聞きたくない昔話
「それってまさか…」
「そうだよ、君ともう1人、え~と名前なんだっけ?あ、Sさんだったよね?」
声の主は凄くわざとらしい演技をしている。俺達を完全にバカにしていた。
「政府は喜んだよ、たださえいない特異体質の人間が一気に二人も見つかったんだ。すぐさま捕獲したよ。けどカプセルは1人いればしばらく大丈夫だからね…」
「やめて…」
「おい、もうやめろよ!」
この話はさすがの委員長にはいくらなんでもキツすぎる。だが声の主はそんなことを気にせず黙々と話を進める。
「おいおい、知りたいって言ったのは君たちじゃないか、僕はそのまま続けるよ。だから二人の中で特異体質の力が高いSさんをカプセル製造用に、能力の低かったUさんを私達の研究用の記録係にしたのさ。」
製造用…こいつらは俺達特異体質の人間をものとしかみていないのか。隣で話を聞いていた委員長は立つこともできないくらいに泣き崩れていた。
「そしてSさんは力尽きて消えたよ、けどそれをUさんに伝えたらなにをされるかわからない。だから次の特異体質の人間を見つけたら黙っておくことに決めた。まあもともと次が見つけたら解放するって約束だったから当たり前だよね。そしてY君…君が見つかった。その後の顛末は君たちが行った通りだ。」
「もういい!」
今までで立つこともできなかった委員長が力強い声で怒鳴った。
「私達は現象のことを聞いたはずよ、そんな昔話もう聞きたくない!言いなさい、どうやって現象を操作することができたの!」




