第一話 俺、幼女になる
俺?俺は、本田 公彦36歳、男。
俺は、生まれついての主人公だ。
イケメンでスポーツもできて、地元で俺のことを知らない奴なんていない。
アニメ?ゲーム?異世界転生??なんやそれ?
野郎の友達なんて、一人もいねー
必要ねーし。
物心ついた頃には、もうモテていた。
小学5年生のとき、初体験を済ませ、中学卒業時には経験人数が3桁超えていた。
学生時代は何もしなくても周りの女どもが勝手に動く。
俺を取り合う女ども。
特定の彼女は作らず、毎日色んな女と遊んでいた。
周りの女に飽きたら、適当に梅田の街を歩いて物色。
女どもの熱い視線を感じながら、歩く。
一晩遊んでやってもいいと思える女を見つけたら、声をかける。
俺が落とせなかった女はいなかった。
連絡先?そんなもん、聞かないし言わない。
所詮、1回きりなんだからww
『人生楽勝ゲームと思っていた。』
ところが、社会に出てから状況が一変した。
最初はいつも通り、女どもが群がってきた。
しかし、しばらくすると離れていった。
学生時代だと何も言わなくても、女どもが俺の代わりにすべてやってくれた。
だが、社会人になってからは、どの女も仕事を代わりにやってくれはしなかった。
初めは意味が分からなかった。
けれど。
仕事が終わらないという毎日は終わらない。
嫌な上司に怒られ、同僚から陰口を叩かれる日々。
出会った女の目が、どんどん冷めていくのが肌で感じ取れた。
なぜだ!?
俺は何も変わっちゃいない!
イケメンは男の最大の魅力だろうが!
同期の野郎どもが、俺を置いて出世していく。
女どもの目が、俺以外の野郎どもに向いていく。
俺は見向きもされない存在になっていった。
そんな毎日を繰り返していた。
気が付けば、30歳をとうに過ぎていた。
梅田の街を歩く。
昔は歩いていただけで女どもの視線を感じていたが、今は何もない。
...おかしいだろ!なんでなんだ!?
ブツブツ独り言で文句を垂れ流していた...。
たまたま通りすがった、ブランドショップのガラスに自分の姿が映った。
「だ、誰だ、こいつ??」
そこには、くたびれきってヨレヨレのシャツを着た、顔色が悪く目が淀んでいる中年男がいた。
慌てて顔を撫でまわす。
「はぁ?このゴミみたいな野郎が俺だと!?」
社会人として日々の生活で受けるストレスや、俺の世話をする女どもがいないストレス、色んなものが混ざり合って、俺は、変わっていったことを今、知った。
こ、こんな...、お、俺は、認めねー...。
どれくらい歩いただろう。
ここは...どこだ??
繁華街から離れ、どこかの住宅街に入り込んでいた。
建設工事の音がうるさい。
ミシミシ...。
どこかで何かの音がする。
何かに気づき、ふと上を見た。
鉄骨が降ってきた...。
一声も出せずに、そのまま下敷きになった。
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そして、目が覚めたら。
「な、なんじゃ、こりゃぁっっー!!!」
幼女になっていた。
...。
俺の叫びを聞いて、慌てて飛び出してくるメイドたち。
「お嬢様、いかがなさいましたか?」
メイド?
なんで、メイドがこんなに?
っていうか、お嬢様?俺のことか??
どうなってる?必死に頭を回転させる。
コテン...。
普段使わない頭を使ったせいか、俺は目を回しそのまま倒れた。
「お、お嬢様!?」
慌てたメイドたちに俺は屋敷に運ばれていった。




