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19.短剣は逆手持ち派

俺が使えるのは剣術スキルと弓術スキル。

レベルが高いのは弓術だが役に立たないと言われて必死に剣術スキルを取得したが才能がないのかレベルの上がり方が悪かった。

城の兵士には上達が早いと言われていたが身近に聖剣を振り回す人間がいるのだ。それだけでは足りないし慰めにしか聞こえなかった。


「…よし弓にしよう」


弓もそこまで上手くないが剣よりは手に馴染む気がしていたので弓の方が俺に合っているんだろうと思うことにした。訓練もやっていて楽しかったし。


「問題はコスパがなぁ。矢の出費がかさむんだよな」


再利用できるものはしていかないと俺の財布が死んでしまう。菜々華から受け取った金はまだ手をつけてないがそのうち返したいのでこれからもなるべくなら手をつけずにいたい。


「サブ武器として何か持つか」


メインは弓で行くならば持っていて邪魔にならない物がいい。その点から剣、槍、斧はなし。自らの拳でもいいが菜々華を知ってるとどうにも同じスタイルで戦う気にはなれない。


どうするかと商品を眺めていて短剣が目についた。


「大きさはちょうどいいし剣術スキルが使えるかわからんけど割と使い勝手よさそうだな」


よし、短剣にしよう。

武器を決めたところでマオが先に戻ってきた。


「キョウスケ戻ったぞー。なにしてんだ?」


「俺の武器選んでんだよ。なんだ、結構様になってるじゃないか」


戻ってきたマオは奴隷という感じは薄れ、駆け出し冒険者っぽくなっていた。風呂にでも入ればもうちょいマシになるだろう。


「そうか!?俺も着てみたらなかなかカッコよくて気に入ったんだよ!」


お気に召したようでなによりだよ。着る前の不貞腐れた態度が嘘のようだ。子供はやはり新しいものにはテンションが上がるんだな。


「で、キョウスケは弓と剣持ってるけどどっちにするんだ?」


「どっちもだ」


「ずるいぞ!」


「ちゃんと理由がある。ずるくない」


軽く説明してやるとしぶしぶだが納得した。しかし2本目の槍を欲しがるのが少しうざい」


「そもそも1本でもまともに扱えるかわからんのに最初から2本も買えるか。成長したら考えてやるよ」


「ちっ!あっという間にお前より強くなってやるからな!そしたら買えよ!」


俺より強くなったなら俺を殺して逃げるという発想はないんだろうか。まぁ奴隷契約のせいでやったら自分も死ぬだろうけども。なんだかちょっと抜けてて背伸びしてる子供にしか見えなくなってきた。

そう考えるとコイツの態度もかわいく見えてくる。


「やれるもんならやってみろ」


低レベルな言い合いをしてるとレイアとタマキも戻ってきた。


「お待たせー。店で騒がないでよお客さん来なくなるでしょ」


「おっとすまんな。というわけだ、マオ少しだまらっしゃい」


「お前も騒いでただろ!」


スルーした。俺はそこまで騒いでない。と思う。


「キョウスケ様、どうかな?」


タマキはローブの袖を持ってくるりと回って見せた。

レイアのくれた服がタマキのかわいらしい感じを引き出していている。ローブが無地のため少し味気ないがリボンがいいアクセントになっていた。


「いいじゃないか。かわいいぞ」


頭を撫でる。すごく喜んでいた。かわいいが暴力。


「ロリコンにしか見えないわ…」


「それはもういい。レイア、ありがとうな。ありがとうついでにこれとこれもくれ」


先程決めた弓と短剣をカウンターに置いた。


「あんたはやっぱり弓なのねぇ。けど短剣も?」


「マオのサポートをするためにな。近接戦で弓を使えるほど器用じゃねえし」


「なるほどね、んじゃこっちの弓より少し小さいショートボウの方が多分合ってるわよ。中近距離スタイルならそっちの方がやりやすいと思うわ」


「なるほど。だが予算がない」


「…いくらまでなら出せる?」


今の手持ちから計算すると…出せて銀貨7枚だな。

あとの生活費も考えるとそこが限界だった。住む場所はウェルズのとこに厄介になるからいいがさすがに飯代は別だろうし。


「じゃあそれでいいわ」


「え?いや、それはよくないだろ。儲けほぼなくなるんじゃ」


「貸しにしておくわ。贔屓にしてそのうち返してちょうだい」


「…すまん。必ず返すよ」


「楽しみに待ってるわ。こんなことでしか応援できないけど、がんばりなさいよ」


「いや、助かるよ。ありがとうな」


礼を言うとレイアは少し赤くなってそっぽを向いた。

すると左手がガシッと掴まれた。見るとタマキがしがみついてきていた。俺の左手を抱えながらレイアを少し睨めつけている。


「キョウスケ様はあげないよ!」


「な、なにを言ってんのよ!」


俺はモノじゃない。そしてタマキのモノでもない。

2人の睨み合いは地味に続きそうだったのでさっさと店を出ることにした。

出る前にもう一度礼を言って店を後にする。


「さて、武器と防具買ったし昼飯がてら少し観光するか」


そう言うと2人とも嬉しそうに同意してくれた。

俺たちは飯屋がある通りを目指して歩き始めた。

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