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真理の探究者  作者: しま
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閑話6;祭り(前編)

日常の話しを極力カットしているので閑話で日常の話を入れていきたいです

「今日は街で祭りじゃあ!!」


「おお!そいつぁ良いですね!頭!俺たちも出店やります!おら、アグニ。行くぞ!」


「うっす!一番頭に喜んでもらえるもん用意出来んのは俺たちですからね!」


そう言った瞬間空気が張りつめた物に変わった。


「は?脳筋が何言ってんの?私とチャンドラの方がご主人様への愛が詰まったもん用意出来るに決まってんでしょ?」


「はっはっは。では、二人ずつに分かれて主に喜んでもらえる物をお出しすると言うのはどうかの?」


「……よかろう」


「イシャーナが戦闘以外の事で喋った!!」


「いや、これも一種の戦闘でしょう… ゼロ様に喜んで頂く戦い。今までで最も滾るものです!」


「よし!俺たちの手下も使って派閥で分けましょう!


「左様ですか。では、6つのグループに分かれて街を巻き込んだゼロ様の帰還を祝いましょう!」




こうして十二天主催の祭りが行われる事になった。

十二天は今外の広場に集結している。外の者からすれば13年ぶりに全員がそろっている姿を見たということだ。13年ぶりに自分の管理者に会えたものも多い。しかし、12人から発せられる近寄りがたい雰囲気のせいで誰も近づこうとしない。


「よし。まずはチームとルールを決めましょう」


「二人ずつ6つのチームに分かれて勝負。自分の配下は使ってもいい。出し物は何でもいい。ゼロ様が一番喜んでくれたチームが勝ち。そんなとこ?」


「そうですね。あ、喧嘩は御法度です。チームはどうします?」


「くじ引きだな。そっちの方が面白い事になりそうだ」


「イシャーナ… 意外にお祭りピーポーなんですね…」


「えぇ?! 私はチャンドラと一緒がいいのにー!」


「チャンはくじ引き面白そうだと思うな」


「えぇ?! う〜ん… まぁ、くじでチャンドラを引けばいっか!」


「では… くじを引く6人を選んで、選ばれる6人のくじを作りますか…」


「では、引く6人はじゃんけんです。スキル使ったら参加権を失いますからね?」


「分かってるわ! ヤマに言いな!」


「私はそんな器用な事できないの…」


「いきますよー じゃーんけーん、ぽん!」


バッ! 12人がじゃんけんをする。何度かやって6人が決まり、そしてくじを引いた事で出来たチームはこんな感じ。


インドラ、ラクシャの怖い人チーム

アグニとチャンドラのハイテンションチーム

ヤマとブラフの先生と生徒チーム

ヴァルナとラバナの地味チーム

イシャーナとスーリヤの普段のテンションが天地チーム

ヴァーユとプリトゥのゼロに全てを捧げますチーム


「これは… 何と言うか、意外な組み合わせになったものですね… ではヤマ行きましょうか」


「よろしく。ついていきます…」


「じいさんとメイドのチームが何か怖いっす。チャンドラ!かますぜ!」


「チャーン!」


「何それ!?」


「イ、イシャーナ!よろしくね!!」


「頼んだぞ。スーリヤ。生きるか死ぬか。これはそういう戦いなのだ…」


「重いわ!私は楽しくやりたいんだけど…」


「足引っ張りやがったら沈めんぞ! 金ピカ女!」


「こっちのセリフだ反社会的勢力!」


「ヴァルナ。何やるか理解してる?」


「じいちゃんと頑張るんでしょ?」


「僕と頑張るんだよ!!」


プリトゥとヴァーユは何も言わずに握手をしている。


「では、それぞれに分かれて行動開始しましょう。時間は無限ではないですから」


「っしゃあ!集まれ!野郎共!!」 

ラクシャが大声を上げると異形の者達がワラワラ湧いてきた。


「みんなー!しゅーごー!」 

ヴァルナの声で空から龍が下りてくる。


「あっ!イシャーナに配下いないわ!!ちょっと、勝手に進まないでよ!」 

仲間を呼ぼうとしたスーリヤは焦ってイシャーナを呼び止める。


「場所は指定されていない。という事は早い者勝ちという事だ…」

言うや否やイシャーナは走り出した。

向かう場所は城の近く、一番最初にゼロの目に触れる場所だ。


『!!』


「場所取りじゃーーー!!」 チャンドラが狼に変わりイシャーナを追う。


「遅れをとるなー!」 ラクシャが全速力で更にその後を追う。ぶっちゃけチャンドラより速い。


「させません!!」 プリトゥが地面に手をつくとイシャーナの目の前に巨大な壁が出現した。このギルドの防衛装置を起動させたのだ。


「ふん!」 「ダァラッシャーー!!」 「しゃらくせぇ!」


神3人の本気の攻撃により粉々に粉砕される防衛機能。爆発音の様な音が響く。


「おい!プリトゥ。流石にそれはねぇだろ!」


そう怒鳴るラクシャ。


「ふっ!貴方たちの様な喧嘩っ早い連中を足止めできればそれでいいのですよ!」


「な!飛べる奴らがいねぇ!」


ぶっちゃけインドラは自身を雷にして移動できるし、アグニも炎になる。

ヴァーユも風で飛べるし、ブラフに至っては瞬間移動できるのだ。スーリヤも自分の部下にわざわざ声で命令しなくても洗脳状態なので自分がして欲しい事を何も言わなくてもしてくれる。


