001 転生黒猫
次に生まれる時は猫に生まれ変わりたい。誰かがそう言った。
だがしかし一人の青年が本当に猫に転生したのだった。黒猫に生まれ変わり、冒険者を生業とする異世界生活をエンジョイしていた。
アーパーマ町という町で古い一軒家をもらいその家で生活している。名前をパンヤという。
パンヤは耳を露出するための穴が開いたキャップ帽を被り、リュックに荷物を積めて「よっこらせ」と背負い立ち上がった。
彼を見送るのは一匹のコーギー。歩く食パンの如く綺麗なきつね色をしている。
コーギーの頭を撫でるとパンヤは「行ってくるにゃ」と言い玄関から外に出るのであった。
コーギーの名前はショクパンである。
〇
冒険者ギルドへやってくると、そこの掲示板に貼られている依頼書から一枚を選んで受付へ持って行った。
「にゃ、お願いするにゃ」
受付のお姉さんに「了解しました。かわいいにゃ」と言われる。
「かわいいのは承知のことなんだにゃ」
今回受けるクエストは薬草の採取という簡単な仕事だ。依頼書に依頼確定の判子が押されるとそれを受付から受け取っていざ西部にある想像山という山へと向かった。
〇
想像山に入ると野生のモンスターが嫌でも目に入った。ラプターという小型の恐竜のようなモンスターが草原を走っている。草原の草むらに身を隠し辺りを見回すパンヤ。薬草を集めればよい話なのでモンスターとの余計な戦闘は避けるに越したことはない。武器がないわけではないが、今回は戦闘をする前提の装備ではない。モンスターには極力関わらないのが前提だ。
パンヤは草むらから草むらへ移動していく。モンスターにばれないように慎重に動いた。
草原の中心に生えている薬草を見つけたパンヤは急いでリュックからラプターなりきりグッズを取り出した。ラプターになりきるための衣装でありこれを着るとラプターが仲間と勘違いする。




