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第70話:炉心溶融の熱波

「 さぁ、始めようか……レイン!」



ミカムラが両腕を広げた瞬間、最上階の豪華な広間の空気が、一瞬で『沸騰』した。

彼女の全身から噴き出したのは、ピンク色とも白色ともつかない、あまりにも眩く、あまりにも苛烈な高熱の光エネルギー。

ミカムラの固有魔法。それは、ボカロの切ない恋心を狂気的な熱量へと変換する絶技。

覚醒固有結界――【|メルトダウン《今日の私はかわいいのよ》】!!!



「くっ……なんという熱量ですの……!」



レインが咄嗟に腕で顔を覆うが、周囲のコンクリートの壁や鉄骨が、彼女の放つ熱によってまるで飴細工のようにドロドロと融解し始めていた。それはただの火炎魔法ではない。太陽の内部に匹敵する、絶対的な物理崩壊を引き起こす『核融合並みの超高熱エネルギー』



「今日のボクは……誰よりもかわいくて、誰よりも凶暴だ! 触れるものすべて、跡形もなく溶かしてやる!!」



狂気的な笑みを浮かべるミカムラが、光の速度でレインへと肉薄する。その拳一つ一つが、直撃すれば即座に原子レベルで消滅しかねない熱核爆弾そのものだった。

しかし――迫り来る世界の終わりを前にして、レインは一歩も退かなかった。



「……確かに凄まじい出力ですわね、ミカムラ。ですが、貴女のその『熱』すらも、私の前ではただの概念に過ぎませんわ」



レインが静かにその両手を広げる。

その瞬間、ミカムラの放った核融合の熱波が、レインの身体に触れる直前でピタリと静止し、まるでガラス細工のようにパリンと砕け散った。



「なっ……!? ボクのメルトダウンを消した……!? いや、違う、これは……!」



驚愕するミカムラの眼前で、レインの周囲の空間が、厳かで絶対的な『青いオーラ』で満たされていく。

ついに明かされる、例示学園生徒会長レインの、すべてを統べる絶対的な固有魔法――。

それは、熱をも、質量をも、そして世界のルールそのものを書き換える、神の領域の力だった。

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