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真理の探究者  作者: しま
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心麗さん登場

心麗登場後の話を二回投稿していたようで申し訳ありませんでした。

話としては飛んでいるのではなく重複していただけでしたので一つ消して対処させて頂きました。


ご指摘頂いてすぐに反映できず申し訳ありませんでした。

俺の横に現れたのは女子高生くらいの女の子だった。心麗の妹と言われれば納得する見た目をしている。


「私は貴方がたの主人が心麗と名付けた者です。この世界に下りるに当たって自分の情報を少し変更しなければならなかったのです」


「あ、そうなんだ。じゃあ、この人が俺の紹介したかった人だ。名前は心麗(みれい)この世界を管理する位置の神様だった。皆もなんとなく感じていると思うけどな」


「今の力は大したこと無いですが潜在的に持っている力は相当な物ですね…」


「鍛えましょう」


「あ〜… 細かい話はまた後でしよう。とりあえずは母様の故郷に向かう。進路は分かっているか?」


「お任せ下さい。既に向かっております」


「よし。では解散だ。心麗さんはちょっと話しをしよう」


「主よ。一つよろしいでしょうか」


「どうした?イシャーナ」


「私が無力化して封印している吸血鬼の女ですが、いかが致しましょう?」


「……あぁ! いたな!そうだな。ここで解放してあげようか。どっちみち彼女は神国に連れて行くからな」


「っは!」


イシャーナが手をかざすとそこから透明な棺が現れた。中には吸血鬼のお姉さんが目を閉じて入っている。頭上のハートはデルニオーラに支配される前の状態だ。

俺は<P&B>を出してイシャーナに棺を開けるよう命じた。

そして心麗から貰った相手に自我を与える弾で頭上のハートを撃ち抜く。


イシャーナによる封印が解除された為、お姉さんが目を覚ました。

さぁ、ちゃんと話せるだろうか?


「こんにちは。色欲を封印する五柱のお一人さん。体に異常はありませんか?」


目をパチクリとさせたお姉さんは辺りを見渡すと口を開いた。しかしそこから出た言葉は俺の予想を大きく裏切る。


「ん〜。あ〜〜…」


「……言葉が話せない…のか? 心麗、どういうことだ?」


なにかバグが起きたのかと思い心麗に問う。しかし彼女は驚くでも無く答えた。


「どういうことも何も新たな人格は私が用意するのではなく時間の経過によって自分で得るのです」


「え?!そうなの?」


「はい。皆最初は赤ん坊なのですよ。成長スピードは種によって大きく異なりますが」


「じゃあ、このお姉さんは見た目は大人、頭脳は子どもってことか?」


「そうですね」


「なんか、酷い事されて正気を失った人に見えます…」


「それ、思ったけど言わないようにしてた…」


「じゃあ、この子の世話を任せたい。乳母の仕事ができるメイドなんていたかな… プリトゥ?」


「ふむ… 専門の者はいませんが皆で育てればボヘミアの貴重な戦力になるのでは?」


「別に戦士にしたいわけじゃないんだが… ん?」


お姉さんを見ると意外な事にイシャーナの服の裾を掴みイシャーナを見つめていた。


「ぶはっ! イシャーナに懐いてる!イシャーナがお世話係だ!」


「おいおい、チャンドラ!笑わせるんじゃねぇよ!コイツが子育てできるわけねぇだろ!」


「まぁ、いいんじゃないか?彼女の好きにさせてやろう。イシャーナなら厳しく、正しく育てられるはずだし、身の回りの世話はメイド達に手伝って貰えばいいだろう」


「本気ですか!ご主人様!」


「他の十二天も手伝ってやってくれ。俺も出来る限りの事はしよう。あ!それと、十二天にはもう一つやってもらいたい重要な仕事がある」


「何でしょうか?なんでも仰って下さい!」


「フェリスの訓練を頼みたいんだ」


「え…?ご主人様?」


「このままフェリスを神国に連れて行ったら間違いなく死ぬ。まだまだ足りない。しかし俺だけだと色々な強い相手との戦いが学べないだろ?十二天は全ての属性が揃っているからな。お前たち相手にある程度立ち回れるようになれば安心できる」


「よっしゃあ!お任せ下さい!よろしくな!フェリス!」


「うわぁ〜!い、嫌だぁ〜!」


「あと、俺もなまった体を動かしたいので訓練を頼む」


「主と拳を交えられるのですか!」


「あぁ、イシャーナ。協力してくれるか?」


「悲願であります!!」


「戦闘訓練、配下の再編成、子育て。色々やる事があって大変だがよろしく頼む。じゃあ心麗さん。神国での流れを話しましょうか」


「分かりました」


吸血鬼のお姉さんはイシャーナと一緒に歩いている。何かダンディなお金持ちとキャバ嬢みたいな絵面で面白い。



ボヘミアに戻ってからゼロは神国という言葉で一々反応してしまっているニーナを極力見ないようにしている。

彼女も話すのを恐れている感じだ。二人とも話さなければいけないと分かっているが平行線のまま喧嘩になりそうで話したくないと思っている。


(どこかで時間を取って話さないとな… 外堀を埋めてから、こうなってるんで変えられませ〜んって言うのは卑怯な気がするし…)


