野生の赤い猪が現れた!
そろそろ山の中腹かな。
この辺りまで来ると、周囲の木々の量が急激に増えて景色が森のように変わる。
さらに気を引き締めないと。
ちなみに中腹の部分だけ、それもある日突然森のようになったのはイルのとある行動が原因であることに本人は気づいていない。
それはまた後々。
「ボアァァッ!」
「───ッ!!」
考えごとをしているイルの背後から、無防備に見える背中を目掛け、一直線に魔物が突進を仕掛けてくる。
鳴き声を聞いたイルは、これを素早く横に跳んで回避。
紙一重で魔物の攻撃を避けた。
後ろから不意打ちは反則じゃ!?...って魔物には関係ないか。奪うか奪われるかの関係だもんね。
この鳴き声と言えば───。
『野生のレッドボアが現れた!』
......ん?なんか今、変な声が聞こえたような...気のせいかな。
レッドボアか...どう対象しようか。
普段なら倒せる魔物だけど、今は状況が悪すぎる。
周りの森に逃げれば視界が悪く、足場も悪い。
そのため、レッドボアの突進を回避しにくくなるだろう。
レッドボアは見失ってくれるかも知れないが.....自分も迷う。
かと言って、申し訳程度の細い道で戦うには突進大好きのレッドボアにとって都合が良すぎる。
どうすれば、この状況を回避できる.....。
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