今動いていないのはプリトゥ、ヤマ、ヴァルナ、ラバナ、スーリヤである。


「あれ?イシャーナも瞬間移動できたような…?」


「!!」


「いません!!」


「迂闊!!ヤツに距離は関係なかった!!わざと走ったな!」




ちゃっかり自分の望みの場所に陣取ったイシャーナ。

少ししてスーリヤが部下を引き連れやってくる。


「お望みの場所を取れたね!で、何を出すの?私は食べ物が良いと思うんだけど!」


「私もそう思っている… しかし、ラクシャのような物ではダメだ… 私はバーを用意しようかと思っている。 祭りの騒がしさに少し疲れた主が静かにリラックスできる場所を提供するのだ」


「おぉ!なんかカッコいいね!」


「その為に祭りのメイン会場から離れた場所を選んだ。主に我らの所に来てもらうのは祭りの後の方だ。その間はスーリヤは普通に祭りに参加してくれ。主に我々がどこで何をしているのか聞かれてもはぐらかせ」


「え!質問されても答えないの?! 来てくれないんじゃない?」


「それはあり得ないだろう。あの方はお優しい。絶対に皆の出し物を見て下さる」


「そうだね!私ウェイトレスさんやる!」


イシャーナのお洒落スキルで他とは色の違う物ができそうである。



転移魔法が使えるブラフは平和主義者でありイシャーナに喧嘩を売るつもりは無いので無難な場所に陣取っている。場所よりも何を出すかに重点を置いているからだ。ヤマという存在も大きい。彼女は体を動かす事が得意ではないのでそこも考えた出し物を考えねば。


「ふ〜む… 我々は何をしましょうか… ヤマ、何かやりたい事はありますか?」


「お化け屋敷?」


「…祭りは祭りでも文化祭ですね。それだと」


「ダメ?」


「それだけだとインパクトに欠けるので色々な場所に色々作りますか。で、私の転移で移動してもらうんです」


「なるほど… お化け屋敷ガンバル」


意外とほのぼのした感じになりそうな先生と生徒チームだった。



噴水の広場に近い位置に怖い人チームは陣取った。


「当然俺がやるのは出店だ!焼きそば、たこ焼き、焼き鳥、焼きトウモロコシ、リンゴ飴にチョコバナナ、その他諸々だ!」


「そんな用意できんのか?」


「俺たちの力を舐めてもらっちゃ困るぜ!それと、インドラにはやってもらいてぇことがある!」


「何だい?」


「花火を、打ち上げてぇんだ…」


「!! そ、それはもの凄い良い案だ!!」


「だろ?俺の部下に爆発系の能力を持ったヤツがいるし、お前の部下にも空飛んで色々出来るヤツいるだろ?」


「色々って… まぁ、光の雨降らせられるヤツとかはいるね」


「最高に派手で感動するヤツを一番盛り上がってる時にぶちかましてやるんだ!」


「よし!やってやろうじゃない!」


性格は似ているので反りは合う二人である。



アグニとチャンドラは戦闘街の近くに陣取ることにした。


「どうするの?ちょっと遠いよ?」


「う〜ん… 本当なら出店をやりたかったんだが… 兄貴がやってるだろうからちょっと考え直さなきゃダメだな」


「遠いから目立つ事したいね!」


「目立つ事ねぇ… バンドでもやるか?」


「歌が得意なのはお姉ちゃんの配下だよー」


「あれは主に洗脳とかの状態異常だけどな」


「……お神輿(おみこし)… とか?」


「!!最早場所を固定しないのか! でも、長くは続かなくないか?」


「長くやりゃ良いってもんじゃないよ!要はいかにご主人様の心に残るかでしょ?出店はラクシャがやるなら食べ物は間に合ってるし、多分プリトゥも食べ物は用意するもん!」


「確かに… それならドデカイ神輿で(かしら)を驚かせるか!」


この二人、ねぶた祭りもビックリの神輿を複数作る事になるのだった。



「ゼロ様の生活担当である私がゼロ様が一番お気に召す物を用意できないでどうします。ヴァーユ。貴方もゼロ様に並々ならぬ忠誠を尽くす者。絶対に勝ちますよ!」


「それはもちろんじゃ。しかし、プリトゥよ。何をしようかの?儂とお主では合わせるのが難しそうじゃが」


「安心して下さい。貴方の好みも分かってますから。ゼロ様の故郷は貴方と同じ様な場所だったそうですよ?」


「おぉ!それなら故郷を思い出して頂けるようなもてなしをすれば!」


「はい。私たちにとって場所は問題ではありません。どのようなおもてなしをするかです。貴方が建物、内装、食事、その他のサービスなどを教えて頂ければゼロ様が更にお喜びになるようなアレンジを加えて提供できます!!」


「それは完璧じゃ!」


もう一度固い握手を交わす二人。



「あれぇ〜?皆どこいっちゃったの〜?」


「マズいよ!ヴァルナ!早く良い場所取らないと、勝てないよ!」


「勝ち負けがあるの?皆で楽しむのがお祭りでしょ?」


「確かにそれもそうだねぇ… じゃあ、皆で楽しめる事をやろうか!」


「全員で主様もご帰還を祝うの!」


「何をしようか?他の連中は自分たちの事で手一杯だから皆には秘密にして、いきなりイベントを始めようか?」


「それ面白そう!」


地味とか言ってごめん。君たちが一番ゼロの思いを分かっているよ…




こうして6チームがそれぞれの出し物を準備する。

一体何が起こるのか。それは準備している本人達でさえ分からない。

祭りとは不測の事態が起こると相場が決まっているからだ。


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