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ASTRAEON VELORIA――銀河を旅する自由傭兵――  作者: Ren Hazumi


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第四十七章 モビルフレーム・ハンガー

第四十七章 モビルフレーム・ハンガー



アストレオンの格納庫は、いつも人を小さく感じさせる。


天井は高くそびえ、産業用の照明が、目が届く限り続くモビルフレーム格納ラックの列を照らしている。ラックの間では、整備ドローンが静かに動き回り、時折停止してパネルを検査したり、部品を交換したりしている。ここの空気は、船の他の部分よりいつも少し冷たく感じられる——冷却システムが、繊細な機械のために温度を安定させるべく余分に働いているからだ。


レア・ヴァレンは自分のモビルフレームの下に立ち、腰に手を当てて見上げていた。


その機体——今や彼女が正式に「ヴァルキリー」と呼ぶもの——は、整備プラットフォームの上に直立し、階段と点検用の橋に囲まれている。全高は約十八メートル、白い船体に黒と紫のアクセントが施されている。格納庫の照明の下で、その装甲の表面は水晶のように輝いている——セラフィエルが最後の改造の一環として加えた保護コーティングの成果だ。


「綺麗だ」とレアは呟いた。


「レアが気に入ってくれて嬉しいです。」


セラフィエルの声が格納庫の壁のスピーカーから聞こえる。レアが振り返ると、紬がメインゲートから歩いてくるのが見えた——常に身に着けている白と青の提督制服をまとった、物理的な姿のセラフィエルを伴っている。


「船長」とレアが言った。「来たんだ。」


「最後の改造の後、ヴァルキリーがどうなったか見たかったんだ」と紬は答えた。彼はレアの隣に立ち、そのモビルフレームを見つめた。「セラフィエルが、君がここでほぼ一日中過ごしていると言っていた。」


「全部確認しているんだ。また出発する前に、何も問題がないことを確かめたい。」


紬は頷いた。彼はレアを責めなかった——自分も初めてアストレオンを手に入れた時、同じことをしたからだ。機械は、どんなに小さくても、注意を必要とする。そしてヴァルキリーは小さな機械ではない。


「もっと近くで見てもいいか?」と紬は尋ねた。


「もちろん。」


レアは紬を、コックピットの横のプラットフォームへ続く点検用の階段へと案内した。そこから、彼らはモビルフレームの内部を見ることができた——開かれたパネルが、複雑な金属フレームと整然と並んだケーブルを露わにしている。


「セラフィエル、元の機体から何を変えたんだ?」と紬は尋ねた。


「いくつかの主要な変更があります、紬。」


プラットフォームの壁の小さな画面が点灯し、ヴァルキリーの三次元図を表示した——異なる色でハイライトされた部分がある。


「まず、スラストシステムです。標準ノズルを三百六十度回転可能なモデルに交換し、標準機と比べて機動性を四十パーセント向上させました。」


レアが付け加えた。「その場で旋回してもバランスを失わない。近接戦闘でとても役立つ。」


「次に、武器システムです。右腕のプラズマキャノンは独立した冷却システムに接続され、オーバーヒートのリスクなしに連続射撃が可能です。左腕には中距離攻撃用の軽ミサイルランチャーを装備しました。」


紬はその図を観察した。「それで重くなりすぎないのか?」


「むしろ逆です。いくつかの装甲パネルを、より軽くしかしより強い素材に交換しました。ヴァルキリーの総重量は標準機よりわずか三パーセント重いだけですが、火力と機動性ははるかに高いです。」


レアはにやりと笑った。「シミュレーターでテスト済みだ。ヴァルキリーは軽量級モビルフレームのように機動し、重量級のように射撃できる。」


「それは危険な組み合わせだ」と紬は言った。


「敵にとってはな。」


---


彼らはプラットフォームから降り、モビルフレームの周りを歩いた。紬は、他の人には見えないかもしれない細部に気づいた——装甲の継ぎ目にある整った溶接線、精密に取り付けられたパネル、そして奇妙な方法で光を反射する保護コーティング。


「装甲が違う」と紬は言った。


「はい。アストレオンの船体と同じ合金を使用しましたが、モビルフレーム用に組成を調整しています。外層はエネルギー反射体です——レーザー射撃の一部を反射できます。内層は運動エネルギー吸収体です——発射体の衝撃を緩和できます。」


