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18.武器と防具は装備しないと意味がないぞ!

レイアの後について店に戻った。レイアがいないところを見ると裏にいったのだろうか。


「2人とも待たせたな」


「キョウスケ様おかえりなさい。大丈夫だった?」


「ああ、大丈夫だよ。ありがとうな」


近くに来たタマキの頭を撫でる。やはり嬉しそうに笑う。かわいいかよ。


「おいキョウスケ!俺これがほしい!」


マオが持ってきたのはバスターソードといえばいいのだろうか。大振りの両手剣だった。絶対高いだろそれ。


「そんなもん買う金があると思うなよ。お前それどこの棚から持ってきた」


「あっち」


マオが指をさしたのはこの店の一番高いものが陳列しているあたりだった。


「んなもん買えるか!お前自分の立場わかってるよな!?」


「わ、わかってる!」


「なら戻してこい」


「くそ…貧乏主人め」


やかましい。俺だって好きで貧乏でいるわけじゃない。


「キョウスケ様。私はこれがほしいな」


タマキが持ってきたのは杖だった。たしかにタマキは魔法使いの適性が高いがそれが自分でもわかっていて選んだのか?


「私力がないし小さいから魔法を使えるようになればキョウスケ様の役に立てるかなって思ったの」


俺の疑問がわかっているかのようにタマキは杖を選んだ理由を教えてくれた。この子実はすごい賢いのかもしれない。

魔法適性が高いだけあるのか。選んできたのもちゃんとレイアに示された棚からのようだ。同じ商品が陳列されているので間違いない。


「なるほど、タマキは偉いな。俺もタマキは魔法を使うのがいいと思ってたんだ。覚えるの大変だと思うけどがんばれるか?」


「うん!がんばるよ!」


両手をぐっと握りしめて気合を入れるタマキ。かわいいの権化。


「……キョウスケ、あんたろり…」


「断じて違う」


いつの間にかレイアが戻ってきていた。ウェルズといいどいつもこいつも人のことをロリコン言いやがって。


「だってあんたの顔すっごいデレデレだったよ」


「このくらいの歳の子はだれでもかわいいだろうが。異性として見るわけもないだろ」


俺は子供が好きだった。子供は素直で癒される。向こうの世界でも子供のめんどうを見るのは嫌じゃなかった。


「それはわかるけどね。あんだけデレデレした顔してるとねぇ」


「やかましい。恋愛対象になるわけないだろうが。俺はお前くらいの歳頃じゃないとそういった目では見れないっつの」


「急に何言ってんの!?」


18歳の男の子を舐めるな。ロリよりもナイスバディに憧れる年頃だっての。

別にレイアが好きなわけではない。ロリコン談義を延々とするつもりもないので会話を打ち切りタマキに向き直る。

むすっとしていた。


「キョウスケ様は私のことを好きになってはくれないの?」


「いや、もうすでに好きだぞー」


「そうゆうことじゃなくて!お嫁さんとかにしてくれないの?」


「その気持ちは嬉しいけどな。10年経ってもそう思ってくれるなら考えようかなぁ」


この手の話をやり過ごす常套句を言いつつ話を逸らす。


「ところでタマキ、防具は選んでないのか?」


「え?服はキョウスケ様に選んでもらおうと思ってたから選んでないよ?」


「好きなのでいいんだぞ?あそこらへんのやつなら」


店の商品ならと言えないのはカッコ悪い気がするがそんなんできるのは金持ちだけだ。俺には縁がないのだ。気にしない。


「選んでほしいの」


「わかったわかった」


棚の防具を改めて眺める。魔法使いだしなぁ、無難にローブだろうな。


「これでどうだ?」


ちょっと大きいかもしれないが胸元のリボンがかわいらしいローブを選んだ。


「うん!それにする!」


嬉しそうだ。買えるものの範囲でなるべくかわいいデザインを選んでよかった。


「キョウスケ。俺のも選んでくれ」


「は?マオもか?好きなの選べよ」


「選んで却下されたからもうなんでもいい」


なんてわがままなやつ……罰食らわしたろか……

と思ったが不必要にそういったことをする気はない。意識するだけで発動するし急いで意識を逸らす。


「じゃあお前はこれとこれだ」


選んだのは短槍とレザーチェストだった。


「なんだよそれ。なんかカッコ悪いな」


「お前棒術スキル持ってるだろ。だから形状が似てる槍にしたんだ。最初から長いのは扱いにくいから短いやつだけどな。剣とか使うよりお前に向いてると思うぞ」


「ふーん。じゃあそれにする」


ほんっとに興味ないのな。今後のギルドの仕事で得た報酬のうちコイツの取り分から差し引いてやろうか。


「んじゃ2人ともそれで決まりだな。レイア頼む」


「……全部で銀貨10枚よ」


「何怒ってんだよ」


「なんでもない!」


理由はなんとなくわかってるけど追求するとめんどうなことになりそうなのでスルーしよう。さっきのはデリカシーなかったなすまんレイアと心の中でだけ謝罪。

言われたとおりの金を払って2人それぞれに選んだものを与えた。


「あと、これを2人に。サービスであげるわ」


差し出してきたのは子供服だった。それぞれ2人のサイズより少し大きいが十分着れるだろう。


「いいのか?」


「いいから言ってんの。タマキちゃんのはあたしのお古だけどね。マオくんのは昔練習がてら作った服だからちょっとは防御力はあるわ」


「すまん、助かる」


「その格好のまま装備つけるわけにもいかないでしょ」


「ほんとに助かる。ありがとうな」


「はいはい。これからもご贔屓にしてくれるなら別にいいわよ。ほら2人は奥で着替えておいで」


「うん」「おう」


レイアに促されて2人は奥の試着室へ消えていった。


「レイア、タマキを手伝ってもらっていいか?」


「さすがに着替えくらい大丈夫だと思うけど……まぁわかったわ」


レイアもタマキが去った方向に歩いて行った。


さて、3人が戻ってくるまで俺の装備をどうするか考えておくか。

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