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第99話:覚醒の余波

突如として学園全体を襲った激しい地鳴り。

理事長室の窓ガラスが不気味に震え、卓上の書類が乱雑に舞い散る。



「ついに来た! ついに来た……この時が!!」



ガラス越しにグラウンドの黒い魔力の柱を見下ろし、理事長は狂喜に満ちた笑みを浮かべて両手を広げた。

そこへ、ドアを蹴り破るようにしてレイン、サクラ、エリカの三人が雪崩れ込んでくる。



「理事長! 150年前に一体何が……! くっ、この揺れは……!?」


「魔力覚醒……いや、それだけじゃないさね……頭が……うっ……!?」



サクラは頭を押さえ、膝をついた。ジンの死によって解けかけていた記憶の封印が、グラウンドから溢れ出る巨大な魔力に刺激され、強烈な拒絶反応を起こしているのだ。

理事長は振り返りもしず、恍惚とした表情で空を仰ぐ。



「150年間……ずっと、ずっと待っていたのですよ。腐りきったこの世界を、この国を救う『あの方』の復活をね……!」


「一体何を企んでいるのですか!?」



レインが凛とした声を張り上げると、理事長は嘲笑うように首を傾げた。



「ふふ……この例示学園。なぜ『この場所』に作られたと思いますか?」


「へ? 駅近だから……ですの?」



エリカが真顔で真剣に尋ねると、理事長は


「違うね!!」


と一蹴した。



「ここに『あの方』が封印されているからですよ!」


「だから! 『あの方』って誰なんですの!? いい加減にしなさいな!」



エリカが扇子を振り回して叫ぶのと同時に――

遠く離れたグラウンド、アリシアとカシウスが対峙する足元の地面に、巨大な亀裂が無数に走り抜けた!



「1年前の『魔の7日間』……あの凄惨な流血も、すべては無駄ではなかったのです……! !」


「……やはり、元凶は貴様でしたか!!」



レインの瞳に怒りの焔が宿る。

彼女は迷うことなく地を蹴ると、超人的な踏み込みで理事長の前髪を掴み、そのまま破顔の拳をその顔面へと叩き込んだ!



「きゃあぁぁぁぁっ!?」



吹き飛んだ理事長ごと窓ガラスを突き破り、レインはそのまま決戦の地――グラウンドへと飛び降りた!

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