0012 二人とも王城へ
ミーア嬢が私を見ている。今は昼のティーパーティではなく、ミーアが遊びにきたから、お屋敷のメイドたちが用意したお菓子やティーセットが並んでいる。
「どうしたの?」
「い、いや。そんなこと。」
「ふーん、幼馴染の私にも言えないことね。かなり深刻そうだけど。」
ミーアは大真面目だ。
「うん、ごめんなさい、心配させて。」
「いやー、こういうのは持ちつ持たれるだよ。もしダメなら、違う手を考えてみたら?」
「考えてある。」
「それで?」
「勇気がない。」
「そうですか。」
その時、馬に乗った騎士が中庭の入り口に止まった。馬の鳴き声がした。
「それなら、私を護衛に雇ってもらえますか?」
「あなたは?」
花弁が舞い上がる。
「ベルット・ゴーギャンです。王城の騎士をやってます。どうか、護衛にと。シルク王子の側近です。
こんなに側近って一言で断言する人も珍しいなと、第一印象が最悪のフリル嬢だった。
「今からイズルー大使の元へ行きませんか?」
イズルー大使。
確かシルク王子の窓口と言われた人だ。
「はい!行きます!」
「母君への言伝は何かありませんか?」
「え?どういうことですか?」
「それは秘密で。」
王城で暮らす。
私の魔法の腕が認められたのだ。
そしたら、私は王城の薬屋になるのか?ありうる。
「また、帰ってきますと。」
「では、後ろに乗ってください。走りますよ。」
馬に乗りながら、颯爽とかけながら、一言質問した。
「王子はなんと?」
「シルク王子はあなたの腕をかっておられます。それ以外はもうしません。」
地下の下水道の道。
女性が縛られて、拘束されていた。
「これで全部か。」
「はい、商品はこれで以上です。」
「商館の年寄りが今度は奴隷か、分不相応だな。あるいはこの世では逆か。」
「先輩、また夢の国の話ですか?」
「そんなこと今はどうでもいいだろ。全員紐で繋げたな、歩かせろ。」
前世の記憶などもうどうでもいい。なぜこのような職種に転生してしまったのか。
前世の記憶はトラックの光がコンビニから帰った直後、迫ってきたことくらいしかなかった。
「で、シクラ。今度の奴隷はどこが買うんだ。」
「錬金術の実験用ってなんだ?こっちは慰み用らしい。もう一人はこっちで世話すんのかよ。だりーな。」
パラパラと奴隷の買い付けの表をめくっていたら、何かと目があった。
「魔法の実験用。」
魔法。
「おい。どうした?」
「・・・いや。ちょっと、行くとこできた。兄貴には伝えないでくれ。」
そう言って、シクラはナイフを出した。
ナイフを媒介に魔法をねる。
水魔法上位、ワープ魔法でシクラは王城の裏門にワープした。
またやってんのかな?魔法の大体的実験。この王城は。




