↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
71/101

071 ストリートミュージシャン

 とある町中で太鼓の音が響いていた。だがよく耳をすませてみるとその太鼓の音に合わせて擬音を口にする者がいる。

 太鼓をたたく三毛猫のワドウ。そして一生懸命に擬音を言う黒猫のパンヤ。


 ――ダダコンダ、ダダコンダ、ダダダコンダ、ダダコンダ。


 パンヤの額に汗が流れ、それを拭いながらいつまでも太鼓の音に合わせて擬音を口にしていた。


 ――ダダダダダダ。


      〇


 休憩をとることにした二名。パンヤとワドウは近くの喫茶店に入りお茶を飲むことにした。

 パンヤは「紅茶を二杯頼むにゃ」と注文するも出てきたのは猫茶。猫専用のお茶だ。


「にゃあ、僕は紅茶を頼んだんだにゃあ」


 ワドウは面倒くさそうに「これでいいにゃ」と言った。

 猫茶を飲みながらストリートミュージシャンについて語るパンヤ。


「それにしても難しい世界なんだにゃ」


 ワドウは「ストリートミュージシャンにゃ?」と問う。


「そうなんだにゃ。こんなに太鼓と一心同体になってダダンダダンと口ずさんでいるのに誰も見向きもしないんだにゃ」


 ワドウは「もしかしたら私たちが何をやっているのか皆分からないのかもしれないんだにゃ」と言い猫茶を一口飲む。


「そんな、何やっているか分からないんだなんて。僕たちはストリートミュージシャンをやっているんだにゃ」


      〇


 休憩後に再びストリートミュージシャンとして挑むパンヤとワドウ。


 ――ダダダ、ダダダ、ンダダノダ。ダダダ、ダダダ、ンダダノダ。


 すると声をかけてくる者が現れた。


「ちょっと君たち」


 パンヤは嬉しそうに声をかけてきた者に振り向く。


「にゃ! やっと僕たちを分かってくれる人が来たんだにゃあ」


 するとやってきたのは向かいのクリーニング店のスタッフであった。


「ちょっとうるさいので静かにしていただけませんか?」


 パンヤは「にゃん」と鳴いてワドウと共に撤収するのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。