↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クロネコヤマネコ  作者: 葛飾タキ
Episode2.月光
12/286

6.黒猫は山猫と鷲の扱いに差をつける。

 夜の寒さを忘れさせてくれるような朝の暖かな陽射し。「これから一日が始まるのだ」という眩しい世界。まだまだ眠気の取りきれない朝でもある。


 和葉は眠気を覚ますために、コーヒーメーカーの準備を終え、コーヒーができるのを欠伸をしながら待つ。


 そこへ、朝から早々に訪れる者がいた。朝から訪れる者といえば美加を真っ先に思い当たるのだが、違っていた。女であることには違いないのだが、別人である。


 鳶色の長い髪と瞳を持ち、窓から入ってくる光がその色をより鮮やかにしている。ただ、その鮮やかさとは反面で、表情はどこか冷たい感じがして、そのままに和葉へと視線を向けてくる。


 その視線から、“ネコジシ商会へと仕事の依頼をしに来た”という雰囲気はどこからも感じられない。むしろ、“嫌々ながら仕方なく訪れた”と言わんばかりである。


 また、和葉も似た感じであり、目の前の女を相手したくないと表情に出している。“ここへと訪れないでほしい”と言わんばかりである。


 そんな二人だからなのか、互いが顔を合わせた途端に睨み合いが始まり、かれこれ数分も動かないままにある。寒々とした冷凍庫の中に二つの“氷の彫刻”が対面して並べているかのようでもある。空気と“空気”の温度差が著しい。


 そこで先に動いたのは女の方だった。


「――“頼まれていた物”を持ってきました」


 女は冷え冷えとした声で、ポケットから手のひらに収まる大きさの長方体を取り出して、スチールデスクへと置く。白いUSBメモリで、狐のマスコットらしきものが装飾された可愛らしい物である。如何にも女の所有物と言わしめる。


 和葉はUSBメモリへと一瞥をくれてから、女を見やる。そして、女の言う“頼まれていた物”からUSBメモリの中身が何かを察して、口を開いた。


「僕はあなたなんかに頼んだ覚えなどないのですが」


「私もあなたなんかのところへと持っていきたくはありませんでした」


 視線も言葉も平行線。冷たいまま続く。


「なぜ、“彼”が持ってこないのでしょうかね?」


「それなら、私に訊かず、本人に問うてください」


 より険悪な雰囲気が立ち込めていく。今までが“極寒の地”と例えるのなら、“極寒地獄へと堕ちた”のではなかろうかと錯覚するほどに、冷たい寒いの限度ではない。誰一人として、二人の間へと立ち入れさせない怖さがそこにある。


 だからなのだろう、普段なら奥隅で事務所の中で起きることを、テレビのバラエティ番組でも観ているかのように眺めている筈のヘカテの姿がない。この女が訪れるなり、早々にどこかへと姿を隠してしまったのである。いや、険悪になることを予見して逃げ出した後というところだろうか。実に賢明な判断だったと言える。自称“神様”であっても、“触らぬ神に祟りなし”だったということだろう。


 和葉はこれ以上女に押し問答したところで何も先に進まないと判断し、USBメモリを手に取る。用心して見てみるものの、表面に変な細工を施されているわけではなく、単に普通のUSBメモリのようである。


 しかし、表面的な細工ではなく内面的な細工が仕掛けられている可能性だって否定できない。


「これに、ウイルスでも仕込んでいたいたりするんでしょうかね?」


「そうですね。是非とも仕込んでおきたい気分です。ですが、“あの人”に頼まれた物ですから、無下にするわけにもいきませんので、手つかずのまま持ってまいりました」


「それはそれは、要らぬ心配でしたね」


 二人して笑い合う。


 しかし、それは決して人に見せられない光景だろう。これほどまで怖い作り笑いというものは。笑っていながらも、視線は冷たいままで、二つの“氷の彫刻”が笑い合っている様は怖い以外の何ものでもなく、怖いとしか形容しては駄目なものだ。


