059 うまそうだな
薬草採取をしていると時間はお昼になっていた。
パンヤとワドウは小型恐竜のような見た目のモンスターであるラプターのいない草原でブルーシートを敷いてお弁当を広げた。
パンヤのお弁当にはソーセージと玉ねぎとピーマンのカレー味の炒め物が入っていた。
ワドウは「それ自分で作ったのかにゃ?」と質問する。
「そうにゃ。朝の時間を使って作ったんだにゃー」
「美味しそうなんだにゃ」
するとパンヤはおかずを交換しようと提案する。
パンヤが要求したのは卵焼き。ワドウはカレー味の炒め物を少量要求した。
二匹はおかずを交換しながらも辺りを警戒する。
ワドウはじろじろと背後などを気にしている。
「……まだ現れないようにゃ?」
パンヤも辺りを見回す。
「そうにゃ、まだ現れないようにゃ」
幻のモンスターミーロは人間の食べ物を狙う習性があるとタップから聞いたが本当なのだろうか。未だにミーロは現れない。
〇
パンヤとワドウはゆっくりと昼食をとりながらももうすぐ食べ終わってしまいそうであった。
パンヤは残念そうに「現れなかったんだにゃ」と言う。
ワドウは「しょうがないにゃ」と慰める。
「だってミーロは幻のモンスターにゃ。なかなか出てくる訳がないにゃ?」
そんな時、タップが草陰からやってくる。
タップは「おーやっているか?」と聞いてくる。
パンヤは文句を垂れる。
「なかなか現れないんだにゃ。ミーロは本当にいるのかにゃ?」
タップは「分かんねえ」と言う始末。
するとタップはワドウのお弁当を覗き込み「うまそうだな、おい」と言い始める。
「何か食べたいにゃ?」
ワドウの質問に対しタップはコロッケを指さす。
「これがうまそうだ」
ワドウはタップの要求に答えコロッケを差し出した。
指でつまんでコロッケを食べるタップは「うめえなこれ」と言ってお礼を言う。
「ありがとうな」




