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彼女の正体

 「そ、そうか...それはよかった」


 ほら、明らかに引いてるよ...。

 な、なにか話題を──そうだ。


 「そこにあった石像は...」


 女の子は無言で視線を向ける。

 彼女の視線の先を見ると、石像は見事なまでに砕け散っていた。


 やっぱり、か。

 特別な思い入れがあった訳じゃない。

 でも、いつもこの山に登る度に拝んでた石像が砕けているのは、なんだか胸が痛む。


 「そう言えば、ここにいた(ドラゴン)は?」


 「そんな者は、どこにもいなかったぞ」


 じゃあ僕の夢...?

 しかし、こんな現実のように生々しい夢があるのだろうか。


 ふと、視線を彼女に向けると、彼女と目が合う。

 僕と目が合うと彼女は口を開き。


 「私を除けば、な♪」




───文字通り、言葉を失った。

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