「では、頼まれていた物を渡したので、私はここでお暇(いとま)させていただきます」


「ええ、是非ともそうしてください。むしろ、二度と来ないでください」


 最後まで睨み合ったまま。それも、和葉はにこやかな作り笑いをもって、その女を送り出した。


 ここでようやく“冬”から“春”へと季節が変わった、そんな朝だった。




   ◇




 今日もまた何もすることがないのだろうか――。


 美加はそんな悩ましげなため息をつきつつ、栗花落(つゆり)ビルへとやって来た。


 古ぼけた雑居ビルを見上げて、再びため息をついてしまう。何もすることがないといっても、今できる自分の仕事は和葉の手伝いをすることしかないので、これも仕事なのだと半ば割り切り――半ば諦め――ビルへと入っていく。


 そんな美加のすぐ後ろでは東雲が首を傾げて見やっている。そんなため息をつくぐらいなら、どうしてここへとやって来ているのだろうか。そんな疑問である。


 現在、美加と東雲は同居生活をしている。といっても、昨日から始めたばかりのものだ。なので、一緒にここへと訪れたことになり、東雲はずっと美加の沈んだ顔を朝から眺めてきている。


 同居の理由として、東雲がネコジシ商会へと訪れるのに片道二時間もかけるのが大変だろうからということで、美加が勧めたのである。そして東雲が、今回の事件が解決するまでの間なら寝食を共にしても問題ないだろうということで、美加の言葉に甘えただけのこと。


「ここへと来るのが、そんなに億劫なのですか?」


 東雲の疑問は積もり積もって、とうとう言葉に出てきた。それに対して、美加はどう答えようかと迷った挙句、うまく答えを導き出せずに空笑いを返すことしかできない。


「ううぅん――。強いて言うのなら、私が何も役に立たないから、ここに来てもいいのかなって」


 頭をかいて、東雲へと振り返る。それを答えとしてよかったのだろうかと、答えた後に思ってしまったが、でも、これしか答えがない。役に立たない自分に、ここでの居場所があるのだろうか。要らないと言われたら、居場所をなくしてしまう。それが怖い。そんな悩みがずっと付きまとう。ずっとずっと、今の仕事に就く前から、そういう悩みを抱え続けている。


 東雲はきょとんとした表情で、美加を見据えるのみ。どんな気持ちで美加を見ているのだろうか。美加は気になるところであるが、東雲の表情からうまく読み取れない。


「役に立たないという意味でしたら、私の方が全く役に立ちません。あまり気になさらない方が宜しいのではないでしょうか?」


 東雲が軽く首を横に振り、柔らかな笑みを見せてくる。そういう気遣いをされてしまうと、美加はより自分が惨めに思えて仕方がない。そんなどこか自虐的な美加に対して、東雲は素直に自分を見つめているようだ。それも、悩むことなくいられるようで、こういうことで悩んでいる自分が、何よりも恥ずかしく思えてくる。東雲が何よりも眩しく見えてくる。


「元気を出して、参りましょう」


 東雲の言葉に美加は頷いて返した。自分も、東雲のようにとまではいかなくとも、少しでも前向きにいかなければならないのだと。


 階段を上がっていき、五階の廊下へと足を運ぶと、見知らぬ女が前からやって来るところだった。


 何よりも髪と瞳の鳶色が印象的で、さらに色白な肌がその色をより印象付けてくる。顔立ちからして、年は自分たちよりも和葉に近いだろうか。綺麗な人だというのが美加の女に対する第一印象だ。同性ながらも、惹かれる印象を持っている。


 それも束の間に、廊下で互いに会釈をしてすれ違った。


 その足で、美加と東雲はネコジシ商会のドアを潜る。


「おはよう、和葉くん」


 美加はいつも通りの挨拶を向けるのだが、事務所に入った途端、異様な雰囲気を感じ取って眉をひそめてしまう。東雲も同様に感じ取っているのだろうか、それとも美加の反応に対してなのか、訝しくように首を傾げている。


