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14.やるからには全力だ

修練場にきた俺とマオは向かい合って立っていた。

マオの獲物は棒、俺は木刀だ。木刀といっても日本の某湖の名前が入ってるようなのではなく両刃の剣である。木剣と言った方がいいだろうか。


ウェルズをタマキは離れたところで観戦するようだ。一緒に来ていた使用人はいつの間にか消えていた。何気に達人なんじゃないだろうか。それとも俺の注意力が足りないのか。


「さて、どっからでもいいぞ。かかってこい」


カッコつけて立っているが実はバフを盛りに盛っている。万が一にも負けてしまうとこちらの体裁が悪い。

俺が弱いのは俺が一番わかってる。ステータス差もそんなにないのだ。用心することに越したことはない。

一応攻撃力が上がるようなものは使ってないので間違って怪我をさせることもないだろう。


「なんでこんなことになってんのかわかんねぇしこれって俺にメリットないだろ」


「お前にメリットを提示する理由がないな。奴隷に対してこちらが支払うものはよくて最低限の衣食住程度だろ」


「ぐっ」


ぐうの音は出たようだ。


「わかったらさっさとかかってこい。勝ったらいいことあるかもしれないぞ」


「うるせえ!全力でぶっ飛ばしてやる!」


吹っ切れたのか突進する勢いで向かってきた。というより突進だなこれは

焦らずマオの動きを注視する。初速が出ておりまともに食らうと結構いいダメージを貰いそうだな。

だがあまりにも単純な攻撃だ。俺は体を軽くそらし突進を回避する。


するとマオはそれを読んでいたかのように急停止し、棒を横なぎに振るってきた。

意外な動きでマオがしてくるとは思っていなかったが突進で勢いがついてる状態からできる攻撃なんて予測できないわけじゃない。


迫る棒に対して直角に剣を構え一度は受け止める。結構重い攻撃だった。まともに受けると剣にもダメージが入ってしまう。

剣を少し傾け棒の勢いを上にそらす。体制を低くし、棒を避ける。


「なかなかいい攻撃だな」


「余裕でいられるのも今のうちだ!」


さらに熱くなってマオは攻撃を加えてくる。

棒術スキルを持っているだけあってキレは悪くない。だが荒削りであるのも間違いない。

とは言ってもさっきの攻撃の重さは馬鹿にできない。当たると普通に痛い。

痛いのは嫌なので当たらないように攻撃を受け流し、交わしていく。


これは鍛えればかなりの戦力になりそうだ。俺の直感は悪くなかったらしい。


「悪くないな。だがまだまだだ」


伊達に近くで夜須と藤堂の戦闘を見てきていない。負けることはなさそうだ。


「うるせえ!俺だってこれからだ!」


マオの攻撃の激しさが増す。だが体力面がついてこないのか隙も多くなってきた。


「これは教育のしがいがありそうだ」


これくらいでいいだろう。

向かってくるマオの武器を上から払い落とすように剣を叩きつける。さすがにそれだけで武器を払い落とせるわけではない。

さらに下から跳ね上げるように剣で弾いた。


マオには対応できなかったのであろう。棒は後方に吹っ飛んでいった。


「さて、俺の勝ちだな」


「……くそ」


悔しそうに顔を逸らす。

まぁ俺バフ盛ってるし反則負けなところもあるんだけどな。バレなきゃいいのだバレなきゃ。

ウェルズのニヤけが酷いのであいつにはバレてそうだけど。


「さて、やはりお前には前衛として戦ってもらう。そのための戦闘技術を俺が教えてやる」


「……わかったよ」


「ウェルズ、こいつこのまま隷属化試していいか?」


「いいデスヨ。でも使えるんデスか?」


「なにごとも挑戦だろ」


そう言うとウェルズは笑みを深くした。その顔怖いからやめろ。


さて、隷属化スキルの実験だ。めちゃくちゃ気が進まないが。

マオに向き直る。マオは諦めたように俯いていた。

罪悪感がすごい。

すごいがやらないわけにもいかない。働かないと俺には金もないのだ。


決意して隷属化スキルを使うべく意識を集中した。

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