046 荷車の護衛
パンヤが今回受けた依頼は荷車の護衛である。隣町までの道で山賊やモンスターから狙われることがあるため守ってほしいとのことなのだ。
守護の任務では猫のパンヤはなかなか戦力としては数えられるのは難しかったが、身に着けている鎧がテレレックスという狂暴なモンスターの部位で作られた防具ということもあり実力を認められた結果、このクエストに参加することができた。
仲間には人間の金の鎧を纏った男である射撃主であるヨイカン・センドリックがいる。
彼とは以前テレレックスの討伐で一緒になったことがある。
パンヤは「久しぶりだにゃ」と挨拶をする。
「おう、久しぶりだなあ。黒猫さまさま」
ヨイカンは手のひらを見せるとパンヤは手のひらに向かってハイタッチをした。
「僕らが揃えば最強なんだにゃ!」
〇
馬によってゆっくり進んでいく荷車。そして荷車に乗っかるパンヤとヨイカンという男。御者の男と荷物主の男も荷車に乗って馬の手綱を握っている。
パンヤはにゃんにゃん鳴きながらこのまま何もなければいいなと思っていた。
ヨイカンも木の棒を削って小さなペーパーナイフのようなものを作っている。
退屈なパンヤはヨイカンに話しかける。
「ヨイカンはいつもどんなクエストをこなしているにゃ?」
「んー俺かあ。俺は……射撃主だからなあ、こうやって荷車の護衛をやったり、モンスターの狩りをしているよ」
それからどんなモンスターを狩ったかの話になる。パンヤはテレレックスの狩りやバハルートの討伐、さらには砂オオダイショウの討伐についても話した。
「にゃーん、テレレックスの討伐は二回目だったんだにゃあ」
「そうなのか。あんな化け物を二回も狩るなんて、君は強靭な猫なんだな」
パンヤは照れながら片手で頭を掻く動作をする。
「そんなに褒められたら、恥ずかしくなってしまうんだにゃ」
〇
無事荷車は隣町にまで届き、パンヤとヨイカンは荷車から荷物を降ろすのを手伝って、今日のところはこの隣町で一泊することとなった。明日荷車に乗って帰ってくることになる。
パンヤは嬉しそうに「お泊りなんだにゃー」と騒ぐ。
ヨイカンは「よい酒が飲めるといいな」と言っていた。
何がともあれ一人と一匹は泊まる部屋が同じなため交友関係が築かれていくのであった。