 異様な雰囲気を感じ取ったわけは、和葉の態度にあろう。


 美加の挨拶に対して何も返さないことは今までも多々あったことなので、今更特に気にすることでもない。なら、何を気にしているのだろうか、ということにある。心底機嫌の悪い“黒猫”和葉がすでに出来上がっていることに訝しくしかない。


 美加が何か機嫌を損ねるようなことをしてしまったのかと思い返してみるものの、まだ何もしていないとしか答えが出てこない。挨拶一つで機嫌を悪くするような和葉でもないので、気になる一方である。


 おずおずと和葉の様子を窺うようにし、スチールデスクの前へと立つ。


 いざ立つと、より一層の不機嫌さが伝わってくる。何もしていない筈なのに怒られてしまうのではないのかと、勝手ながらに怖さが湧き上がってくる。背筋はゾワゾワと、鳥肌が立っているのではなかろうか。


「お、おはよう、和葉くん」


 すでに挨拶を済ましているのだが、もう一度改めて、それも遠慮がちに挨拶をする。すると、ギラリとした切れ味のいいナイフを首筋に突き付けられたかのような錯覚をしてしまう視線を和葉に向けられ、美加は息を呑む。


「何です? 僕の顔に何かついているのですか?」


 視線とは別でいつもの口調で話しかけてくる和葉に、美加は「ううん、何でもない」と脊髄反射的に返してしまう。


「あ、あのね、さっきそこで綺麗な人とすれ違ったんだけど、仕事の依頼とかかな? それとも、和葉くんの知り合い?」


 美加はこれ以上和葉が機嫌を損なわないためにも、不機嫌の理由が分からないからこそ、話題を替えて、どうにかして和葉の機嫌を取り繕うと考えた。


 しかし、その考えが仇となったと言うべきかもしれない。それとも、話題そのものが藪蛇だったと言うべきか。単に火に油を注いだだけでもいいだろう。和葉の表情が改善されるどころの話でなく、軽蔑の視線を向けられてしまう。


 美加は喉元にまで悲鳴が上がってきたところで、必死に出すまいと堪える。


「なぜ、そんなことを訊くのですか?

 ――まあ、いいでしょう。知らないのですから、仕方のないことです。責めようにも、責めるに至りませんからね」


 そう言ってくれるのだが、全くもって言葉に感情がこもっておらず、とても冷たい。美加が今にも震えだしそうなものだから、和葉はあからなさまな不機嫌を見せてくる。


「僕の高校からの知り合いに、“情報”を扱う人がいるのです。彼に今回の事件に関わるような情報がないのか、頼んでおいたのです。先程あなたの見た“女狐”は彼の遣いです。彼の代わりに“情報”を僕のところへと届けてくれただけのことです。わざわざあの“女狐”自ら来なくてもいいのに、ご苦労なことです。ええ、本当に。むしろ、来なくてもよかったほどです」


 和葉が嫌味を言うことなんていつものことであるのだが、これほどまで嫌悪感を丸出しにして言うのはとても珍しい。美加は自分に言われているわけでもないのに、これまた脊髄反射的に「ごめんなさいぅ」と応えてしまう。


「なぜ謝るのですか? 僕はあなたに謝ってもらわなければならないことを言っていません。

 ――それよりも、ヘカテはどこに行ったのでしょうかね。“情報”を見るためにもPCが必要だというのに、肝心のヘカテがいません。全く、あの“女狐”が来るとすぐにどこかへと行ってしまうのは、どうにかしてもらいたいものです。まあ、僕とあの“女狐”が鉢合わせすると、場の空気が淀みますからね。分からないわけではありませんが」


