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真理の探究者  作者: しま
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今、再びの武封国

「カリノフさん!ようこそ。僕の国へ」


首都に入って数分進んだところで俺はカリノフ一行を迎えた。

上には龍が数匹おり、またしても街が軽いパニックになっている。


「ゼロ君… 君は一体何なんだ?」


「ちょっと神を従えた冒険者ですよー。あ、手紙ありがとうございました。カリムさんとは仲良くなれました」


「それは良かった… それよりも私の元に現れた神様なんだが」


「あぁ。おじいさんの方はヴァーユ。女の子の方はヴァルナって言います。上の龍はヴァルナの配下ですよ。あ、お前らここまで護衛ありがとうな。戻っていいぞ」


『っは! 失礼します。ゼロ様』


龍がそう言ってボヘミアに戻る。それを目で追って始めて上に浮かぶ島に気付いたカリノフ。


「あれは?」


「あれが僕の国です。天空ギルド ボヘミア。普段は雲の上にあるのですが、色々あって少し下に下ろしてます」


「はぁ…」


気の抜けた返事しか最早返せないカリノフ。


「じゃあ取りあえず城に向かいましょう。これからのこの国についてカリノフさんともお話ししたいんで。あ。シェリルじゃん!元気〜?」


「お久しぶりです!」


カリノフ、シェリルと話しながら城に向かう。

街の人間は俺を見ると逃げるか、それ以外は頭を下げ、涙を流し、歓声を上げていた。


「なんとも。反応が両極端だな…」


「これから人間至上主義を一新しますから。人間なんて話し合っても無駄です。取りあえずは強制的に言う事を聞かせないと。偉そうに言ってますけどそこら辺の動物と根本は変わんないですよ」


「ははは… それは言い過ぎかな…」


こうして何事も無く城に入りイグノー達がいる場所に行く。


「どうもー。話し合い進んでるぅ?! またしてもお客さんでーす。アレナ共和国王のカリノフ… さんだ!」


「カリノフ=ラクローサだ! 覚えてくれてないの?!」


「まぁ、そんな感じです。あれ?イグノーさん何で遠い目をしてるの?」


「エストリーとの不毛な会話の途中で人間街の方からとんでもない演説が聞こえてきてこうなりました」


「苦労をかけます! 別にイグノーさんの好きにしてくれて構わないんですよ?」


「ここまでやっといて何言ってんだ?コイツ」


「ゲイルさんも手伝わせればいいんですよ」


「なんでだよ!」


「まぁ、この周辺国は一つになったわけです!ここの住人が何と言おうが支配者は僕です。僕の命令は神の命令以上な訳なんで、拒否するのは無理です。で、僕の要求はもう言ったのであとは好きにして下さい。僕の仕事はマジでここまでです。これから神国に向かうので、各所の挨拶回りに行きたいんでね」


「神国に行くだと?!」


「えぇ。やるべき事が出来ましてね」


「お伽噺の世界に本当に踏み込む者がいるとは…」


「まぁ、コイツなら最早驚かないけどな」


「そんなわけですぐに去るので、僕が細かく指定したいことなんて無いんですよ。平和な国にしてくれればそれでいいです。カリノフさんがいるんで協力してやってくれると嬉しいですね」


「分かった。エストリー殿は何か国についての希望はありますかな?」


「私が戦闘以外で働かなくていい国作りを!」


「…分かりました。では、暫くカリノフ様と有識者で会議をしましょう」


「私必要?」


「いりませんね…」


「ッシャアァァ! お兄ちゃん。私も武封国行くぅ〜」


「あ!私も行ってみたいです!いいでしょ?お父様?」


「シェリル… まぁ、ゼロ君がいるなら安心か。ゼロ君の許可が出れば行っていいぞ」


「いいですよね?ゼロさん?」


「まぁ、いっか。デルニオーラの屋敷を貰おうかな… あ、デルニオーラを連れて来てくれ。会議に参加させる」


「かしこまりました」


数分経って車椅子に乗せられたデルニオーラが来る。目に精気が無いな。


「デルニオーラ。こちらこれからこの国の宰相になるイグノーさん。そしてこっちがアレナ共和国王のカリノフさんだ。この二人がこの国のこれからについて話し合うからお前も参加しろ」


