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第118話:招集と回帰


絶え間ない衝撃波が広場を削り取り、激しい土煙が少女たちの視界を覆う中――凛の耳元で、通信端末が鋭い電子音を鳴らした。



『――あ〜あ〜、凛? 聞こえるかい?』



球体の防壁の中で、凛は退屈そうに通信に応じる。



「なに? ライラ様? 今いいところなんだけど」



『メグが帰ってきたよ。国連の片付けを綺麗に終わらせてね。だからアンタも引き上げておいで』



「えーっ!? マジで? もう終わったの? ……チェッ、つまんないの」



凛が不満げに唇を尖らせたその瞬間、回線の奥からクリミ――例示学園校長の声が割り込んできた。



『凛ちゃん、急いで戻ってちょうだい。……今、例示学園の跡地の方角から、恐ろしく強い“何か”の鼓動を感じるわ』


「え……? 例示学園から……?」


『ええ。ただの生徒や能力者じゃない……妙に嫌な圧迫感よ。ライラ様のお側を空けるわけにはいかないわ。すぐにツリーの最上層へ戻りなさい』


「……はーい、了解」



通信が切れると、凛は構えを維持していたレインたちに向かって、心底惜しそうにため息をついた。



「命拾いしたね、君たち。お呼びがかかっちゃったから、今日のところはこれでおあずけ」



青白い球体が凛の周囲で急激に収縮し、旋風を巻き起こす。



「例示学園に何があるのか知らないけど……せいぜい無駄あがきを続けなよ。次に会う時は、全員まとめて『選別』してあげるからさ!」



眩い青い光とともに、凛の身体が空へと跳躍し、ネオ東京ギャラクシーツリーの上層へと一瞬で消え去った。

取り残された現場には、激しく損壊したコンクリートと、重苦しい沈黙だけが残された。



「……助かった、のか……?」



カシウスが胸を撫でおろす傍らで、ミカムラとエリカは険しい表情のまま、凛が去っていったツリーの頂、そして遥か後方に位置する『例示学園』の方角を交互に見つめていた。



「例示学園から感じた『強い何か』……一体、あの場所で何が起きようとしているの……?」



レインの静かな呟きが、不穏な予兆となって壊れた街に響き渡った。

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