 和葉は言葉を止めることなく立ち上がった。隣の部屋、普段ヘカテが寝泊まりしている部屋へと入っていく。美加と東雲は和葉の捲し立てる様に気圧されたというべきか、黙ったまま和葉を待った。互いに何か話をするような雰囲気でないと感じているだけのことなのかもしれない。


 何をしているのか、和葉が戻ってこないまま数分が経った後。


「僕は先に向こうで待っていますので、あなたはPCの準備を頼みますよ」


 この言葉と共に和葉が戻ってくる。話からして、ヘカテは部屋の中にいたということか。息を殺して潜んでいたと見るべきか。和葉の先程の口振りから、“女狐”がどこまでも要因らしいことは察することはできた。


 和葉が席へと座るのを見て、美加は今朝から何があったのか尋ねたくてうずうずとしてくるのだが、もしそれを尋ねたとして、和葉の最大限の嫌味を向けられてしまうことを容易に予見できてしまうため、喉元まで上がってきた言葉を呑み込んだ。最初から機嫌が悪かったのだから、あえて余計に機嫌を損ねるような真似は得策でないということだけは理解できている。


「――何か、あったのでしょうか?」


 しかしながら美加の我慢空しく、その横で東雲が和葉へと尋ねてしまっている。美加は留飲の込み上げるような思いに打ち震え、ゆっくりと和葉へと視線を送る。


「気になさらなくてもいいですよ。まあ、僕たちのことを知らないあなたのことですから、気になって仕方がなかったのでしょうけれど。ここでの日常茶飯事、と言ってしまうと、さすがに言い過ぎなのかもしれませんが、この程度のことは“またやっているのか”程度で受け流していた方がいいと思いますよ。現に、一名は状況を気にし過ぎていて挙動不審に陥っていますからね。

 ――さて、この後のことですが、ヘカテが準備をしてくれない限り、どうしようもないのですけどね。それはともあれ、コーヒーを用意してくれませんか?」


 和葉は美加へと視線を送ってくる。美加はその視線にギクシャクとするものの、人数分のマグカップを用意して、それぞれにコーヒーを注いでいく。


 コーヒーの立ち込める香へと、どうして自分と東雲にここまで扱いに差があるのだろうか、と不満をぶつける。自分が言えば絶対と言えるほどに嫌味を聞かされたに違いない。東雲だと嫌味どころか親切に答えるというのは、不公平だとしか思えなかった。でも、そんな不満すら口に出せないままでいるのは、我ながら情けないとげんなりせざるを得なかった。




 静かにコーヒーをすすりながら待っていて、三十分が経っただろうか。どれだけ準備に時間がかかるものなのだろうか、ラップトップPCを手にしたヘカテが部屋から出てきた。


 ヘカテはスチールデスクへとPCを置くと、開いて起動させる。アカウントとパスワードを入力すると、パイプ椅子へを手にして部屋の隅、いつもの席へと向かっていった。


 和葉はPCを自分の前へと滑らせ、USBメモリを端子へと挿し、PCのタッチパネルを使って操作を行う。


 何をしているのだろうか。美加はコーヒーをすすりつつ様子を窺っているが、美加の位置からではPCの背面しか見えないので分からない。その背面、天板にはアニメのものだろうか、極彩色豊かな魔法少女らしきキャラクターが描かれている。いや、キャラクターの絵を貼り付けた物らしい。ヘカテの趣味なのか、和葉の趣味なのか、どちらであろうともこの今の空気には冗談にもなっていない。だからなのか、そのキャラクターが陰影の塩梅によって今の空気に影を落としているように見えなくもない。そんな影の暗い魔法少女なんて従来の嗜好対象になるであろう小さな女の子たちが見たらどう思うだろうかとさえ考えてしまう。


