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しろのほう  作者: 焚(たき)
『好きだったはずの"ひとり"』
18/39

無神経

久しぶりの教室は笑顔で溢れてた。

夏休みなんて無かったみたいに

みんながいつも通りにじゃれあったり、

仲良く喋ってる。


私は1人席について、

前までの私の居場所を横目に見て

目を閉じ机に突っ伏した。


もう戻れないのかもしれない。

一緒に笑えてた日々は戻らない。

私が居ないことが当たり前になってるもの。

私が居たことなんて無かったようになってるもの。

そう頭をよぎった。


でも理由を知ってから、

謝って反省していることを伝えれば

まだ希望はあるかもしれない。

そう前向きに思いなおして

ひとりぼっちの学校をやり過ごした。




その日の夜、

私は私を無視する友達の中でも

1番仲良くしていた女の子にメールをした。


私が何故みんなを怒らせてしまったのか、

教えてほしい。

謝りたいことを長ったらしくメールした。




しばらくすると、長文の返事が来た。




彼女の意見は大きく分けて2つだった。




ひとつは、私が無神経だという事。


もうひとつは、私が奈緒ちゃんに謝るべきだということ。




その無神経という言葉は私に大きく響いた。

無神経、そう言われるのは初めてのことだった。

私が無神経だったんだ。

でも無神経な私には、奈緒ちゃんを

いつ傷つけたのか全く分からなかった。




その後、何が無神経か分からないとメールしたが

それは自分で考えて見てと言わるだけだった。




私は確かに無神経なんだ、

だからいつ酷いことをしたのかさえ

何が彼女をここまで怒らせたのか

とても分からなかった。

考えても確かなものか分からなくて。




でも、私が何か無神経なことをして傷つけたなら

知ったなら早く謝りたいと思った。




次の日の朝、駐輪場で奈緒ちゃんに会った。

私は少し考えてから呼び止めた。


無神経な事をして嫌な気持ちを

させてごめんね。

と謝った。


向こうは引きつったような困ったような顔を

していた。

その顔がどんな表情なのか読み取れなくて

あんまり良いように受け取られなかったと

思えて。

私はその後の返事をあまり覚えてない。

でも、これで許してもらえたという感じは

一切しなかった。




この時ようやく心の底から分かったんだ。

私は、もうみんなとは友達に戻れないんだ。

もう許してもらえない。

私がまたこうやって謝って困らせるような顔を

させてしまうなら、

気まずくさせるなら、

もう関わらないでいよう。

もう戻れるかもしれないっていう気持ちに

すがるのは辞めにしよう。




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