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エピック158【血統証明など】

神殿の中央、光の円陣が描かれた証明の場。ジョンアイデルは祭壇の前に立ち、次第に瞳の色が澄んだ黄金色へと変わっていく。祖より受け継いだ力が目に宿り、家系の真実を見極めようとするかのように、彼は静かに言葉を紡いだ。

「五人目の子の存在……か。しかもその身に、我らが敬う祖龍の血まで注ぎ込まれている、というのか」彼の言葉に、周囲の見届け人たちはどよめきを抑えられない。歴史書にも家系図にも記されていない兄弟の存在――それも、皇位継承の根幹に関わる祖龍の力を宿しているとなれば、儀式そのものの意味が大きく揺らぐ。ジョンアイデルは黄金の瞳を細め、闇の空間から現れたジョンプリミティブを真っ直ぐに見据える。相手の黒い髪、紫の瞳、闇色の角――その輪郭には確かに自分と共通する血の気配が漂っていて手には星の字がある

挿絵(By みてみん)

「なるほど、姿かたちにジョースターの証がある。だが祖龍の血は本来、代々正当な後継者一人にだけ受け継がれてきたもののはずだ。お前の場合は……何者かの意思で、後から注ぎ足されたものか?」ジョンプリミティブは唇を歪め、低く笑う。

「正当な後継者だけが選ばれ、余分な者は闇に葬られる――それがこの家の掟だったな。だが力そのものに貴賎などない。血が流れている以上、俺にだって皇位に就く資格はあるはずだ」ジョンアイデルは冷静に首を振り、手のひらに黄金の光を集める。

「血の有無だけが資格ではない。祖龍の血は国と民を守る意志に応えてこそ、本来の力を発揮する。それに……この儀式は証明する場だ。真実の血統は、この『祖龍の鏡』が嘘偽りなく映し出してくれるだろう」彼の合図と共に、祭壇中央の古い鏡が淡い黄金色に輝き始め、二人の存在を捉えようと光を放つ。儀式は単なる妨害の場ではなく、ジョースター家に隠された真実そのものを問う、厳粛な対決へと変わっていった。ハキハキと、秘められた血の真実が問われる!!祭壇の中央に置かれた祖龍の鏡。表面は曇りなく澄み渡り、古の魔力を秘めたその鏡は、真の継承者だけを映し出すと伝えられていた。まずジョンプリミティブが前に進み、鏡の正面に立つ。周囲は固唾を飲んで見守るが――いくら時間が経っても、鏡の表面には何も映らない。ただ空気を反射するだけで、彼の姿も、血の証も、力の気配さえも浮かび上がらない。これこそが、鏡の示す明確な答え。ミクスタッド皇国の皇位、そしてジョースター家の正当な後継者としての継承権が存在しないことを意味していた。ジョンプリミティブは信じられないといった様子で鏡を見つめ、荒々しく声を上げる。

「やはりかよ……! 何が違うというんだ! 俺にもジョースターの血が流れ、祖龍の力まで注ぎ込まれているはずなのに!」その問いに、ジョンアイデルは黄金色に輝く瞳を静かに向け、ハキハキとした口調で答えた。

「俺もお前と同じく、後天的に祖龍の血を注ぎ込まれた身だ。だがそれだけでは意味がない」彼は鏡のほうへと歩み寄り、自身の前に立つ。すると瞬く間に鏡の表面が黄金色に輝き始め、ジョンアイデルの姿と共に、彼がこれまで歩んできた道筋――困難を乗り越え、力を制御し、知識を学び、多くの者と絆を結んできた様子が、光の映像となって浮かび上がった。ジョンアイデルは続ける。

「血が注がれただけでは、ただ『力を持った者』に過ぎない。俺はその力に溺れず、自ら試練を乗り越えてきた。学園で知恵と道理を学び、己の弱さや迷いと向き合い、それらすべてを超克してきた」彼は鏡に映る自分の姿を見つめ、はっきりと言葉を紡ぐ。

「祖龍の血は『継ぐ資格』を与えるのではなく、『継ぐ意志と覚悟』に応えてこそ、真の力と正当性を示すのだ。お前は血だけに頼り、己を磨くことも、民のために生きる覚悟も持っていない。それが鏡の示した答えだ」

