東京
駅を降りるとそこには今までみたこのない景色が広がっていた。
ここは凄い、辺りには高い建物がたくさんありどこに行くのも人の壁が立ちふさがる。今まで自分の住んでいた街はかなり都会だと思っていたが訂正しよう。だんぜんこっちのほうが華やかで圧倒的な都会だ。(東京だから当たり前だけど)
俺はまるで田舎からでてきた若者のごとく興奮した。だが対照的に委員長はどこか冷めた目付きで都会の街を見つめてた。
「さて行くわよ。」
本当はもう少しこの光景を満喫したかったがしょうがない。俺達はここに遊びに来たわけではない。
「いや~凄いな東京は、凄いに賑やかだなぁ。」
余りの凄さについ心の声が漏れてしまった。だが委員長はそれを聞き逃さなかった。
「いまなんて言ったの?」
「ごめん、つい…」
ヤバい怒られると思ったら意外な言葉が帰ってきた。
「予定変更…ついてきて」
「でも委員長、乗り換えの地下鉄はこの駅じゃないよ?少し先の…」
「いいから」
そう言って委員長はせっかく東京に降り立った駅に戻っていく。
俺は後からついていくと委員長はすでに切符を買っており俺に無言のまま渡した。
「あれ?ここは?」
そのまま俺達は電車に乗り込み嫌な空気が車内を漂う。最初はかなりの人がいたがそこに近づくごとに人が少なくなっていくついに俺と委員長の二人っきりになった。
「あの委員長…さっきはごめん…」
「現象は加速してるっていったでしょ?」
「うん…」
「東京もけして例外ではないわ。」
「それはわかってる、でも…」
俺がいいかけた時車内アナウンスが流れる。
「次は終点 ~お客様はお忘れのないようにお降りください。」
「終点…?」
流石の俺もそれには疑問に思った。そもそもこの電車は都内をぐるぐる廻っている山手線だぞ。しかも今の時間はまだ終電の時間じゃない。いくらなんでもそれはおかしい。
「さあついたわよ、降りましょ。」
そこに降りた時そこには凄い景色が広がっていた。さすがにこんなものを見るのは初めてだ。
「言ったでしょ?現象は例外なく訪れる。東京も例外じゃない。」
「そうだね…」
忘れた…現象の驚異を、全てを無に返す力を…
俺達が目にした光景、そこに広がっていたのは辺り1なにもない平坦な地面が続くところだった。




