↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
だって私は、真の悪役なのだから。(改訂)  作者: wawa


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/28

リリー16歳④〜

 

  ☆登場人物


  ○主人公

  フェアリーエル・クロス

  (愛称をいれてね!)


  ○攻略対象

  S系シスコンの処刑人

  グレインフェルド・ダナー


  極度の二面性王太子

  グランディア・グロードライト


  デレ×女装異国の商人

  ピアノ・ナイトグランド


  ○サブキャラクター

  メルヴィウス・ダナー

  エルストラ・フィンセンテ

  オルガン・ナイトグランド


  ○ライバル

  リリー・ダナー



 ☆☆☆☆☆☆



  ~境界のフェアリー~



  chapter-2



  しばらく学園に通ったけれど、恋愛イベントが全く発生しない…。


  始まりのダナーではメルくんが居なく、グレイ様に会えずで過ぎちゃったから、もしかしたら学園に居るのかと期待していたのに、やっぱり彼らは居ないみたい。


  だから次の攻略キャラは学園でよく出会う二人。王太子のグランディア様と白のフィー様を探したけど、彼らも全然出てこない。


  エントランス、中庭、音楽室、講堂、図書室、東階段、貴族専用サロンと展望室。


  彼らではなく、サブキャラのエルストラちゃんが居たから、ちょっと面倒くさいんだけど、まず彼女に話しかけた。


  エルストラちゃんが居なくても、先にグランディア様に出会えるルートもある。だけど出会えないから仕方ないよね。


  それに貴族専用サロンや展望室には、今は私一人では入れないし。この前間違えたふりして扉を開けたら、あり得ないほど冷たい視線がヤバかった。


  エルストラちゃんに、協力してもらおう!


  彼女は小さな頃からグランディア様に片想いしてる。だけど学園ではいつもグランディア様と居るとリリーに邪魔されて、最後まで想いを伝えられない切ないキャラ。


  これから、エルストラちゃんをリリーの虐めから護ってあげるってイベントを発生させる。


  まあでも結局、主人公(わたし)がグランディア様に気に入られちゃうから申し訳ないんだけど。それは自然の摂理ですから!


  そのエルストラちゃんとはけっこう仲良くなったんだけど、なんだか彼女もグランディア様とはなかなか会えてないんだよねー。


  (なんかおかしいよね。私のせい? それともリリーのせい?)


  私がこの世界に呼び込まれたからなのか、でもなんとなく、リリーもグランディア様を積極的に追いかけてない感じがする。だってあの怖い雰囲気の不良たちに囲まれて、怖いって噂だけを皆してるから。


  グランディア様というより、エルストラちゃんの婚約者を狙ってるとか、なんかそんな意味ない噂もあったけど。知らないキャラはどうでもよし。


  そんな事を考えていたら、あり得ない事が起こった。


  『え、あれ、ピアノくんじゃない?』


  ピアノくんは不登校児で、グレイ様とグランディア様とフィー様を攻略してから出てくる、四番目のキャラのはずなのに。


  なんでもう居るの?


  しかも、グランディア様とピアノくんとリリーが、中庭でお茶してるところを発見した。


  こんなイベントあったかな?

  記憶手帳にもなかったはず。


  エルストラちゃんと、二階のテラスから見てたから、今さら走って行くのも間に合わないって思い何もしなかったけど、なんかエルストラちゃんもすごく怒ってた。わかるよ。気持ち。なんでなの?



 ☆



  あれからしばらく、何の変化もない学園授業だけが続いてる。


  攻略キャラに会えないただの学園と寮との往復。そして何故か、養母にではなく学園にまであの石を取りに来るサポートマントたち。


  だからここに、有るわけないって、言ってるのに。けっこう最初に沢山あげたよね?


  なんかいろいろ面倒くさくなってきた。


  学園生活も少し飽きてきたし。皆はけっこう親切だけど、ここって、実は学生服の色差別が半端じゃないんだよね…。


  まず緑以外の人と話すのが大変だし、エルストラちゃんもお昼休みしか会えないし、正直彼女もあんまり使えないし。


  もっとグランディア様に近づきなさいよって思ってたら、なんか家の事で問題があったとかで、エルストラちゃんのお友達たちがほとんど居なくなった。


  あれ、もしかして。

 

  この変化って、チャンスじゃない?


  積極的にもっともっとエルストラちゃんの傍に行って、親密度を上げる。そして青色と白色の学生とももっと仲良くなろう!


  そう思って二階に移動中、なんと階段でエルストラちゃんとリリーが喧嘩してたの発見!


  キタキターーーー!!


  待ってました!

  これだよこれ!

  やっとだよー!


  急いで行って、エルストラちゃんを救出!

  目撃者多数だよ!!


