076 グールからの手紙
朝食を食べ終わり皿を洗うパンヤ。そこへ食べ終わってフードボールを持ってくるコーギーのショクパン。
パンヤは「いい子なんだにゃ」と言いフードボールを受け取る。
洗い物が終わると郵便受けを確認した。すると封筒が入っていた。宛先に住所が書かれていない。パンヤ様としか書かれていないのだ。よくこれで届いたものである。
「呆気にとられるんだにゃ。僕は有名人じゃあるまいに。……有名人なのかもにゃ」
裏を見て差出人のところを確認すると隣町のトランポリンから送られてきたことが分かる。さらに名前は「グール」になっている。
「にゃ? 何かあったのかにゃ」
急いで封筒を開けるパンヤすると南の島でバカンスを楽しんでいる写真が同封されていた。
「何にゃこりゃあ!」
それは良いとして手紙を読むパンヤ。
――拝啓。パンヤ殿。ますます暑くなってきましたので南の島に行きました。この写真はその時のものです。暑さはエンジョイすることがコツであると感じる次第です。ところで私は今現在魔女に狙われています。誤ってスカート捲りをしてしまったのが運の尽きでした。どうか助けてください。トランポリンまで来ていただけたなら幸いです。敬具。
パンヤはあまりにひどい手紙の内容にショクパンを呼び顔面を体に擦りつけた。
「仲介役を求められているんだにゃああああ」
〇
ワドウにショクパンのご飯と排泄の世話を頼み合鍵を渡すと、タップ・ワケタの家に行きグールから手紙が来ていないか確認する。彼が住んでいるのは現在賃貸の物件であり一階。
「僕のところには手紙が来たんだにゃ。タップのところには来てないかにゃ?」
「ん? 来てないが」
タップが来てないと言うとパンヤは自分に届いた手紙を見せる。
……読み終わるとタップは「えええ、俺たち行くのかこれえ」とげんなりしている。
「友達が困っているんだにゃあ」
「そう言われると行くしかないが、……そうかあ、魔女に狙われているのかあ」
魔女のスカート捲りをするとは命知らずだと感じるパンヤとタップ。
「ショクパンの世話はワドウに頼んだんだにゃ。僕たちはこれから楽しい列車の旅をしてトランポリンに行くんだにゃあ!」
楽しそうなパンヤ。どうやら列車に乗るのが楽しみらしい。子どもっぽいところがある。
タップは荷支度を済ませると家を出てパンヤと共に駅へと向かった。