「はぁ…」


「どうしました?」


「これから始まる大きな戦いに憂鬱になっている」


「そんな繊細な心を持ち合わせていたとは… 力でねじ伏せればいいのです」


「失礼ですね。それに、俺の言っている戦いは戦闘じゃないし」


「?」


「とりあえず聞いておきたい事が沢山あるんだ。これからの仕事がどれだけ大変なのかを判断したい」


ニーナから逃げるように自室に向かう。

彼女を安心させて納得させる言葉をずっと考えているのだが全く思いつかなかったからだ…


自室で心麗と向き合って座る。他にはナーサとダスラだけだ。


「で、沢山聞きたい事があるから順に答えていってくれ。まず、プレイヤーについてだ。俺の記憶が正しければこの世界に入れるのは俺を除いて499人のはずだ」


「はい。そうです」


「その他で外から追加して入れたりはするのか?」


「いいえ。それは不可能にしてあります」


「では最大の敵は499人のプレイヤーってわけだ…」


「この世界に出入りしているのは今や100名程ですよ?」


「あのな… 俺が今後プレイヤーと交戦したらあっちの世界に俺の情報が流れるんだ。この世界から追い出しても向こうの世界に戻るだけなんだから。で、向こうの世界には無数の人達と互いに情報をやり取りする道具がある。俺の事はすぐに広まると考えるべきだ。そうなったら興味本位でこの世界に戻ってくるヤツは多く現れる。俺を倒そうとするヤツも必ず現れるぞ。当然この世界を作った奴らも何かしらの動きを見せるだろうな」


「確かに… そう言われるとそうですね…」


「制作者側ができる俺達にとって最悪の事って何だ?」


「複数の規格外に強い神を作って我々にぶつける事でしょう」


「今からそれを防げないか?」


「可能な限りの事をしてみます」


「この世界に来れるプレイヤーの個人情報は分かるか?来ているヤツの違いで難しさが天と地なんだが…」


「細かい名前などは分かりません。力の大きさや特性は分かりますが…」


「異常な数の魔法を修めたヤツ、神ですら召還出来るヤツはいる?」


「貴方より強者と思われる敵は3名ほど存在しますね…」


「奴ら、やっぱりいるのか… この500人の選び方も抽選とか言ってたけど本当は違うんだろうな。俺を恨んでるヤツも相当数いるに違いない… 最悪のメンツが揃ってると考えた方が良いかもしれない。神国ではギルドはどうなってるんだ?」


「メンバーがいないだけでギルドはそのまま存在していますよ」


「うわ!アイツあの剣持ってんのかよ!ギルド戦争になる前に闇討ちして殺さないとヤバいな!

ギルドに召還されたモンスターに自我を与えた場合離反させる事は可能か?」


「原理上は不可能では無いでしょうが貴方の部下のように忠誠を誓っている場合が殆どです。まぁ、ほぼ不可能ですね」


「そうか… じゃあそっちはギルド武器を壊して自分の物にしてから自我を与えるべきだな… 世界の広さは?」


「昔に貴方がいた世界よりも広いと思って頂ければ」


「マジかよ… その全土にNPCは存在しているのか?」


「NPC?」


「あー… その、自我が無い奴らだ」


「えぇ」


「そんなに広い世界なら虱潰しに回るのって実質不可能じゃないか?」


「プレイヤーがいなくなれば脅かす者がいなくなるのでノンビリやっていけるでしょう?」


「でも、考え無しに自我を与えたらプレイヤー関係なく虐殺や戦争が行われないか?」


「う… それは…」


「貴女にも色々と起こりうる事態について考えてもらわないと困りますね。一つの敵を排除したら残った者の中から新しい敵が産まれるんだよ?自我を持つってのは厄介な事も引き起こすんだ。それに気付いてる奴らが自我を与える必要なんて無い!って俺たちに反旗を翻す可能性もある」


「難しいですね…」


「意外と抜けてるよな、貴女って。起こりうるこっちに不利な事を思いついたら書いて渡すから貴女の力で何が出来るか、俺たちで出来る事はあるか考えてくれ」


「うぅ… わ、分かりました…」


問題が多い事を突きつけて最初の話し合いは終わった。


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