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4-17rep 新たなる旅立ち

その日の昼、私達はまた新たな目的地へと向かう事になります。


「さて、次は僕の実家に帰省かな?」

アドニスさんが広げた両腕に合わせて、子供達を10人は乗せながら横回転しつつ爽やかに言います。


子供達のアスレチックとなっているアドニスさんの笑顔はとても素敵です! 恋に落ちそうになるくらい! ですが……そんな時は迷わず顎から下を見つめます。

うん、どう見てもオーガの2Pカラーです!

異世界では色違いをそう言うんだと、バジルさんに習いました!


「おう! アドニスの故郷か! 実は俺たちも行ったこと無いんだよな! きっと全員アドニスくらいマッチョでパンプしてるんだろうな? ガッハッハ!」

ガストンさんが、子供達を毛布に包んで大回転させています。


「左様、年長者として、アドニスの御両親には一度ご挨拶をば、と思っておりましたからな」

バジルさんは子供達に算数を教えながら応えました。使っている教材が石ころじゃなくて巨大な岩石なのが、非常に『らしい』です。


「アドニスさんの故郷って、どんな所なんですか?」

私は赤ん坊3人を背負ってランジウォークをしながら尋ねました。……うん、足にとても効いています。


「うーん、そうだね……女神教の本山たるリフターシティより大きな都市だよ? でも、実はあんまり帰りたくないんだよね。家出同然で出てきちゃったから……」

子供達を腕に乗せて回転していたアドニスさんのスピードが、少しだけ緩みます。


(アドニスさんが家出同然だなんて、なんだか全然想像出来ないなぁ……)


「だな? でもアドニスの事だから、きっと金持ちの家だぜ? 育ちが良さそうだもんな! 質のいいタンパク質を食わせてもらえそうだぜ!」

ガストンさんが少しニヤニヤしながら言いました。


「あながち、間違いじゃないかな?」


「へぇぇ!? アドニスさんの実家って、お貴族様だったんですか!?」

私は目を輝かせます。


沢山のメイドさんや執事達に見守られながら、幼い頃から英才筋肉トレーニングに励む幼少期のアドニスさん……想像するのが実に楽ちんです。


「いやいやモヤシちゃん、そんな大層な事はないからね? 少し裕福なくらいだよ?」


「まぁ、行ってみればわかると言う物ですな! ティミ嬢、筋トレも実際にやってみないと始まらない事ですしな!」

バジルさんが綺麗に話をまとめてくれます。


因みに、悪ガキ三人組の『トン・チン・カン』の三人は、首から『反省中』の木札を下げられて、廊下で空のバケツを持って立たされていました。コナーさん曰く「未成年に過度な筋トレはまだ早い!」そうです。無駄にそういうところの倫理観だけは高いんですよね、女神教徒達って!


「それじゃあ、そろそろ出発しようか?」

アドニスさんが白い歯をキラリと輝かせます。


「今度は買い物を忘れずにな? 豆苗!」

ガストンさんが親指をグッと立てます。


「この旅と、我らが大胸筋に……女神様のパンプがありますように」

バジルさんがお祈りにかこつけた激しいパームプッシュをしています。


さぁ、次なる目的地はアドニスさんの故郷――『マッスルキングダム』!

一体どんなパンプ(と災難)が待っているのやら……


お父さん、お母さん。私は珍しく、選択肢を間違えていないのかもしれません!


その後コナーさんに捕まった私達は一週間ほど孤児院カマッチョベイベのお手伝いをさせられながら、たんまりとPFCバランスが完璧な食事を与えられ、たっぷりと増量させられてから解放されました……歩く度にお気に入りの下着がミ゛ヂィッと音をたてています。


私達の旅は、やっぱり前途多難です!!!!



別サイトでの投稿に注力するため、今後は不定期にまとめて投稿となります。

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