「……え?」


「お前にはこの国の中心人物の一人になってもらう。主に市民の生活に関して任せたいと思ってるんだ」


「敵になった僕を使うのかい?」


「元からお前にはこの国の政治に関わってもらうつもりだったよ。俺に敵対しようがそれは変わらない」


「誠心誠意尽くさせて頂きます…」


深々と頭を下げるデルニオーラ。きっとよく働いてくれるだろう。


「よし!もう僕がやるべき事は終わりました。アレナには僕が必要な用事はありますか?」


「いいや。少しずつ頑張っているよ。君が必要になる事態は起こっていない。なにか小競り合いが起きてもパールとガルバルが収めてくれるんだ」


「そうですか。それは良かったです。じゃあ、こっから僕たちは武封国に向かいますね。エストリーを返却する時にまた戻りますので」


「分かった」


「じゃあ、また」


結局皇国の国作りは丸投げした。余計な口出しなんてしない方がいい。

再び今度はシェリルも連れてボヘミアに戻る。

シェリルの反応は凄かったな。死後の世界とか言ってたわ。


そして数日をボヘミアで過ごし、武封国上空に到着。ボヘミアは雲の上にいるので見えていない。



「じゃあ、最後の思い出作り行きますか!」


「楽しみですね!」


「ガンガン行くよー!」


「じゃあ、行くか。 とう!」


「いやぁぁぁぁ!!」


シェリルを蹴って落とし、その後を俺たちも追う。

自由落下中にこれからの流れを話す。


「まずはカリムのとこ行って、その後デルニオーラの屋敷行って拠点確保するか」


「あばばばば…」


「シェリルが変な音出し始めましたよ!」


着地の前にシェリルを抱えて着地。フェリスは知らん。

あ、ちゃんと着地できてるわ。


「この高さから落ちても無事とか… フェリスまじで化け物だな…」


「いや!落下制御系の魔法をかけたんですよ!こっちをチラってご主人様が見た時に、絶対何もしてくれないって分かりましたから」


「流石!」


「ここは武封国の街のはずれだねー。前にチンピラ殺ったとこの近くだ!」


「ここからならそれほど遠くないか。おい、シェリル、起きろ。歩くぞ」


「こんなの… 聞いてないよ…」


茫然自失のシェリルを引いて歩く。

15分程でカリムの屋敷についた。俺たちを見て町中が騒がしくなっているので門番もすぐに通してくれた。


「ゼロ!本当に行きて帰ってくるなんて思わなかったぞ!しかも、速すぎねぇか?」


「もう皇国の頭とデルニオーラは無力化しました。デルニオーラは殺してませんよ」


「マジかよ…」


「ここに来たのは生存報告をする為と、暫くここにいますって報告です。デルニオーラの屋敷を貰ってこれからそこに住むつもりなので用があればそこに使者を」


「あ、あぁ。青龍には本当に行くのか?」


「えぇ。行きますよ。他になにか頼みたい事があったら言って下さい。出来る限り力になりますから」


「そうか。助かる。お前もなにかあったら遠慮なく言ってくれ」


「じゃあ、早速。ライデスどこですか?」


「ん?アイツなら青龍以外のダンジョンに積極的に潜ってるぜ」


「おぉー。ちゃんと修行をしてくれているみたいですな。僕でも探しますが、もしライデスを貴方の仲間が見つけたら僕が帰ってきたと伝えて頂けますか?デルニオーラの屋敷にいると伝えてくれると嬉しいです」


「おう、分かった」


「お願いします。あ、コイツはカリノフさんの娘のシェリルです。武封国に観光しに来ました」


「サラッと他国の姫紹介しないでくれ!え?ここにいていいのか?」


「まぁ、ダンジョンに潜らせるわけじゃないので」


「当たり前だ!」


「今日はゆっくりする余裕が無いから、コイツをカリムさんのとこに泊めてもいいですか?」


「そりゃかまわねぇが。お姫様のおもてなしなんてやったことないぜ?」


「大丈夫ですよ。姫って程でもないですから」


「失礼過ぎます!今では立派なレディなんです!貴方の扱いがおかしいんですよ!」


「これからデルニオーラの屋敷に向かいます。明日の朝寄るので。シェリルの事お願いします」


シェリルを置いて屋敷を出る。取りあえずデルニオーラの使用人と話をしないといけない。

デルニオーラの屋敷に向かう途中で色々な人に声をかけられた。

皆戦争がまだ始まってないと思っているみたいだ。


「あれ?見覚えのある人が膝を抱えて座ってますよ?」


「え?誰だ?」


「ほら、あそこに」


そうフェリスが指をさした先に、アレナから俺たちを運んでくれた御者のおっさんが汚れて座っていた。


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