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ロベリア、訪問を受ける

 ある日の事、私が家でまったりと過ごしていると扉をノックする音がした。

「はい、どちら様でしょうか?」

「憲兵隊の者です」

 そう言われて私は一瞬ドキッとした。

 憲兵と言えば悪人を取り締まるのが仕事。

 まさか、あの婚約破棄が今になって問題になってるの?

 いや、それ以前に私が此処にいる事は誰にも伝えていない。

 何せあの時、今までの人間関係を切ってきたのだから。

 ドキドキしながら私はドアを開けた。

 そこには制服を来た男性2人が立っていた。

「いきなりの訪問で申し訳ありません。定期的に所在調査を行っていまして」

 そう言って2人は私に身分証明書を見せてくれた。

 確かに2人は憲兵だ。

「住民登録もせずに勝手に住み着いている輩もいますので······、お手数をおかけしますがこちらに名前と住所を」

 一枚の紙を差し出して来たので私は言われた通りに名前と住所を書いた。

 憲兵の1人は住所録であろう黒いファイルをペラペラと捲っていた。

「はい、問題は無いみたいですね。ところでお名前が······、ウォールズ王の前の婚約者と同じなんですね」

「えぇ、本人ですから」

 私はニッコリ笑ってそう返答した。

 別に嘘をついても仕方がないのでこういう時はハッキリと言うようにしている。

 大抵は冗談みたいに思われるみたいだけど。

「えっ······、本当にロベリア様なのですか?」

「はい、元公爵令嬢のロベリアです」

「こ、これは失礼しましたっ!」

 2人の憲兵は慌てて敬礼した。

「あの、元ですから、今はただの庶民なので」

「いえっ! ロベリア様は今でも貴族の間では有名な方ですのでっ!」

「はいっ! 『自らを犠牲にしてまで友人を守った公爵令嬢の鏡』として伝え聞いております」

 ······ん?

 私が公爵令嬢の鏡?

「『嫉妬の余り現王妃様を傷つけようとした悪役令嬢』の間違いでは?」

「確かにそんな話もありましたが後に詳しく調査を行われた結果、ロベリア様の評判は上がっているんですよ」

 えっ!? そんなの聞いてないっ!

「ロベリア様に再び貴族籍を与えよう、と言う声も出てるんです」

 はぁっ!? なんでそうなってるのっ!?

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