  「どうと言われても、良いことなのではないかしら?」


  「私、グランディア様がこの学院に通われるから、ここまで頑張ってこれた。…でも、私は、披露宴で婚約発表なんて、耐えられない、」


  『エルストラちゃん、大丈夫ですか?』


  エルストラちゃん! 待ってて!

  他の生徒や先生たち、モブさんたち背景はよけてよけて!


  『エルストラちゃんを虐めないで! リリーに何を言われたのですか?』


  『何の事かしら? 私は何も言ってないでしょう? 私はエルストラ様のお話を、聞いてただけよ、』


  嘘つくな!

  エルストラちゃんは泣いている!

  皆が見てる!


  「エルストラ、何をしているんだ」


  『え!?』


  三階から来た!!

  王太子グランディア様が!!

  ようやく登場!!!

  思ったよりも、かなりの王子様!!

 


  長かった…。


  この時だけを、どんなに待っていたことか…。


  そう感無量してたら、黒いのがすごい勢いで迫ってきて、危うくぶつかりそうになって避けた。


  『ぁっ、っぶな、え?』


  ぶつかりそうになったそれ、今、階段下に落ちてった黒い制服、あれって、リリーじゃないの!?


 

✳✳✳✳✳✳


 

  保護猫を親元に帰して翌朝、朝食後のニュースは驚きの内容だった。


  なんとあのグーさんが、でかでかと新聞に載っていた。


  簡単にまとめると兄弟ゲンカなのかな? 違うか、親戚が事件を起こしたんだよね。


  薬物を違法売買していた兄弟と親戚を、グーさんが代表してバッサリ切り離したみたいなかんじ。


  やるね、グーさん。


  麻薬の密輸で被害者多数。でも加害者って、結局は弁護士が護ってくれるんだけど、グーさんはビシッとやった感じは頑張ったよね。


  しかも新聞の別のページには、ピアンちゃんの家も揉めたらしく、グーさんの兄弟と関わった者達がそこでも捕まったらしい。


  「…………」


  犯罪。


  きっと家族に迷惑かけてる。


  それに私も思うところがあった。



 **



  新たなニュース。


  グーさんが王太子になったらしい。


  これも新聞の見開き特集でみた。


  一瞬ぞっとしたけど、今はただのお知り合いなので安心している。お友達でもないのよ。


  ピアンちゃんが私のお友達第一号。


  一号はグーさんじゃないのかって?


  グーさんとは、彼が王族だった時点で友達破棄もしているの。


  ご存じ? 皆さま。


  お友達なんて、あっちふらふらこっちふらふらくっつくものも中には居て、お互いの利害関係が一致しなければ、友達破棄されるのは、悲しいけれどあることなのよ。


  特に関係性が薄いのに、やたらと『私たち、親友だからねっ』て口にするやつほど破棄率は高まる。


  今のグーさんはただのお知り合い。そして王族関係の情報を引き出すネタ元でもあった。もう利用しないけどね。王太子は危険人物だから。


  私は生まれながらの悪役だから、グーさんが可哀想だとか、失礼だよね? とかは思わない。


  しかもグーさんは、王族なのに過去に婚約を申し込んできた厄介者でもあるわけだ。この件は、うちの強権力でうやむやとなったことにホッとしている。


  グーさんにとって私は、今や過去の求婚の汚点だと、学院内で噂されている。


  どっちが求婚したとかは、そんな悪口は痛くも痒くも何ともないの。


  だって私は、一族の強権力(チート)で、つぅえええ無双目指してる卑怯者(あくやく)なのだから。


  でもこのチート、主人公には効かないって弱点も備えてる。

 

  まあグーさんの乱により、学院はけっこうお休みになってしまってその間、私は今までと何ら変わる事のない、自宅学習を強いられた。


  それがね、学院がお休みじゃなくたって、私は例の保護猫ゲットチャレンジにより、一族の皆様から大きめの雷を落とされていて、問答無用でしばらく自宅学習だったんだよね。


  自宅謹慎。軟禁。監禁。

  なんかバッドエンドっぽい。

  でも終わってない。まだ続きます。


  ブローチに、うちの家紋は確かについていたんだよね。


  なんとなーく子供の頃に聞いてはいたんどけど、ほらやっぱり、私って転生関係者だからなのか、言い訳だけど、現在世(いまよ)のお金システムがいまいち分かってないってゆうか…。


  書面にハンコとかは、ドラマで見たことのある小切手みたいな物かな? とか、小銭は計算して覚えたけど、家紋って。


  何ですか? みたいな感じで聞いてたよ。


  こう言ってはなんだけど、支払いの実践なんて、フルーツ飴が初体験だったからね?


