表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18禁恋愛ゲームの攻略回避の仕方〜全員私がおとします〜  作者: ねこみんご


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
6/11

6

レッスンスタジオは新宿にある。スタートは18時から。今は16時。いつもならオープンしているレッスン場に直行して、自主練を始めていることだろう。

今日は、特別練習だ。レッスン場の反対にあるゲームセンターを目指す。


「ほら」


と手を出すと、渋々という形で久実が握り返す。その手を軽くほどき、恋人繋ぎで繋ぎ直す。


「この繋ぎ方さ」

「大丈夫。何言っても私は同級生」

「……そうかもだけど」


波型カチューシャで髪をかき上げた私は、宣材写真とかとはまるで違い、一瞬男に見えないこともないだろう。

美形二人が手を繋いで歩く姿は絵になる。間違いなくここスチル。

マスクをつけ、そわそわしたたくみは、周囲を気にしながら小声で歩く。


「こんなことしてていいのかなぁ……」

「芸の肥やしだよ」

「はぁ……」


10分程度歩くと、ピカピカと店内を光らせたゲームセンターが目に入る。あらゆる位置からジャカジャカと音がして、今までの声量では届かないので、必然と声が大きくなる。


「私、ゲーセン来るの久々」

「私、はじめて」

「え!?たくみゲーセン来たことないの?」

「親が禁止してたから、なんか来たことなかった」

「じゃあ、初ゲーセン、私とだね!」


少しおどけた言い回しをする。たくみもふっ、と笑顔を見せてくれた。


「ゲーセンって言っても何するの?」

「うーん、プリクラ撮るか」


プリクラコーナーに行く。


「これ写真撮るだよね?」

「そうそう」

「私、事務所の許可ないと写真撮影ダメなんだけど」

「真面目かよ」


お金を入れるとすぐにプリクラの案内が流れる。プリクラをしたことがない久実だが、これはさすがなもので、シャッター音がなると完璧な表情を見せてくれる。


「……なんか、仕事してるみたい」


落書きブースでたくみが呟く。


「そんなこと言わないでよ。見て、写真でこんな加工されることある?」


加工がかかりすぎたプリクラは、もはや別人のようだった。


「これマネージャーさんNGでますね」

「うん、無い方が可愛いよたくみは」


次は音楽ゲームのコーナーに行く。


太鼓のゲームにコインを入れて遊び始める。


「たくみは簡単モードにしとき」

「え、晴世どうすんの?」

「え?」


カンカンと太鼓の縁を叩く。音楽の選択肢がひっくり返り、裏モードが表示される。


「……嘘でしょ?」

「いけます」


曲が始まる。私は隣のたくみがポンポンと叩くのを気にせず、ドカドカ譜面を叩いていった。


「ふぅ!」

「……すごいんだろうけど、ごめんちょっと引いてる」

「引かないでよ!」

「前からよくやってたっけ?」

「まあ」


前世でね。

そんなことは言えないので、曖昧な返答をする。


「え、なんか悔しいんだけど……」

久実の負けず嫌いが発揮されてきた。

マスク越しにも悔しさが感じられる。


「あ、あれやりたい!」


指を指したのは、ダンスをするゲーム。


「ダンスゲーム?いいけど」

「私本職だから」

「本職、そうねぇ」


コインを入れた久実は、迷わず激ムズを選ぶ。

あーこれは……


「……全くできなかった」


序盤にしてライフがなくなって失敗した。


「え、これ何!?足3本いる指示出てたって!」

「ああ、そういう時はね、床を手で叩くんだよ」

「そんなのあり!?」


二連敗を喫し、ぐったりと凹んでいる。

そんな姿も実に愛らしい。

ファンの人が見たらたまらないだろうなぁ。


「そう落ち込まないで。なんか飲み物買ってくるから。そこで待ってて」

「炭酸水で……」


たくみから離れ、自販機に行く。

にしても、表現力がないとは思えないくらい、気持ちは豊かだよなぁ。驚きも悔しさもしっかり分かる。『表現』するとなると話は違うのだろうか?


自販機から戻ると、男二人に話しかけていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