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真理の探究者  作者: しま
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どっちが盗賊なのか

暫くは神級装備で戦いません。

普通の冒険者として行動しなければ!

食事が終わりシェリルに部屋をあてがった。彼女は今寝ている。


「ご主人様ー どーするんですかー」


「ん? さっき言った通り、あの姫さんの味方をする」


「じゃあ、闘技大会に出させてもらうよう頼むんですか?」


「いや、あっちが依頼をしてくるように仕向ける」


「あー 確かにそっちの方が都合いいですね」



シェリルとの話で分かったのはこんな感じ。


まず、アレナ共和国は一つの国になったときは一人の強大な力を持つ者がいてソイツが支配してたらしい。でも、ソイツが死んでから次が続かなかった。

もともと戦闘ばっかりしてきた民族だから、戦いありきの考え方らしく自分が権力を握りたい連中がずっと小競り合いを続けていたそうだ。

今は主に6つの派閥がある。でも大きく分けると2つなんだそうだ。

フェリスの親父さんは新しく平和で文化的な国にしようという提案をした人らしい。

その考えが弱い立場の民衆に受け入れられた。また正義感溢れる力を持つ者達もカリノフの考えに同調してきているらしい。


しかし、それを他の権力者が良しとしないのは当然だった。

彼らは自分たちに有利なように闘技大会で王を決めるという提案をし、その準備期間にシェリルを攫って売り飛ばそうとした。

娘がいなくなって闘技大会に身が入らなくなれば向こうの勝ちが決定づけられると思ったのだろう。


国の考えは「やられたらやり返せ」喧嘩を売られたらとことん潰し合うらしい。楽しそうだ。

法整備もままならぬ状況で、力の無い者は虐げられている。


人口は2000万人ほど。権力を持った一族数千人が他を支配している感じ。

派閥同士の小競り合いに民衆を巻き込むことはないが、物資を奪われるのはよくあることだそう。

街は砂漠ばかりで生きていくには厳しい環境だ。

オアシスがありそれを中心に生きているそうだ。水を制した者が国を制するらしい。

他国との交易も殆どない。典型的な閉鎖的社会主義国家って感じだ。


俺はとりあえず、アレナのカリノフの元にシェリルを届けるという契約を結んだ。

その道中で蠍のアジトに向かうつもりなのでそこで力を見せて闘技大会に参加して欲しいといわせる。そんな感じで行く事にした。


翌日、朝食を摂って出発する。


「シェリルさん。ちょっと寄りたい所があるんで、少しつき合ってください」


「あ、はい。どこに寄るんですか?」


「サソリのアジトです。場所は聞き出しているので」


「え?! あの盗賊団のアジトに行くんですか?! それはいけません!

昨日あなた達が出会ったのはサソリの中のほんの一部です。本当はサソリは100人を超す大きな組織なんですよ! アレナ最大の武闘派派閥とも密接な関係を持っています!」


「都合がいいじゃないですか。一番厄介な相手の戦力を誰にも知られずに削げるんですよ?」


「貴方の強さは分かりませんが、皇国の出身者がアレナ最大の犯罪組織と渡り合えるはずがありません!」


「大丈夫です。俺強いんで。 Aランク冒険者のゲイルさんって知ってます?」


「えぇ。ついこの前お会いしました。確かに彼はアレナでも手出しが出来ない程の強者ですが、それが何か?」


「僕の師匠なんです。僕はずっと彼と一緒に依頼をこなしていました。Aランクのモンスターも倒したことがあります。僕が護衛というのも少し不安に感じておられるでしょう?