  屋台のお兄さんに、小銭素人だってバレないように、ベテラン風を装ってたよ。


  現在世の小銭使うの初めてだから、セオさんに貰ってから毎日、寝る前にスムーズなお釣りのやり取りをシミュレーションしていた私。だって単位が違うから。小銭の種類も違うしね。


  それがまさかのブローチに家紋がどうとか怒られて、なんだそりゃーって、そりゃーなるでしょ?


  ここは乙女ゲームの世界だと思ってるけど、誰も私のなんだそりゃに、「ふっ、変わった奴だな」って突っ込んだり、笑って許してもくれなかった。


  みんな無言で、怖い顔か青い顔してた。


  この流れから分かるように、自宅学習の主な内容は、家紋がついたブローチを、人に渡してはいけない、人に渡すとどうなるかという、それを白髪眼鏡のルールさんに、厳しく何度も復唱させられたよね。


  まあ笑っていられないのは、私と子猫とブローチのやり取りしたあの変態仮面。彼はピアンちゃんのお兄さんで、麻薬密輸犯の主犯だったそうなんだ。


  (鞭…………。ガチの犯罪者。危なかった)


  彼に家紋を渡したのは、かなり大きなミスだったんだけど…。そこはほら、黒々としたうちの強権力が上回るだろうから、私はあんまり心配してないんだけど…。


  全く反省していないこの考え。悪・役。


  ……しばらく大人しくしようと思ってる。



✳✳


 

  久しぶりに学院が再開されて、私も外に出る事が出来た。


  この前のチャレンジ大失敗により、大人しくおしとやかになった私は、これ以上身内に迷惑をかけないように心がけている。


  なので普通に学院に通い、普通に帰宅し、ほど程に主人公から身を隠していたつもり。


  だけど移動教室で廊下を歩いてたら、学食で私にメンチ斬ってきた、主人公と勘違いしていたあのこが現れた。


  第三王女様のエルストラさん。


  初めは彼女がふわふわの主人公だと怯えていたけど、本当の主人公は別に居たので、今はあんまり怖くない。


  しかも彼女、家族やお兄さんが麻薬密輸に関係してて、今まで周囲に居た友達たちが、ほぼほぼ離れてしまっている。


  だけどそんな環境でも、頑張って勉強しに来ているのがすごいと思っていた。


  だからなんとなく、私の周りの黒色メンバーズを見て居心地が悪そうだったから、少し離れてもらったの。


  見通しのよい階段前広場、こちらを気にする黒色メンバーズもよく見える位置。初めは皆の前では言いづらそうに見えたエルストラさんだったが、二人になると私をキリッと睨んできた。

 

  たくましい。二面性。


  「今度開かれるグランディア様の就任披露宴、そこで婚約発表が行われるそうなのです」


  「まあ、そうなのですね」


  へー、ついにグーさんも婚約するんだね。王太子になったんだもんね。おめでとー。お相手は、ひょっとしたら主人公(ヒロイン)なんじゃない?


  「リリエル大公令嬢は、その事をどう思ってますの?」


  「どうと言われても、良いことなのではないかしら?」


  否定する気も割り込みする気も、全くもってありません。無害アピールだけは全力で頑張ろうと思います。


  「グランディア様がこの学院に通われるから、ここまで頑張ってこれた。…でも、私は、披露宴で婚約発表なんて、耐えられない、」


  『エルストラちゃん、大丈夫ですか?』


  ーーえ!?


  エルストラちゃんて、王女様への場違いな、フレンドリーなこの声かけって?


  これって、まさか、


  オー…、エム、ジーッ!


  ヤバイヤバイ。ヤバすぎる。


  ヘルプ!! ヘルプッ!!!!


  下から階段を上ってきた主人公。どういう訳か、なんだかこっちに走り寄って来る。


  アワアワ、アワアワ。

 

  『エルストラちゃんを虐めないで! リリーに何を言われたのですか?』


  『何の事かしら? 私は何も言ってないでしょう? 私はエルストラ様のお話を、聞いてただけよ、』


  一度目よりも近すぎる接近戦。


  しかも心の準備無し。


  とっさに言い返したけど、内心は、なんで突然出てきたのって、かなり、けっこう焦ってる!


 

  「エルストラ、何をしているんだ」


  「!!」



  更に続く大ピンチ。主要危険人物が、このタイミングでのこのこと現れた。


  そう頭がパニックしてたら、強く押されて身体がぐらっと宙に浮く。



  「!?」



  あれに近いよね、これ。


  通学で利用する電車のホーム。最前列はなんとなく嫌だなって、後ろが少し気になっていたあれ。


  それは過去世では考えすぎの用心しすぎだったけど、まさか今、こんなことする人が、現実に居るとは思わなかった。



  人を突き落とすって、かなりヤバい犯罪行為。



  まあでも、私も過去世で犯罪を計画して、それを実行したんだから、言い返す言葉はないのかも。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。