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失敗
研修の席は自由だったが、
なかなか彼の近くの席には座れなかった。
彼は気さくな性格で誰とでも話せるような人だった。
彼以外に同期の男性はおらず、
私以外にも高校生や大学生がいる。
私は研修を半分終えても1度も話したことも無くて
彼と仲良くなれる自信は無かった。
研修も慣れてきた頃、
抜き打ちで簡単な業務テストをやる事になった。
1番目にテストをするということもあり、
プレッシャーでテンパってしまった。
みんなの前で失敗をしてしまって、
内心かなり落ち込んだ。
テスト後のトイレ休憩で、
私は同期のパートさん達から優しく励ましの
言葉をもらった。
私が俯いて席に座っていると、
「お疲れ様です。」
彼が声をかけてきた。
「お疲れ様です、、
テストやらかしちゃいました…」
ずっと話してみたいと思ってた彼に
失敗してるところを見られた恥ずかしさとか
いろんな気持ちでぎこちない顔になってたと思う。
「さっきのは仕方ないですよ。
運が悪かっただけです。」
彼は明るく励ましてくれた。
そこから数分だけだが休憩の間に雑談をした。
彼は今年25歳の大学院生だということ。
今はサークルなど入ってなく、
来年は就職すること。
それだけの話だったけど
知れたことが嬉しくて、
私は彼に一歩近づけた気持ちになれた。




