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真理の探究者  作者: しま
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初依頼受注

俺はそのまま宿に帰り、夕食を摂って早く寝た。

部屋は一人部屋と思えないほど大きく、3人でもいけるくらいの広さがあった。



翌日、早めに起きて昨日の装備をつけて朝食を摂っているとゲイルが来た。


ゲイルは俺を見ると

「よう、ゼロ。いい装備してんじゃねぇか」

と言ってきた。


「おはようございます、師匠。これ凄くいいですよ。防具なんて初めてつけましたけど、そんなに重くないんですね!」


「それは、お前の装備がいいだけだ! 全部で白金貨一枚飛んだんだぞ!

その冒険者鞄は俺のよりいいやつだし…」


そう叫ぶゲイル。


「交換します?」


「与えた装備奪う程落ちぶれちゃいねぇ! これからこき使ってやるからな!

さっさと飯食え」


「ゲイルさん。他のお客様もいらっしゃいますのでお静かにお願いします。」


お姉さんに怒られてる…

おとなしく静かになったゲイルを待たせる訳にもいかず、さっさと朝食を片付け組合に向かう。


先に入ってろと言われまず俺だけが組合に入った。



扉を開けて入ると他の冒険者から一斉に見られた。その中の一人が俺に話しかけてくる。昨日はいなかったヤツだ。


「ずいぶんいい装備じゃねぇか、ガキ。お前にはちと勿体ないんじゃないか?」


そう言ってきたので

「昨日師匠が買ってくれたんです! 確かに僕には過ぎた装備だと言う自覚はありますが、師匠は凄い人なんです!」

と言ってやった。


「へぇ、お前の師匠とやらはずいぶん羽振りがいいんだな?俺も何か買ってもらうか!」


何も考えず馬鹿な事を言う男。そこに


「これ以上俺に何買わせるつもりだ? あ? 死にてぇのか、お前…」


後ろで俺が話しているうちに入ってきたゲイルがシャレにならない殺気を籠めた目で男を睨む。


「ひっ! ゲ、ゲイルさん! え?! ゲイルさんの弟子なんですかコイツ!

それと、さっきの言葉は なんと言うか… すいませんでした!」


そう叫び土下座した。


ふんっと鼻を鳴らし依頼版に歩いて行くゲイル。

俺も後に続こうとすると、「お前はそこに座ってろ」と一つの椅子を指差した。


おとなしく座ってゲイルを見ていると、おもむろにゲイルはGランクの依頼書を剥がし始めた。


皆が驚く中淡々と紙を剥がし続け、約30枚の依頼書を持って俺の待つテーブルに来る。

依頼書の束を裏向きにしてドンと置き、サイコロをポケットから出して俺に渡す。


「サイコロを振って出た目の数だけ適当に見ずに引け。それがお前が受ける初の依頼だ。ここにあるのは森に行ってこなす依頼だ。1なんてつまらねぇ目出すんじゃねぇぞ」


そう言った。


なんてメチャクチャだ。発想が面白すぎる。


俺は満面の笑みをして「さすが師匠。なんて面白い事考えるんですか!」

そう言い尊敬のまなざしを向ける。


俺は迷い無くサイコロを振る。テーブルを何回かバウンドし端の方で止まった目は『4』


「なかなかいい数だな。これから基本こうやっていくぞ。お前は魔の森出身らしいから戦闘もできるし、森の中の行動も慣れているだろう。さっさとランクを上げるぞ」


「はーい。えっと… これと、これと、これと… これで!」


4枚の依頼書を渡す。


「どれ… 薬草20個の納品、森鹿2匹の納品、ゴブリンの討伐に、お!俺が潜ませたDランクをしっかり引きやがったな。ウッドウルフの巣の壊滅だ」


「おぉー。最後のは面白そうですね。さすが、難易度が高いモノを仕込んでおくとは遊び心を分かってますね!」


「だろ? まぁ、なんとかなんだろ」


そう言いながらカウンターに向かう。

昨日俺の冒険者登録をしてくれたお姉さんだ。


「おはようございます。これお願いします。」


「え、えぇ。無事だったんですね… これはゲイルさんとパーティーを組んでの受注でよろしいんですか?」


そう言ってゲイルを見る。


「あぁ、そうだな。そうしねぇとウッドウルフの依頼が受けられねぇ」


「ちゃんと守って上げてくださいね」


「暇だったらな。まぁ、見た所こいつはCランク、下手したらBランクに届くくらいの力はあるぜ。だから問題ねぇよ。森の観光気分で連れて行くさ」


「そんな適当な事言って。彼は貴方の荷物持ちなのでしょう? 規定はありませんが、荷物持ちにした初心冒険者は守るという暗黙のルールがあるのを忘れないでくださいね!」


「分かってるよ! 大丈夫だって。いいからさっさと受理しろよ」


そう言うと避難を籠めた目でゲイルを見て依頼書に判子を押していくお姉さん。


「ゼロ君だったわよね。私の名前はセリーよ。

この人は悪い人じゃないし、当然凄く強いんだけど、如何せん大雑把な人でね…

なにか危なくなったらこの人の背中に回り込むのよ!」


そう俺を見て言った。


この街ではAランク冒険者を盾として使う事を推奨してんのか?


「イグノーみたいな事を言うんじゃねぇよ… おら、行くぞ」


そう言って組合を出る。

俺は鞘に納まった剣を掲げ「ヒャッハー! 狩りだー!!」と叫んで後をついて行った。




俺はこの後1週間と経たずにホウガンで絡んではいけない冒険者のNo,3になる。




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