002 なりきりグッズ
ラプターなりきりグッズに身を包むと念のためラプターの爪で作られた片手剣と盾を持つ。
ラプターの動きを表すかのようにのっそのっそ歩いて薬草に近づくパンヤ。
片手剣で薬草を狩り採取するとリュックに詰め込み急いでこの場から離れようとするとラプターが一頭やってきてパンヤのにおいを嗅ぎ始める。
「にゃっ……」
黙っていないといけない。
ラプターは特に何の敵対反応も見せずにどこかへ駆けていった。
パンヤは草むらの中に入ってラプターなりきりグッズを脱ぐと、早々に町に戻っていくのだった。
〇
ギルドへ戻って受付嬢に薬草を渡すと報酬をもらうパンヤ。
「雑草代もらったんだにゃ」
受付のお姉さんに「雑草じゃありません。薬草にゃ」と突っ込まれる。
家に帰るとコーギーのショクパンが駆けてきてお出迎えしてくれる。
パンヤは顔面をショクパンの体毛に擦り付けて、ペットがいる幸せを堪能する。
「にゃーん、ただいまなんだにゃーん」
ペットとのスキンシップを図っていると背後から何者かの気配を感じ後ろを向くとそこには男性同業者のタップ・ワケタがいた。
パンヤとは違いモンスターと戦うための装備を身に着けている。
「よおパンヤ。元気そうだなっ」
「んにゃ? 元気なんだにゃ」
タップが「元気そうで何よりだ」と言うとある提案を始めた。
「一緒にテレレックスを狩りにいかないか?」
「にゃーテレレックスは強くて苦手なんだにゃ」
「二人なら楽勝だって! いこうぜ相棒!」
行こうとは思っていなかったが、強引に誘うタップに負けて行くことになってしまったパンヤ。
テレレックスは8メートルほどの巨体で、性格は恥ずかしがり屋で狂暴で暴れ回ることが多いことで有名である。
そんなモンスターを狩りに行くのはパンヤとしては願い下げであったが、大切な人間関係を優先するために仕方がなく行くことになったのである。
「仕方がないから、狩りの準備で爆弾作ることにするんだにゃん」




