外の世界
その後俺達は念のため他のパソコンを調べたが、起動できたのが映像が流れたパソコンだけで他は電源すらつかなかった。
「これ以上調べても無駄だからもう行こうか。」
「だね~、あ~あ、インターネットとかでいろいろやりたかったのにな~。」
「いやいや、遊びにきたわけじゃないから!」
「分かっているよ~、冗談冗談♪」
こうして俺達はパソコン室を後にした。ここに来て得られた成果は何もなかったが、いろんな意味でここに来た価値はある。それはいい意味でも、悪い意味でも…
「これから4階に行くんだよね?」
「そうだよ。」
「その前にちょこっと寄っていきたい場所があるんだけど~?」
彼女が俺に頼み事をするなんてなんか珍しい、けどこんな校舎にいきたい場所なんてあるのだろうか?
「いいよ、どこ?」
「え~とね?図書室!」
そういえば3階に上がるとき図書室のことについて話したな。ちょうど図書室もここと同じ3階にあるからまあいいだろう、あんまり期待してないけど情報もあるかもしれない。
図書室についた途端、絵空は遊園地に来た子供みたいにはしゃぎ真っ先にある場所まで走って行った。俺は彼女の後を追って行くと意外な場所にたどり着いた。
「絵空はこれに興味あるの?」
「興味あるていうか…なんというか~?」
彼女がいたのは旅行の本や雑誌が置いてある「旅」のコーナーだ。ここは学校の図書室であるから普通の図書館よりはそういったものは遥かに少ない、しかし彼女はその少ない本たちを目を輝かしながら選び真剣に読んでいた。これで彼女が眼鏡でもかけていたらどこから見ても優等生だ。
「ほら私、なんも覚えてないから外の世界知らないじゃん?だから興味があって…それに約束の予習もあるし!」
「…そうなんだ…」
俺はそれから真剣に本を散策する彼女になにも話せずにその場を立ち去った。
やっぱりここは学校の図書室だ、歴史上の出来事を記した本から、伝記、英語の参考書、絵画の本、そして時々マンガ…、俺のいたところとほとんど同じやつが置いてある。そしてやっばりここに関する情報はなかった。
「まあそうだよね~。」
俺は近くにあったテーブル席に座りそれから…
「ちょっとY君、起きて!」
「う…う~ん…」
「なんで寝てるのよ?ちょっと姿がいなくなった思って探してみたらこれだもん!」
「え…あ…俺…寝てた…?」
「うん、寝てた。」
そういえば絵空のいた街を出できてからる寝るどころかろくに座ってもいなかった。それがテーブル席に座ったことによっていきなり疲れがドっと襲ってきて寝ちゃったんだな。
「ったく、ヨダレまで流しちゃって~汚いんだから!」
「あ~、ごめん」
「いつまで寝ぼけてるの?ほら早く行くよ!」
「もういいの?」
「うん、外のことについていろいろ知れたし、希望も持てた!」
「なら良かった!」
こうして俺達は図書室を後にした。
そして俺達は4階に向かうため再び階段に向かう。その途中にはかつて委員長が俺にこの世界について
話した視聴覚室もある。そこを通った時、俺は何かに導かれたような感覚がした。けど今は4階に行き、さらにこの上にいる委員長を救出しなければならない。
「ところでY君、4階の出口ってどの教室か知ってるんだよね?」
「そりゃ、本物のここに通ってるからね。」
「じゃあどこなの?」
この高校は当たり前だが高校1~3年の生徒が通ってる。教室も配置も
2階が1年
3階が2年
そして最上階の4階が3年という配置だ。
と言うのが一昨年までの話だ。
去年、なぜか入学した生徒数が例年より極端に少なかった。よってこの通りにいくと教室が余ることになる。だから学校は比較的教室が少ない4階に当時の1年、つまり今の2年を3年間ここの階を使うことに決めたのだ。クラス替えもなく…。
それゆえに高校2年の俺は今も4階で授業をしている。
そして俺達が目指す4階の教室と言うのが…
「俺のクラスだよ。」
「え…大丈夫なの?」
「何が?」
「だってY君のクラスだったらいろいろ思い出もあるし…」
「全然大丈夫だよ!ここは似てるけど俺のいた場所じゃないし、今までいろんなことを経験してきた。だからもう大丈夫…ほらついたよ!」
俺達の目の前はよく知っている1つの扉がある。これを開ければまた1歩委員長救出に近づける。
ガラガラ
その扉を開けて…
そして…