ジョンプリミティブは握りしめた拳を震わせ、鏡の輝きに圧倒されるように後退る。自分と同じ出発点にいたはずの相手が、道の違いによってこれほどまで隔たりを生んでいることを、鏡の光がまざまざと見せつけていた。見届け人たちからも、真実を納得するようなどよめきが起こる。血統証明の儀式は、秘められた秘密が暴かれる波乱の中でありながら、鏡という絶対的な証明によって、ジョンアイデルの正当性がより明確に確立される結果となった。ハキハキと、真の資格が何かが示される!!祖龍の鏡が真実を示し、場の空気が落ち着き始めたとき、ジョンアイデルは黄金色の瞳をジョンプリミティブに向け、ハキハキとした口調で語りかけた。

「お前は歩んできた道を大きく踏み外していた。血の存在だけにこだわり、力の使い方や生きる意味を見誤っていたんだ」彼は少し声を柔らげ、手を差し伸べるように前に出る。

「だがな、過ちを犯したからといって、それで人生が終わるわけじゃない。今からでも遅くはない、やり直すことはできる。俺のもとに来い。ジョースターの血を引く者として、正しい道を共に歩むこともできるはずだ」ジョンプリミティブは驚いたように目を見開き、差し伸べられた手とジョンアイデルの真っ直ぐな瞳を交互に見つめる。

「……俺のような者に、そんな道が残されているというのか? 闇の中で長い間生きてきた俺が、今さら表舞台に立てるわけがないだろう」ジョンアイデルは首を横に振り、はっきりと続ける。

「可能性は自分で閉ざさなければ、いつでも開かれている。それに忠告しておく――お前がこのままマリス・ソムニアに所属し続けていれば、最終的に損をするのはお前自身だ。あの組織は利用価値のある者だけを集め、必要がなくなれば容赦なく切り捨てる。お前が復讐心や怒りに駆られて彼らと共にいても、最後に待っているのは破滅だけだ」彼の言葉は真実に基づいており、ジョンプリミティブの心にも少しずつ響き始めていた。長年信じてきたものが崩れ、新たな選択肢が示されることで、彼の表情には迷いの色が浮かぶ。だがそのとき、背後から冷たい笑い声が響いた。

「甘い言葉だな、ジョンアイデル」空間が歪み、ディザステトたち闇の存在の気配が再び漂い始める。彼らは計画が崩れかけていることを感じ、事態を収拾しようと現れたのだ。ジョンアイデルはその気配を感じ取り、ジョンプリミティブに最後の言葉を投げかける。

「どちらの道を選ぶかはお前自身が決めることだ。だが忘れるな――血よりも、自分が何を選び、何のために生きるかが、その者の本質を決めるのだ」ハキハキと、選択の時が迫る!!場面は変わり、ミクスタッド皇国の地上エリアへ。街道沿いの広場では、すでに激しい攻防が繰り広げられていた。敵対するのはマリス・ソムニアのメンバーたち――赤い帽子のセキエイ、銃器を構える青芭、黄色いフードのキビト。そして彼らの前に立ちはだかっているのが、元仲間でありながらジョンアイデル側に立ったジークである。剣呑な空気の中、ジークは軽やかに体を回しながら、挑発するように声を上げる。

「よおよお……あれほど『やめておけ』と警告してやったのに、まだ計画を進めるとはな」彼は指を一本立て、状況を見透かしたように続ける。

「まあ、お前たちは上層部から見ればただの手駒、幹部でもなんでもないからな。ここで戦って囮になり、地上の警備を引きつけて神殿側の守りを薄くしようという段取りなんだろう?」口元ににやりと笑みを浮かべるが、その瞳には冷たい光が宿っている。

「だがな――そう簡単に思い通りにさせるわけにはいかないぜ。この場にいる以上、俺が相手を務める」ジークは姿勢を正し、闇に溶け込むような独特の気配をまといながら、宣言する。