ここで僕の強さを示すのに丁度いい機会です」


「ゲイル様の弟子! そんな凄い方だったんですか! でも、それでもさすがに危ないです!」


「大丈夫。大丈夫。 行きますよー」


岩山を目指して進む。途中の道にはサソリの構成員には出会わなかった。


「あー、何か50人くらいいるなー」


「そーですね。いますねー でも、50人って少なくないですか?」


「そーね。 なぁ、シェリルさん。サソリの連中は闘技大会に参加すんの?」


「その可能性は高いですね。今もそこそこの人数はアレナにいると思います

というか、人の気配を感じるんですか? 何も見えないですけど…」


「まぁ、1kmくらい先だからねー」


「え…?」


「フェリス。行くぞ。この姫さんに俺の強さを見せるいい機会だ。お前は姫さんを守ってやれ」


「あーい!」


「私、姫じゃないんですけど…」


「大丈夫。君はお姫様になれる! 自信もって! じゃあ、ちょっと走りますよー」


シェリルをフェリスに担がせてアジトに向かって走る。


「キャーーー!! 早い早い! 何なんですか!?人間の出せる速度じゃないですよ!」


「舌噛みますよ?」


俺はイグノーから貰った<魔断ち>を抜く。大小の太刀という変わった武器だ。

扱いは難しそうだが楽しみ。


「先に行く。お前はこの速度を維持してついてこい。 何人か残しておくからお前も強さを見せてやれ」


「はーい。 シェリルさんは人が死ぬ場面見ても大丈夫なんですかね?」


「まぁ、これから大きな戦いになるんだろ。慣れないとね。じゃあ、背中にしっかし貼付けとけ」

俺は走るスピードを上げて洞穴に入った。

入り口にたむろしている連中を無視して中に突撃する。


そこは中々に広い空間だった。 50人なら余裕で入れる大きさ。100人は厳しいか。


広場の中央にいた人間の目の前で停止し、そのまま袈裟切りにした。

男は上半身が斜めにずれ地面に落ちる。


そこでようやく回りにいた奴らが気付いた。


「てめぇ! 何者だぁ!!」「サソリのアジトだって知っててやってんのかクソガキ!」

「どうやって入ってきやがった!」「ぶっ殺してやる!」


そう口々に騒ぎ武器を抜く。


「おうおう。元気がいいな。遊ぼうぜ? NPCども」

それからは混戦だった。 戦闘を開始してほどなくフェリスが広場に入ってくる。


「フェリス! お姫さん背中に背負ったまま戦闘参加しろ! ハハハハ!」


「うわー。ご主人様がハイになってるよ…」


「一体、何が… うっ」


「ちょっと、私の背中で吐かないでぇ〜!」


フェリスが吐かれるのを防止するため、広場の角にシェリルを置く。

そしてシェリルを気にしながら戦闘を始めた。


「おらおら! お前らアレナ最強の犯罪集団なんだろ?! やる気あんのか!

どいつもコイツもナマクラ担ぎやがって。弱い者しか襲ったことないくせに偉そうにしてんじゃねぇ!」


「ひぃ!」「何なんだよ!」「ぶっ殺してやる!」


何人かは逃げようとしているが、他の奴らは俺の煽りに怒り攻撃してくる。

ちなみに、お姫さんに見せるので動きは普通に見える早さだ。


敵を武器ごと断ち、縦横無尽に蹂躙する。


「くそがぁ!」

そんな叫び声と共に一人の男が斧を振りかざしてきた。俺は斧を切ろうとするが、切れずに表面を傷つけるだけに終わる。


「お!?いい武器使ってんな。 リーダーか?」


「ふざけんじゃねぇぞ! ガキ! いきなり何しやがる!」


「フェリスー 俺、このおっさんと遊ぶから後やっといて」


「はーい。もうあんまり残ってませんけど…」


「おっさん。俺はお前らが攫ったお姫さんを助けた正義の味方だよ。

今回の騒動に参加させてもらうことにした。 これは前哨戦ってヤツ」


「姫…? まさか!シェリルか!」


「おう。今あそこで吐いてるぜ?」


「! くそ! 失敗したのか!」


「俺に会っちゃったからねー。この組織は終わりだ。でも、お前が親玉って訳じゃなさそうだね。本当のリーダーはアレナの首都にでもいるのかな?」


「うるせぇ! ぶっ殺してやる!」


「勝てると思ってんのか? 拷問しても意味ないからなー。ちょっと失礼するよ」


シェリルが吐いていてこっちを見ていないので<人形化>を発動し記憶を探る。

コイツらの計画、首謀者、リーダーの顔と名前、アレナにいる人数を把握する。


「ほい。お疲れさん!」

そう言って男の首を落とした。丁度フェリスも終わったらしい。


「ご主人様ー 終わりましたー」


「おー お疲れさん。 じゃあ、金目の物を集めようか」


「シェリルさんはどうします?」


「吐かせとけ」



よし、お宝探しだ。


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