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狼の耳の番  作者: himi
16/34

16 揺れる心



あみ視点


ジアに腕を掴まれ、無理やり部屋に連れてこられたあみは戸惑いと不安で胸がいっぱいだった

彼の表情は険しく、何かに苛立っているように見えるがその理由は全く分からない



「どうして……こんなに不機嫌なの?」

あみは心の中で問いかけるが、答えは得られない

彼の態度は冷たく、何も説明しないまま部屋の中を歩き回っている




突然、ジアが彼女の前に立ち止まり

鋭い目で見つめてきた

その視線にあみは息を飲み

次の瞬間、彼の手が彼女の頬に触れた

そして、深いキスが彼女を襲った



「え……?」

あみは目を見開き、何が起きているのか理解できないまま彼の唇の感触に包まれる

心臓が激しく鼓動し、頭の中が真っ白になった


キスが終わると、ジアは何も言わずに部屋を出ていった

その背中が扉の向こうに消えるまで、あみはただ立ち尽くしていた



彼の行動の意味が分からず、あみはベッドに腰を下ろした

胸の中には困惑と不安が渦巻いている

彼の態度が何を示しているのか、彼女にはまだ分からなかった





ジア視点




執務室の机に座り、ジアは頭を抱えていた

胸の奥で何かがざわめき、彼の冷静さを奪っている


その感情の正体が分からず、彼はただ混乱していた



「……なんなんだ、これは」


低く呟きながら、彼は拳を握り締めた

あみの笑顔が頭の中に浮かび、男たちと楽しそうに話している彼女の姿がどうしても消えない




その時、扉がノックされシノが部屋に入ってきた

彼はジアの様子を一瞥し、軽く眉を上げた



「おい、どうしたんだよ。珍しく悩んでる顔してるじゃねぇか」



ジアは何も答えず、ただ視線を机に落とした

その沈黙に、シノは少し笑いながら椅子に腰を掛けた



「さては、あの人間の子のことだろ?」




その言葉に、ジアは顔を上げた



「……何が言いたい」



シノは肩をすくめながら、軽い口調で続けた



「嫉妬じゃねぇの?お前、初めてだろ、そういうの」



「嫉妬……?」



ジアはその言葉を繰り返し、眉をひそめた

胸の奥で渦巻いている感情が少しずつ形を持ち始める




「そうだよ。あの子が他の男と楽しそうにしてるのが気に食わないんだろ?それが嫉妬ってやつだ」



シノの言葉に、ジアは深く息を吐いた





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