが10になったので新たな魔法が使えるようになりました。
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戦闘を終えると大量のインフォメーションが来ていた。ちなみにホワイトハンドはドロップアイテムとして何も落とさなかった。ちなみにサルタージュやヒマンボウも同様に何も落とさなかった。どうやら東の魔物のモンスタードロップは存在しないようだ。なんでだろう?
ホワイトハンドに時間を取られつつも龍は山脈を登って行った。道中には複数の組でじゃんけんをしているホワイトハンドばかりを見掛けた。そして山脈の3分の1ぐらいを制覇した辺りだろうか、龍は新たな魔物を発見した。その魔物は後ろに籠を背負ったモグラのような生物であった。名前は『爆弾モグラ』。その名の通り爆弾を使った攻撃をしてくる。龍はこの爆弾モグラを鑑定してようやくまともな戦闘が出来ると期待した。そして爆弾モグラは龍の姿を確認すると籠の中からダイナマイトのような棒状の物を取り出し龍に向けて投擲してきた。龍はと言うと爆発範囲も爆発方法もわからなかったので、しっかりと躱して爆弾モグラの後ろ側にアクロバットを使って回り込んだ。そして爆弾モグラは突如消えた龍にオロオロし始める。
しかしここで龍に予想外の事態が起こった。それは龍が躱した爆弾であるが地面に当たった瞬間プシュッと言うなんとも言えない音を出して煙を出した。少し煙を出した後に爆弾はポリゴン片となって消えていった。龍はこれを見て「まさか……」とつぶやきながら内心で考えた。そして龍はある仮説を閃くことになった。
早速その仮説を実証するために龍はわざと音を立てて爆弾モグラに龍が後ろにいる事を気付かせる。そして同様に爆弾を投げてくるのを回避してアクロバットでモグラの後ろへと行き今度はしっかりと観察するために気配遮断のスキルを使う。そして投げられた爆弾を観察した龍は「やっぱり……」とつぶやいた。そう、この爆弾モグラが投げてくる爆弾は超絶低確率でしか爆発しないのである。確率としては1000回爆弾を投げてきて1回爆発すれば良い程度の確率である。そして爆弾モグラはと言うとなんと3個しか爆弾を所持していない。つまり単純計算で333体と戦闘をして1度爆発するかしないの確率である。
そんな爆弾モグラを相手にしている龍であるが爆弾モグラが3つしか爆弾を持っていない事、そしてその爆弾が超絶低確率でしか爆発しない事を知らない龍は完全に呆れていた。ようやくまともな戦闘が出来ると期待していたのに、再びへんてこな魔物によって戦闘が出来なかったのであった。
「くっそおおおぉぉぉぉぉ!」
龍は誰もいないであろう山脈で1人叫び声をあげて内心のもやもやを解消した。そして先ほどのホワイトハンドとの戦闘で使えるようになった新しい闇魔法を試すことにした。
「暗黒の闇の輝きよ、ダークスフィア」
龍の呪文によって爆弾モグラの辺りに小規模な漆黒の闇が発生してどんどんHPを削って行く。そして闇が晴れた頃には爆弾モグラのHPはおおよそ4割ほど削れていた。そして龍は木刀で武技の浮世世界を発動させて爆弾モグラを浮かせる。その後はいつものようにエリートゴブリンの剣で燕返しの武技を発動させて爆弾モグラをポリゴン片へと変えていった。
爆弾モグラとの戦闘を終えた龍はインフォメーションを確認するも何もドロップしていなかった。唯一ドロップしたのはお金だけである。
「はぁ……何なんだここは……」
龍はそんな事を呟きながらも道中を歩き続ける。途中魔物に遭遇するも全て無視して頂上付近を目指す。そして龍の前にようやく龍の求めていたもの、そう、ボス部屋へと転移を行うための地上絵を発見した。
最後まで読んで頂きありがとうございます!
次回は未定ですが、一応7日までの投稿を予定しています。
以下ステータス>
名前:(´・ω・`)
種族:ヴァンパイア
レベル:14
HP:143
MP:133
STR:146
INT:128
DEX:153
AGI:138
スキル>
・剣術Lv10 ・アクロバットLv8 ・武器防御Lv11 ・詠唱短縮Lv10(2↑) ・蹴技Lv8
・魔力探知Lv10 ・気配遮断Lv6 ・錬金術Lv3 ・闇魔法Lv10(2↑) ・幸運LvMAX
・リンクLv2(1↑) ・従魔LvMAX ・鑑定Lv1
種族スキル>
・眷族Lv4(1↑)
称号>
・無鉄砲
眷族>
名前:ジャルク
種族:ボッチウルフ
レベル:7(1↑)
HP:72
MP:31
STR:72
INT:28
DEX:52
AGI:89
スキル>
・パンチLv3 ・引っ掻きLv3 ・突進Lv3 ・噛み付きLv4
従魔>
名前:レーゼ
種族:カラーヒヨコ(赤)→カラーヒヨコ(真紅)
レベル:6(1↑)
HP:46
MP:66
STR:37
INT:66
DEX:49
AGI:39
スキル>
・鳴くLv3 ・つつくLv2 ・炎魔法Lv3(2↑)
以下設定集>
詠唱短縮:詠唱を短くするスキル。上位スキルに『詠唱省略』、『詠唱破棄』、『無詠唱』のスキルが存在する。
例>
通常:「暗黒の闇の輝きよ、彼の者を苦しめたまえ。ダークスフィア」
詠唱短縮:「暗黒の闇の輝きよ、ダークスフィア」
詠唱省略:「輝きよ、ダークスフィア」
詠唱破棄:「ダークスフィア」
無詠唱:(ダークスフィア)
※無詠唱は魔法名を頭の中で思い浮かべるだけで発動。
・ホワイトハンド:常にじゃんけんで競い合う手の魔物。極稀にじゃんけん以外の遊びもしているとかどうとか・・・物理無効のおかげか、魔法が苦手なプレイヤーには嫌われているが、魔法が得意なプレイヤーからするとダメージが低いため格好のスキルレベル上げようのモンスターである。ちなみにじゃんけん以外に行っていた遊びは以下の通りである。
・指相撲
・腕相撲
・メンコ
・爆弾モグラ:とにかく爆弾を投げてくるモグラの魔物。しかしながら爆弾を3つしか持っておらず、全ての爆弾を投げると『orz』と地面に項垂れてなぶり殺しが可能になる。そのため此方の魔物は物理特化の人からすると格好のスキルレベル上げようのモンスターである。ちなみに爆弾が爆発すると爆心地の半径20m以内にいるプレイヤーに対して防御力を無視して1000のダメージを与える。今まで龍を除くと5人のプレイヤーによって20体ぐらい討伐されたが、1回も爆弾が爆発した事が無い。