「裁きの名のもとに――パニッシャー、ジーク、ここに敵を断罪する!」その瞬間、彼の周囲に闇色の魔力が渦を巻き、空気がざわりと震えた。

「なめるなよ!」セキエイが拳に力を込めて突進し、青芭も同時に銃口を向けて発砲する。だがジークは軽やかな身のこなしで弾丸をかすめ、闇のような速度で間合いを詰める。

「計算通りに事が運ぶと思ったら大間違いだ」ハキハキと、囮の作戦も見破られ交戦が始まる!!ジークが断罪を宣言した瞬間、彼は低く力強く叫んだ。

「力を貸せ! パニッシュ!」言葉と共に、彼の背後から漆黒の鱗をまとった竜の姿が浮かび上がる。それは裁きの力を宿す魔獣――パニッシュゴアモンスター。竜はゆっくりと身をくねらせ、ジークの両手に握られた双剣へと流れ込むように纏わりついた。剣身は瞬く間に漆黒に染まり、赤い稲妻のような紋様が走り、周囲の空気すらも引き裂くような鋭い気を放つ。

「行くぜ!」ジークは地を強く蹴り、閃光のような速さで間合いを詰める。そして渾身の力を込めて剣を大きく振り下ろした。

「竜裂断!」漆黒の剣閃が地面を這うように走り、セキエイたち三人の立つ場所へと一直線に迫る。

「くっ、まさかこれほどの力とは!」

「防御魔術を展開するわ!」

「退け! 衝撃が大きい!」三人は即座に防御態勢を取るが、パニッシュゴアモンスターの力が宿った一撃は彼らの結界を容易に打ち砕き、直撃する。衝撃波が砂塵を巻き上げ、広場一面に響き渡った。煙が晴れると、セキエイたちは地面に倒れ込み、力尽きたように動けなくなっていた。武器は弾き飛ばされ、魔力も大幅に削がれている様子だ。ジークは剣をゆっくりと納め、浮かんでいた竜の姿は光の粒子となって消えていく。彼は三人に向けて冷ややかな視線を送る。

「これで終わりだ。お前たちの作戦は完全に失敗した。大人しく警備兵に投降するんだな」ハキハキと、地上の戦いは決着する!!戦いが収まり、砂煙が静まった広場で、ジークは剣を納めながら近くに待機していた警備兵たちを手で招き寄せた。

「こちらへ来い」彼は倒れ込んだまま動けないセキエイたち三人を指し示し、落ち着いた口調で告げる。

「攻め込み、国の平和を乱した罪に対しては、この場で力への裁きを下した。だが最終的な処分、罪の重さを定め完全に裁くかどうかは、この国の統治者であるジョンアイデル陛下にお任せしたい」ジークは少し声を強め、警備兵たちに指示を出す。

「この三人に手錠と魔力封じの枷をはめ、安全に宮殿の牢舎へ護送せよ! 決して逃げられないよう厳重に見張ること」

「了解いたしました!」

数人の警備兵が前に進み出て、魔力を封じる特殊な枷を三人の手足に取り付け、立たせて隊列を組んだ。ジークは彼らの背中を見送りながら、小さく息をつく。

「これで地上の脅威は一応の収束だ。……あとは神殿での儀式が何事もなく進むことを祈るばかりだな」ハキハキと、地上の事態は無事に収束!!場面は再び雲上の儀式神殿へ。

祖龍の鏡が真実を示し、ディザステトたちの気配も一旦遠のいた静けさの中、ジョンアイデルはジョンプリミティブに向き直り、はっきりと問いかけた。

「さあ、プリミティブ、選べよ」彼は一歩も引かず、真っ直ぐな瞳で相手の心を見据える。

「このままマリス・ソムニアのもとに残り、上層部に都合のいいように利用され続ける道を選ぶのか――それとも、俺たちと共に歩み、誰もが安心して暮らせる理想郷を作るために力を貸し、この国の住民として生きる道を選ぶのか」

ジョンプリミティブは黙ったまま、拳を強く握りしめていた。長年、自分は「要らない者」「闇に葬られる存在」だと思い込んできた。だがジョンアイデルは、そんな自分にさえ選択肢を与えてくれている。

「……俺のような者が、お前たちのもとに行っても、本当に受け入れてもらえるのか?」彼は低い声で疑問を口にする。

「血の秘密を知られ、闇の力に染まった俺を、民たちは警戒し、拒絶するだけではないのか」

その問いに、クレティアが柔らかくも確かな声で応えた。

「過去がどうであれ、これから何を選び、何をするかこそが大事なの。この国には様々な出自や力を持つ者たちが集まっている。過ちを悔い、正しく生きようとする心があれば、居場所はきっと見つかる」ジョンアイデルも頷き、言葉を重ねる。