レアが付け加えた。「いくつかのシミュレーションシナリオでテストした。ヴァルキリーは標準プラズマキャノンの直接射撃を数秒間耐えられる——装甲がひび割れ始める前に。それだけの時間があれば機動できる。」


紬は頷いた。「センサーは?」


「標準センサーの範囲を強化しました。ヴァルキリーは通常条件下で五十キロメートル、妨害条件下で二十キロメートルまで敵を探知できます。センサーはアストレオンの通信システムとも統合されており、レアは船から直接データを受け取れます。」


「つまり、君は俺が見ているものを見られるわけだ」と紬は言った。


レアは頷いた。「それはとても役立つ。話し続けなくても船と連携できる。」


---


彼らは整備プラットフォームの近くにあるベンチに座った。ここからは、よりリラックスした角度でヴァルキリーを見ることができる——格納庫の中央に守護像のように立つ、その細身で頑丈なシルエット。


「レア」と紬は言った。


「はい?」


「このクルーと一緒にいたいと言ったな。理由は?」


レアはしばらく沈黙した。彼女の目はヴァルキリーに向けられたままだ。


「私は何年も傭兵として働いてきた」と彼女はついに言った。「いくつかのクルーに所属した。ほとんどは金にしか関心がなかった。もう利益にならなくなれば、置き去りにされる。」


「そしてこのクルーは違うと思うのか?」


「ああ。」レアは振り返り、紬を見た。「お前は違う。お前は俺に、やりたくないことを無理にさせたことがない。自由を与えてくれた。ヴァルキリーを与えてくれた。俺を信頼してくれた。」


紬は答えなかった。彼はただ、静かな表情でレアを見つめた。


「こんなに感じたことはなかった」とレアは続けた。「まるで……帰る場所があるみたいに。ただの立ち寄り場所じゃない場所が。」


「ここに君の居場所はある」と紬は言った。「君が望む限り。」


レアは微笑んだ——いつもより優しい微笑みだ。


「ありがとう、船長。」


---


彼らはしばらく心地よい沈黙の中で座っていた。遠くで動く整備ドローンの音が、心地よい背景音になっている。


そしてレアが再び口を開いた。


「船長、試したいことがある。」


「何だ?」


「お前の機体を試してみたい。」


紬は振り返った。


「俺の機体?」


「お前には専用のモビルフレームがあるだろう? 格納庫にある標準機じゃない。見たことがある——格納庫の隅に、他とは違う機体が。」


紬は考えた。彼には確かに専用のモビルフレームがあった——セラフィエルが彼のために用意した特別な機体だ。使ったことはないが、存在は知っている。


「試してみたいのか?」


「ああ。気になるんだ。あの機体は……違って見える。」


紬はセラフィエルに振り返った。


「いいか?」


「もちろんです、紬。ただし、あの機体は船長用に設定されていることを覚えておいてください——標準的なモビルフレームパイロット用ではありません。レアは適応するのに時間がかかるかもしれません。」


レアはにやりと笑った。


「挑戦は好きだ。」


紬は微かに微笑んだ。


「わかった。明日試そう。」


---


夜、紬はアストレオンのコックピットの窓の前に立ち、遠くで点滅するナルコール・フロンティア・ステーションを見つめていた。


「セラフィエル。」


「はい、紬?」


「俺の専用モビルフレームをレアのために準備したか?」


「はい。レアの戦闘スタイルにより適したよう、基本設定を調整しました。しかしそれでも、あの機体はヴァルキリーとは違います。レアは驚くかもしれません。」


「どう驚く?」


「あの機体はプロトタイプです。妥協なく最大性能を追求して設計されています。全てのパイロットが扱えるわけではありません。」


紬は頷いた。


「明日わかるさ。」


「はい、紬。」


---


【次回予告 第四十八章 —— 「パイロットと機械」】


レアは紬の専用モビルフレームを試す——ヴァルキリーとは異なるプロトタイプ機だ。紬とセラフィエルの監督の下、レアはパイロットとしての限界を試すシミュレーションを始める。


【第四十八章へ続く…】

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