ある1人の男の物語
まるで警戒していた俺達がバカみたいだ。こんな隠された所にある部屋なんだから精密な機械や道具がたくさんあったり人が何かを研究している所だと思っていたがなんだここは?部屋の中には機械どころか机や椅子もないただの広い空間が広がっていた。
「委員長、ここ黒幕に繋がるなんかがあるんだよね?」
「そのはずなんだけど…とにかく奥に進みましょ」
俺達は警戒しながらも部屋の奥に進んだ。こんな所にある部屋だ、きっとなにかしら意味があるはずだ。
「ようこそ、Yさん、Uさん」
部屋全体に謎の声が響き渡る。声からするに中年の男の声だ。
「あなたが黒幕なの?姿を見せなさい!」
「バカなことを言うなよ、アブなかっしいものを持った思春期の君たちの前に出れるわけないじゃいか。」
俺達が武器を持っていることがバレている…?ここまでくるのに武器を取り出したことはない。強いて言えば人を遠ざけるために使った防犯ブザーだが、あれば内ポケットに仕込んでいたものだから取り出した時に武器が見られる訳がないのだ。
「まあこのさいいいわ、あんたに聞きたいことがある。あんた、いや日本政府は現象を操作できるわよね?」
「そうだよ、よくわかったね。」
「おかしいと思ったのよ、あたしが記録しにいったところはテロ組織や暴力団、ましては反政府組織まで、あんたたちに歯向かうとこばかり。」
「ほうほう、時々普通の所も組み込んでいたのに分かってたのか。」
「それに…」
「それに?」
「なんでもない…」
委員長は何かを言いたそうだったのになぜか何も言えなかった。だが声の主は委員長が何を言おうとしたがわかったような受け答えな気がした。
「Y君はなんか聞きたいことはあるかい?」
次は俺に振ってきた。だったら俺は核心的なことに踏み込もうと思う。
「現象ってなんですか?」
「いい質問だね~。いいよ答えてあげる現象は確かに自然災害みたいなものだった。」
「でも.あなたたちはそれを操作できる、それが自然災害と言えますか?」
「そうだね、現象が最初に発見したのは君たちと同じ特異体質の政府の人間だったのはUさんから聞いてると思うけどそのあとは知らないよね?」
確かに俺はその後のことは知らない。それはおそらく委員長も知らないから話していない。
「そいつはね、みなから信頼されててね、現象を記録したものを証拠に必死にみなを説得した。そのお陰で政府は現象のことを公式に認めることになった。だがこれを発表することはできないから研究は秘密裏に行われることになった。」
その男はどんだけ人望があったのだろう1つのテープだけで政府を説得できるなんて並大抵なことではないはずだ。
「その後彼の協力のお陰で現象に影響を受けない特異体質の人間のことを知ることができた。もちろん彼は特異体質の実験体になってもらったよ。そのおかげで普通の人間でも一時的に現象の影響を受けないようになるカプセルを作ることができた。」
「じゃあ彼は…」
「そうだよ、消えたんだよ。そして何年かたって彼の犠牲で作られたカプセルが尽きようとしようとしてた。カプセルがないと現象を認識できなくなって下手すれば消えてしまうからね。私達は焦ったよ。けどその時にある報告がきてね。」
ちょっとまて、それってまさか…?
「ある田舎の街に特異体質の人間がいるって報告がはいった。しかも二人も…」




