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第11話~~ 杖エントリウスとの契約 ~~

夜の帳が下りる頃のナイミール家


エクリスティアが、家に戻ると


「あっ!エク兄~、まだちょっと出来ていないんだ」

「ちょっと待っててね」


そう言うレイスの隣には、さも当然のように

でぇーん!と座っている人物がいる

このナイミール家の長男ミューラーである。


「ミュー兄さん、ちょっと、アンリッタのスパイス取って!」


目の前にあった、スパイスの入ったビンを

投げるミューラー

慌てるレイス

眺めるエクリスティア

いつもの3人の行動パターンである。

(いつもいつも、変わらないなぁー^^;)


でも、さすが!レイス

伊達に[新緑の息吹亭]の厨房の手伝いをしているだけのことはある。

「超近距離」で投げられたビンをパシッ!と受け取り

ちゃっかり、しっかりした料理は作っている。


ナイミール家は、先の大戦時に

母を戦闘で亡くしているので

(もちろん(?)、戦闘兵としてだが・・・。)

料理はレイスが担当である。


そうこうしている間に、料理が出来上がる。

「エク兄~。運んで!」

「はいはい・・・」


いつものように、給仕をする エクリスティア

(いっつも、これだからな、いい加減勘弁して欲しい)


「さて、食べようか」

「我が王の為に、全ての国民の為に」

「そして、義務と秩序と平和の為に」


「いただく」

「頂きます」

「いっただきま~す」




ナイミール家が、夕食を食べ始めた頃



おばばの家を出てから、およそ数分ほどたった頃

ロリエッドが、じじのいる本宅に向かっている。

そして、家の勝手口から入った時


「何者!」


声を放つと同時に

その者の指先から、風の針が飛び出した。

その針は、見事(?)右手に刺さる。


「じっ・・・・いったぁーい」

「私だよ~(涙目)」

「じじぃー、ひどいじゃない」

「何だ、ロッちゃんではないか」

「勝手に入って来ては、困るぞい」


涙目になりながら、ローリーは時事に抗議する

「もう~、手から血が出ちゃってるじゃない」ぐすん


その血が、持っている杖に吸収されていく

そして、杖がロリエッドの右手と同化を始める。

手に吸収されるわけでもなく、杖が肉質化したように感じ

それとの同化が進んでいる。


「きゃっ!何??」

「やだやだ!」

「じじ何とかして!!」

離そうとするが、それは離れなかった・・。



「黙っておれ!」

ローリーが、見たことがない印をじじが結び

詠唱を始める。


「我、汝と契約を結びし者なり」

「その者は、新しき主人なり!」

「汝、我との契約を解消し」

「その者に従え!」

「エンクレスト・アンバラッサン」

「ハルウェィ・ィドウン・ハシュラム」

「ゴルカンティア・ワバタイト・チャンジュ」

「ロリエッド=クラウズド&エントリウス!!」


じじが、呪文を唱え終えると

さっきまで進んでいた同化は、まるで夢を見ていたかのように

何事もなく、普通に杖を握っている状態になっていた。

更に先ほど出来たばかりの傷口が綺麗に無くなってた。


「じじ?」


じじは、呼吸を整えるために、深呼吸を繰り返している。


「はぁ~っ」

「久し振りに、大きい術を使うと身体にこたえるわい」


「えっえっ!なんなの?」

「聞いたこと無い術だよ」

「なんなのよ~~っ!!」


「うるさいのぉ-」

「ばあさんに、頼まれたんじゃい!」

(婿養子だから、頭が上がらんからのぉー)

「あー、面倒くさいことは、いつもわしに押し付けおって」


「なに?なんなの?話が見えない・・・。」

「いったいこの杖は、何なのよ?」

そう言って手に持ってる杖を、床につつく



「この杖とは失礼な!」

(杖から、「老人風の」声が響く)


「我には、エントリウスという名前がある」

「新しき主:ロリエッド=クラウズドよ、呪文を聞いていなかったのか?」

「情けない・・・。」


「もしかして、インテリジェント・スタッフ?」

「そこらへんのインテリジェント・スタッフと、一緒にするな」

「我が主:ロリエッド=クラウズドよ。」


「まあ、そう言う事だ」

「わしが先代の主、今は契約を解除したから」

「ただの一般人だがの。」


「で?ロッちゃん、何のようじゃい?」

「えーーーっと」

「なんだっけ・・・。」

「まあ、茶でも、飲んでいくがよい」

「おっとエントリウス、お前さんには魔硝石でいいかの?」


白く輝く魔硝石をぽいっと、杖の水晶球へ投げ込む

表面に水の波紋を残しそれは、中に落ちて(?)

そして、反対側から輝きを失った魔硝石が落ちていった・・・。


「ありがたい、さすがランドル」

「感謝する」


(その後、お茶会となる・・・。)


(いったいなんなのよ~~~っ!!^^;;;)

まったく違った空気に、困惑するローリーであった・・・。

そして夜が、ふけていく・・・。

用語解説(?)



~ミューラー=ナイミール~

ナイミール家の長男

比較的無口で、行動派

疾風のランサー(槍使い)である。



~母(シンシア=ナイミール)~

若きランサーであった。

先の大戦時に戦死している。

特殊な異名は無い、ただの戦闘兵



~「我が王の為に、全ての国民の為に」~

~「そして、義務と秩序と平和の為に」~


レミグランドにおける、

いただきますの前に言う、決まり言葉



~じじ(ランドル=クラウズド)~

アサシン並の行動が出来る、風の魔術の使い手

指先に風の針を封術して

即時発動可能状態な、行動派魔術師

風を使い気配を消し

敵の耳に息を吹きかけるお茶目な面もある。

おばばのところには「婿養子」として来たので、

おばばには、頭が上がらない。



~インテリジェント・スタッフ~

インテリジェント・シリーズの中で

スタッフ(杖)のものがこれにあたる。

装備品の中に、人が宿っているもの



~エントリウスの杖~

インテリジェント・スタッフ改(?)

普通のインテリジェンス・スタッフとは違い、魔硝石を消費する特殊な杖

(この先の説明は、また後日^^;;)



~魔硝石~

色により異なるが

基本的には、魔力を封印されたものである。

魔力を失った魔硝石は、輝きと色を失う。

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