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第15話 全介護士の宿敵現る!(蔓延編)

実話を元にしたオリジナル介護日常小説です!ちょっと気疲れしちゃう内容ですが、読んで頂けたら幸いです。

 ここは、個性豊かな大先輩(ご利用者様)たちが暮らす特別養護老人ホーム『なないろ荘』(入所型介護施設)。 新人君(介護未経験者)19歳は、ここ、瑠璃色(るりいろ)館で、インフルエンザ感染に足掻(あが)き続ける数少ない生き残り……!

 おや、今日もあそこに(廊下に)迷えるご利用者様(ウメさん)がまた1人……



新人君 (げ。またウメさん、居室から脱走してる!)


ウメ 「(小声で)帰らなきゃ帰らなきゃ……(ブツブツ)」


新人君 「ウメさん、危なーい!今すぐ居室に戻って……!」


ウメ 「え?え?何事……!?」


新人君 「見えないんですか!?ウメさんの足元に巨大なムカデが……!(ウソ)」


ウメ 「え?うそ!キャー!!(急いで居室に入りドアを閉める)」


新人君 「(ウメさんの居室ドア越しに)あ、棚の隙間に入っちゃった……。ウメさん、俺はさっきのムカデを駆除しに行きますが、念のため部屋からは出ないでください。またいつヤツがやってくるか分かりませんから……!(ウソ)」


ウメ 「分かったわ!新人くん、気をつけて……!」


新人君 (ふぅ……これでしばらくウメさんは大丈夫やろう。お次は)



ー新人君、きよしさんの居室に昼食を運ぶー

コンコンコンッ



新人君 「きよしさーん、昼食でーす(ガラッとドアを開ける)」


きよし 「おう、もう飯の時間か。……そんなことよりいつ部屋から出られるんだ?退屈で退屈で……」


新人君 「すんません。昨日新たな感染者が出ちゃって、少なくとも後一週間はこのままっすね」


きよし 「おいおい、勘弁してくれよー」


新人君 「俺、きよしさんが退屈してると思って、良いもん持ってきましたよ!」


きよし 「良いもん?何だよ?」


新人君 「ジャーン!『月間麻雀』と『脳トレパズル』です!ちなみに月間麻雀は最新号っすよ?」


きよし 「おー!やるじゃねぇか!新人!」


新人君 「もうしばらくご不便おかけしますが、これで何とかご容赦下さいっす!」


きよし 「しゃーねーなー!後ちょっとだけだぞ?(ほくほく)」


新人君 「あざす!では、ごゆっくりー!」



ー時は過ぎ、15時半、廊下からキィーキィーと車椅子が動く音がする。駆けつけてみるとー



新人君 「あれ!?トメさん!?お風呂に向かってくれてるっすか!?あざーす!」


トメ 「はぁ!?何言ってんだあたしは……!……??どこに向かってるんだっけ??」


新人君 「お風呂はこっちっすよー!(車椅子を押そうとする)」


トメ 「ちょっと!離しな!あたしゃお風呂なんて行かないよ!帰る!」


新人君 「帰る?でも、トメさんの部屋はそっちじゃないっすよー!」


トメ 「(焦って方向転換)フンッ!そんなこと、分かってるわよ!」



ートメさんが居室に入るのを見届けるー



新人君 (はぁ、毎日こんなことの繰り返し……早くパイセンに会いてー……)


 最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

次回、「第16話 全介護士の宿敵現る!(回復編)」は、10/21(水)の18:00に更新予定です!お楽しみに!

 「新人君にパイセンを会わせてやってくれ!(切実)」と思ったら★評価やブックマークで応援してもらえると励みになります!

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