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第20話 熟練のお茶ソムリエ

実話を元にしたオリジナル介護日常小説です!きめ細やかな配慮を感じて頂けたら幸いです。

 ここは、個性豊かな大先輩(ご利用者様)たちが暮らす特別養護老人ホーム『なないろ荘』(入所型介護施設)。 私(中堅介護士)30歳、と新人君(介護未経験者)19歳のバディは、15時のお茶とおやつを準備中……!

 おや、今日もあそこに(お茶の入れ方に)迷える介護士(新人君)がまた1人……


新人君 「(ラミネートされた飲み物の入れ方が網羅された紙を見ながら)えっと、いさむさんはトロミをスプーン2杯でほうじ茶とお茶ゼリー1個、きよしさんは熱々の緑茶が好きだから直前で入れる、おキクさんはコーヒーにミルク、砂糖なし、氷1個、それからー…」

(※トロミ : 飲み込む力が衰えた高齢者の誤嚥(ごえん:食べ物が誤って気管に入ること)や誤嚥性肺炎を防ぐために、飲み物や食べ物に粘度をつける調整のこと)


新人君 (だー!!ムズすぎ!!未だに覚えられへん!!なんなん!?この細かい注文は!?ここはスタバやあらへんぞ!!)←脳内ツッコミ


私 「新人くん、大丈夫ー?手が空いたから手伝うね!」(メモも見ずにノータイムでそれぞれのご利用者様の飲み物を手際良く準備していく)


新人君 「え、パイセン、全部覚えてんすか!?」


私 「ん?いや、全部じゃないけど、なんとなく?」


新人君 「なんとなくって……(……凄すぎる。てか、横顔キレイすぎやろ……)」


私 「はい、出来た!配っていくよー!……お!今日はかぼちゃプリンかー、美味しそー♪」


新人君 「えっ!?もう!?早っ!!」



ー食堂に出てきて下さるご利用者様に一通りお茶とおやつを配った後、自室で召し上がるご利用者様の居室を訪室し、1人ずつ順番に配っていくー



私 「ふぅ、一通り配り終えたね」


新人君 「手伝ってもらってあざっした!でも俺……」


私 「ちょっと待ってて?」


新人君 「……?」



ーパタパタと給湯室に入り、1分足らずで出てくるー



私 「はい、これ」


新人君 「え、なんすか?」


私 「新人くんの分。疲れたでしょ? 砂糖2個入りの甘〜い紅茶ね!」


新人君 「……あざす。(えっ……俺の好みまで覚えてくれてんの……!? 待って、キュン死する……!!)」


私 「皆にはナイショよ(にこっ)」


新人君 「……っ!!(……好きだーーーーー!!夜勤も日勤も人生も一生ついていきます!!)」

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

次回、「第21話 実測検温は命がけ!?」は、10/26(月)の18:00に更新予定です!お楽しみに!

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