 和葉はある程度見たところで、「なるほど」と独り言ち、PCを美加たちに見えるよう向けてくれた。


「やはり、彼に頼んでおいて正解だったようです。情報収集を得意としていない僕たちだけで、情報を集めるのはさすがに無理だったのかもしれませんね」


 和葉はそう言い、コーヒーをすすった。


 画面には細々とした文字の羅列と写真。文面には人の名前や住所を始めとした個人情報が載せられており、その文面に対してのものだろう子供の画像が二人分。子供はどちらも近くの小学校に通っている低学年の児童である。


「この二人なのですが、情報通りだとしたら不明機に何かしらの関与があると思われます。ただ……こんな子供が本当に魔具を扱い、あの不明機を体現させたのかという疑問が湧きます。まあ、どんな小さな子供でも、知識さえ得られれば魔具を扱うことが可能なので、全くもってあり得ない話でもないのですけどね」


「正直、信じられませんね」


 東雲が嘆ずる息をつく。美加も同じ気分だ。子供が魔具を扱うなんて考えが全くもって浮かんでこない。しかし、和葉が言うのなら子供でも魔具を扱うことができるのではないかと納得もしてしまう。


「まあ、魔具を扱ったことのない人から見れば当然の感想ですね。ですが世の中というものは得てしてそういうものなのです。魔具を“特別な物”として見るのではなく、“道具”として見て考えれば分かっていただけると思いますよ。知識さえ伴っていれば、それが正しいか間違っているかは別として、老若男女、誰であろうと“道具”を扱うことができるわけですから。

 そうですね、こういったPCや携帯端末がいい例ではないでしょうか。富んだ知識を持ち合わせていなくとも、操作する程度の知識さえあれば、誰であっても扱うことができてしまう。それこそ動画を見るだけ、ゲームをするだけ、ネット通販で買い物するだけ、はたまた、あれこれとやって犯罪に問われるような悪いことだって気兼ねなしにやってしまうこともありますよね。魔具だって同じなのです。

 さて、この子供たちについてなのですが――」


 あれこれ饒舌に語るも、ここで和葉が言葉を詰まらせる。口を“へ”の字に曲げて、どういった言葉で紡ぐか考えているようだ。


「直接話を聞きに行ったところで、『知らない』と答えられるのが目に見えますね。自分たちが何をしたのか、存じ上げていないと予感するのです。年齢からして、大人染みて深く考えて行動するという様も見たくはないですがね。あの手の子供は直感で動くからこそ、価値があると思いますし」


「あの、和葉くん、一ついいですか? どうして、この子供たちと魔具に関連性があるのでしょうか?」


「それなら、画面をしっかりと隅々まで見てくれればいいのですが。ま、いいでしょう。簡単に説明しますか。

 あの不明機が現れる日に限って、その子供たちが目撃されているのです。不特定多数の人が入り乱れている街の中で、その子供たちが必ずというほど目撃されているというのは何らかの関連性があると見ていいのではないでしょうか。ま、この町に住んでいるのでしたら、目撃されることぐらい何もおかしくないと思いますけどね。ただ、不明機が出現したすべての日に目撃されるのは、さすがに注目すべきではないでしょうか。それも月が出てるとしても、昼間の月ではなく夜の月、小さな子供たちが夜に出歩いているのですよ。仮に家庭環境に何かあると考えたとしても、どうして不明機の出現する日に限ってなのか、ということにもなります。であれば、すぐさま合致する理由を中心に物事を考えていった方がいいじゃないですか。それで関連性がないとするのならば、この件からすぐに除外すればいいだけのことです。

 ――それにしても、よくもまあ、昨日の今日でここまでの情報を手に入れてくれたものです。それも、どこから手に入れたのか、子供に関する詳細な情報と画像付きですから。いやはや、こういう情報をいとも簡単に入手できてしまうとは、情報社会の世の中とはいえ、怖いものがあります」


 和葉はPCの画面を自らへと向き直す。


「後で印刷しておきます。ここで長々と説明を垂れるよりも、目を通した方がいいでしょうからね。追々覚えていってください」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。