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18禁恋愛ゲームの攻略回避の仕方〜全員私がおとします〜  作者: ねこみんご


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翌日、たくみは何事もない表情で現れ、私に話しかけた。


「なんか昨日はごめんね。ファンの人に話しかけられてビックリしちゃってさ」

「あ、全然。プライベートで見つかること、あんまりないの?」

「うーん、ほぼないなぁ。3回目くらいかも」

「そっか、そりゃビックリするね」


当たり障りのない返答をしたが、昨日の青ざめかたがそれだけのためとは思えない。

どうなんだろう。たくみは気を遣って、私に驚いたと表現しているのか、それとも本人自体気づいていないのか。


この日は体育があった。2人1組担って行うバドミントン。だが、先生の監視は緩く、そもそも体育なんかで怪我するわけにはいかなかったりするので、ぬるぬるとバドをする子と、完全にしない子で分かれる。

私?私はガッツリやる派。


「晴世、ちょっと休憩!」

「えー、まだ5ラリーだよ!」

「生意気にも割と左右に振ってくるから疲れんの!」

「3時間ライブしてるくせに」

「それとこれとは違うんだなぁ〜」


チッチッと指を振って、水筒の水を飲んでいる。

私もその横に座って、少し休憩する。


「……晴世さ、ちょっと見てくんない?」

「え?」


たくみは立ち上がると、ダンスを20秒程度踊った。

卒のない動きと十分なキレ、センターで踊るのには十分にも見える。


「……どう?」

「どうって」

「正直に」

「……上手いと思う」

「それだけ?」

「……上手いとだけ、思うかな」

「ははっ、昨日言われたことのまんまだわ」


久実は自虐的な笑いを浮かべて、再び私の横に座った。


「やっぱ難しい。私の踊りでは愛する気持ちは伝わってこない」

「……今は、何を考えて踊ってるの?」

「……大好きなメンバーのこと思ってる」


悪いことではないと思う。本質的に理解できない感情を似た感情で代用して表現に乗せる。

しかし、本質的に理解できない感情が、世間的には一般的な感情だった場合、代用しているというのはバレやすくなるだろう。


「……演劇でもそうなんだけどさ」

「ん?」

「やっぱり人って、何か感情があるから行動するんだよね。でも、フィクションだからさ、ご都合主義的な部分はあるわけ。例えば、そのセリフの後にハケなきゃいけないから、ハケやすい位置に体を向けるとかさ」

「うん」

「メンバーを愛する気持ちと、人を愛する気持ち、そこには明確な違いがあるよね?」

「そうだね」

「なんだと思う?たぶんそれさえ分かれば、表現も変わると思う」


私は立ち上がり、またコートに戻る。


「……晴世はさ!分かってるの?」


後ろから、切実な声が聞こえてくる。


「……うん」

「それは、私に対して?」

「そうだね」


体を翻し、久実の前に立つ。

手を差し伸べ、出された久実の手を掴み、体を立ち上がらせると、繋いでいた手を恋人繋ぎに変えた。


「久実が今、ドキドキしてくれるように。私は頑張るよ?」


少し上目遣い、口角をほんのりあげる。

この向き!!!!!これは、私の美形を最大限活かせる向き!!!鏡の前で練習した!!!


ふふっと笑って手を離し、コートに戻る。

久実の顔が紅潮したのを、私は見逃していない。

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