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第十七話
僕を睡魔の世界から連れ戻してくれた恩人
いや椅子から落としてくれた憎き相手を確認しようと
そちらに目を向ける。
よれよれのカッターシャツで、ハァハァと息を切らせながら、上半身を丸め
ドアに体を任せるという何ともダサい格好でそこに立っているのは
「吉竹、遅刻だ」
「…アウッ…トかぁ」
僕の友人である吉竹だ。
息を切らせながらも、言わなくてもいい言葉、アウトかぁなどというのは
そう、吉竹だ。
吉竹が僕の後ろに座り、授業は再開した。
息切れをしていている吉竹がいる後ろはうるさい。
だが、それもしばらくして静まった。
と思ったのもつかの間で、歌名・吉竹のいびきを聴きながら勉強をした。
勉強といびき。ただの地獄でしかなかった。