「最初から完璧なヒトなんていない。俺だって多くの失敗と迷いを乗り越えてきた。力は使い方次第で、民を守る盾にもなれば、傷つける刃にもなる。お前が自分の意思で『この国のために力を使いたい』と思うのなら、俺は拒まない」神殿内に静かな時間が流れる。ジョンプリミティブは長い間沈黙していたが、やがて紫の瞳に宿った硬い光が少しずつ和らいでいくのが見て取れた。ハキハキと、血の絆を超えた選択が迫る!!神殿の外に集まっていた民衆たちも、この一部始終を見守り、聞いていた。彼らは一斉に力強く声を上げ、ハキハキと自分たちの思いを告げる。

「拒む理由なんてない!」「そもそもミクスタッドは、かつて弱い立場に置かれた者たちが集まり、互いに支え合いながら力をつけ、成長してきた国なんだ!」「過去に悪さをしたとか、闇にいたとか、そんなことは関係ない! 本当に大切なのは、これからどう生きていくか、だ!」 民衆のまっすぐな声が神殿内に響き渡り、ジョンプリミティブの心にまっすぐ届いた。長年「闇の者」として扱われ、自分には居場所などないと思い込んでいた彼の胸に、温かな波が広がる。

「こんな俺を……本当に受け入れてくれるのか……? それでも、俺なんかがここにいていいのか……」 彼がまだ迷いを口にしたそのとき、側近たちの列から一人の人物が前に進み出た。黒いフードをかぶり、メイドの正装に身を包んだ女性――セレスティアである。彼女は柔らかくもはっきりとした口調で、ハキハキと語りかける。

「私もね、昔は悪の組織に捕らわれ、力を利用され、悪事に手を染めていた時期があったの。だから君の不安や迷い、痛いほどよくわかるわ」彼女はフードを少し上げ、優しい瞳でジョンプリミティブを見つめ続ける。

「でもね、陛下はそんな過去のことなんて全然気にしない方なの。『過去は変えられないけれど、未来は自分で選べる』――それが陛下の考え方なんだ。さあ、もう恐れることはない。共にこの国で新しい一歩を踏み出そうじゃないか」セレスティアの言葉、民衆の声、そしてジョンアイデルたちの真っ直ぐな眼差し。それらすべてがジョンプリミティブの心の鎖を少しずつ解き、長く凍てついていた心に光が差し込んでいくのを感じた。ハキハキと、迷いから決意へと心が変わり始める!!民衆の声とセレスティアの言葉に包まれ、ジョンプリミティブは長く握りしめていた拳をゆっくりと開き、深く息を吸い込んだ。紫の瞳に宿っていた迷いの色は次第に薄れ、代わりに新たな決意の光が灯る。彼は顔を上げ、正面に立つジョンアイデルを真っ直ぐに見据え、はっきりと言葉を紡いだ。

「……俺は、ここで一歩を踏み出すよ」彼は一度言葉を区切り、自分自身にも言い聞かせるように続ける。

「俺も……誰にも否定されず、安心して生きられる理想郷で、生きてみたい。そのために力が必要なら、俺の持っている力を役立ててもいい」神殿内に一瞬静けさが流れ、やがて見届け人たちや外の民衆から、温かな拍手と歓声が湧き起こった。敵対者として現れた存在が、新たな仲間として生まれ変わろうとするその瞬間を、皆が喜んで受け入れたのだ。ジョンアイデルも柔らかく笑みを浮かべ、頷き返す。

「よく言ってくれた。これからはお前もこの国の一員だ。過去のことは水に流し、共に未来を作っていこう」クレティアや他の皇配たちも、安心したように表情を緩める。長くジョースター家の闇に埋もれていた存在が、ついに光のもとへ歩み出した瞬間だった。こうして血統証明の儀式は、ただ正当性を証明するだけでなく、新たな絆を生み出す形で無事に幕を閉じた。ハキハキと、闇に埋もれていた者にも光の道が開かれる!!

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