087 猫ふんじゃった
するとその疑問に使用人のメールが答えた。
「旦那様はお出かけをされております」
「にゃ、そうなのかにゃ。ザリガニ捕りには行かないから安心してほしい旨の言葉を伝えたかったんだにゃあ」
「旦那様はこのリビングの状況を見せれば誰でも勘が働くとおっしゃっていたので、言わなくとも伝わっていると思います」
パンヤは「そうかにゃ。それは良かったんだにゃ」と言ってお茶を一口飲む。
〇
今日は何をして遊ぼうかと一匹悩んでいるとチャイルから話しかけてきた。
「黒猫さん、私ピアノが弾けるんだよ。聞いてほしい」
「分かったんだにゃ。きっちりそのピアノを行く聴いていくんだにゃ」
リビングからピアノがある部屋まで移動し移動している間パンヤはにゃんにゃん鳴いていた。
部屋の敷居を跨ぐとそこにはピアノを弾くための部屋があった。
「お金持ちなんだにゃー」
するとピアノの椅子に座るチャイル。
「見ててね」
「存分に弾いてほしいんだにゃあ」
すると引き始めたのは猫ふんじゃったであった。
背筋がゾクッとする選曲である。
〇
パンヤたちはその後、虫取りに出かけた。チャイルは麦わら帽子を被って虫取り網を持っていかにも季節を楽しむぞという意思が感じられる。
パンヤは草原の石の上にある生き物を発見した。
「……これは、カナヘビなんだにゃー」
いわゆるトカゲのことである。チャイルは忍び足で虫取り網を振るった。
「やったー! 捕まえたんだにゃ!」
カナヘビは虫取り網から虫かごへ移動される。
「いきなり大物なんだにゃ! すごいんだにゃ!」
虫取りではあったが、トカゲがいるならば捕まえない手はない。
パンヤとチャイルは喜びあって、次の獲物を探した。
「にゃー今回はトカゲ狩りなんだにゃ!」




