068 グールの悪戯
パンヤは悩みながら「にゃー」と鳴いた。
夜道のパトロールでグールに出会ったパンヤ。見た目がかなり猫に近く愛らしい見た目をしているが、人を襲うらしい存在なのだ。
タップは「どうするんだ?」と問う。
「こいつは討伐するように言われていたグールなんだぞ? そんな見た目をしていても人を襲っているんだ!」
パンヤはグールに問う。
「襲うって何をしていたんだにゃ?」
グールは「にゃー」と鳴くと答えた。
「スカート捲りやズボンおろしなんだにゃ」
パンヤは「これは悪戯の域なんだにゃー」と言って呆然とする。
宿に戻って紅茶を淹れるタップ。紅茶を飲むパンヤはタップに「猫って紅茶飲めたっけか」と突っ込まれる。
「にゃ。僕は二本足で立つくらい普通の猫とは違うから大丈夫なんだにゃ。ニンニクも食べられるにゃ?」
そしてグールも同じように紅茶を飲む。
「僕は猫じゃなくグールだから紅茶を飲めるんだにゃ?」
タップは「はいはい」と言って己も紅茶を飲む。
「それにしても悪戯のし過ぎで討伐依頼が出ているが、注意して終わりでも大丈夫だろうか」
パンヤはグールに「悪戯しちゃ駄目なんだにゃ?」と強く言いつける。
グールはショックを受けたのか下を向いて謝った。
「ごめんなさいなんだにゃ」
〇
次の日ギルドへ向かうと厳重注意をしたことを伝え、討伐依頼は完了となった。
汽車に乗って帰る前にグールがお礼にやってきた。タップは笑顔で迎える。
「やってきたなー。悪戯坊主」
グールは首を横に振るう。
「そんなこと言わないでほしいんだにゃー」
そう言いながらタップとパンヤに包まれたクッキーを渡す。
「僕の教団の人たちと一緒に作ったんだにゃー。お気持ちだから持って行ってほしいんだにゃー」
タップとパンヤは喜んで受け取った。
「また出会うときがあったらよろしくな」
「また会おうなんだにゃ」
グールは汽車が発車し駅を離れるまで外から見送ってくれたのだった。




