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虚無世界  作者: 天神
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スイートルーム

「う…、う~ん…、あれ…?ここは…?」

俺は確かあの教室でスピーカーの放送越しでいろんなことをあの憎たらしい声から聞かされてそしてその後からなんか衝撃がきて…

そして…。

「あっ!Y君起きた~!」

俺はあそこで力を採られた後遺症で、自分が記憶が失われていくことを知った。だから今自分が何を覚えていて、何を忘れているのかは分からない。

だけど、その声は確かに覚えている。そのはきはきとした明るい口調、そしてその笑顔で俺を何度も助けてくれた。俺ははっきりとその子のことを覚えている。

顔も、名前も…。

「おはよう、絵空。」

「うん、おはよう、Y君!」




「ところでここはどこ?」

俺が覚えている最後の記憶だと俺達はあいつらが作った学校の教室にいたはずだ。

けどここは一体どこだ?薄暗い教室とは違い、明るい室内、そしてまわりにはソファー、キッチン、家電品なども置いてあり、あるでここはホテルのスイートルームみたいだ。

そして俺はその部屋の広いベッドの上にいた。どうやら俺はそこに寝かされたみたいだ。

「わっかんない~?私も気づいたらY君の隣で寝てた。」

「俺の…隣で…?」

「うん、隣で。」

この部屋にはベッドが1つしかないから、絵空も寝かされていたならそうなるのは当たり前と言えばそうなのだが、なんか罪の意識が… 。

「ところで、俺どのくらい寝てたか分かる?」

「それがわかんないだよね~。私も起きてどのくらいたったかも分かんないし。」

「そんなこと時計を見れば…あれ?」

俺はその時あることに気づいた。スイートルームどころか普通の部屋には必ずあってもいいはずのものがない。

それは

「時計がない…。」

「そうなの、けどそれだけじゃないよ。」

俺はもう一度この部屋を見渡した。すると時計の他に窓や、テレビ、パソコン、電話も無いことが分かった。

それらに共通する事、それは外部の情報を知ることができること、時計は時間、窓は外の様子や時計では分からない日中や夜の変化、その他は言わずも分かる。

それを無くすことで俺達が完全に外部からの情報をシャットアウトされたのだ。



「けど、とりあえずここにから出ないと、俺の荷物持ってきて!」

「それが全部ないよ、私のもY君のも…。」

「そうか…。」

それはなんとなく分かっていた。囚人にわざわざ武器を持たせて独房に入れる看守なんていない。

俺達の服装も、あそこで着た制服なのだが、お互い

ブレザーを脱がされておりYシャツとブラウスのまんまだ。

「この部屋、トイレもお風呂も合ってY君が起きるで普通に生活はできたんだけど、着替えが用意してなくて、この制服もしばらく着てるから段々臭ってきてね…。あ~、着替えが欲しいなー!」

「ふ… 、ふ~ん…。」

「ふふん♪」

絵空は自分の置かれてる状況は分かっていないのか、それとも俺を励ましてくれているのか、彼女の真意は分からない。

「とにかく早くここから出て委員長を助けないと…!」

俺はベットから降り、この部屋にある唯一のドアに向かった。そしてそのドアを開けて出ようとしたが

、結果はお察しの通りだ。

「このドア開かないよ。」

それはそうだ、閉じ込められる人間を簡単には逃げさせるわけがない。

「私も何度か試したけど開かなかった、だからぶち壊そうと頑張ったけど無理でした。」

絵空でも壊せなかったとなるとこのドアはよっぽど頑丈にできてるのだろう。

「けどそのドアは開くときが合って…ほら来た。」

「来た…?」

そのドアは地響きのような音をあげゆっくりと開いていく。その音と動作でどのくらい頑丈にできているのが分かる。

そしてそのドアの向こうからメイド服を二人の女性が部屋に入ってきた。

入ってきたといっても1人は部屋の入口の前で立ってるだけで、もう1人はなにやらカートを引いておりそれには布がかけられており中身は何か分からない。

「お目覚めになりましたか、Y様。」

この人達もきっとマイクロチップで制御されてるのだろう。

けど今はそんなことよりここから出ることが先決だ、ちょうどドアが開いている。今しかここから出るチャンスはない!

「今だ、行くぞ絵空!」

「ちょっ、ちょっと待って!その人達…。」

俺は彼女の忠告を無視して入口に向かって走った。部屋の中にいたメイドはそんな俺を見てもなにもせず、俺自身もすんなり通りすぎた。

だが問題はここからだ、入口にいたもう1人メイドは違った。そのメイドは俺が近くに寄ってくると自分から俺に接近し、俺の腹に強烈な一撃を喰らわせた。その重い一撃は今までうけてきたどんな攻撃よりも痛かった。そしてよろめいた俺を後ろから羽交い締めにし、完全に俺の動きを封じた。

「はぁ~、ほらだから人の話をちゃんと聞かないから~。」

「なんだコイツらっ…!」

「だ・か・ら!」



















「この人達私よりもめちゃくちゃ強いんだよ。」

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